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WEBマガジン, オーデマピゲ, その他, レディースウォッチ

オーデマピゲの傑作。美しきミレネリーの魅力に迫る

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オーデマピゲ ミレネリー

世界3大時計ブランドの一角を担うオーデマピゲ。創業から130年以上に渡り、一度も他社資本からの買収を受けず”家族経営”を貫いてきた「歴史と伝統」をもつ時計メーカーです。

そんなオーデマピゲの定番コレクションと言えば、間違いなく「ロイヤルオーク」でしょう。革新的デザインによって生み出されたロイヤルオークは「ラグジュアリースポーツウォッチ」として世界中で大ヒットしました。

ですが、オーデマピゲには隠れた名コレクションが存在します。その名は「ミレネリー」。

楕円形型で作られた独特のケース形状が目を引くミレネリーですが、その魅力はケースだけではありません。

今回はオーデマピゲのもう一つの傑作ミレネリーの魅力に迫ります。

 

ミレネリーってどんな時計?

ミレネリーが誕生したのは1995年のこと。あと5年に迫ったミレニアムイヤー記念モデルとして開発されました。

一番の特徴は楕円形のオーバルケースです。このケースはオーデマピゲのデザイナーであるオッタヴィオ・ガルシア氏がイタリア・ローマの「コロッセオ」からインスピレーションを得て開発されたといわれています。

オーデマピゲ ミレネリー コロッセオ

↑コロッセオの上空写真とミレネリーを見比べてみると、確かに似ていることがわかります。

 

ミレネリーの歴史は20年弱の歴史をもち、その間に数多くのラインナップが発売されました。

現行のミレネリーは、42.0mm×47.0mmの大型楕円ケースと機械式のギミックを大々的に魅せるような文字盤デザインが話題になったモデルです。時計の心臓部分にあたる「テンプ」の動きをじっくり鑑賞しながら、時間を確認することができる構造は多くの時計ファンを魅了しました。また、テンプと文字盤のバランスも非常に秀逸。その立体的な作りからはオーデマピゲの高い技術と拘りを感じます。

 

初期のミレネリーと現行のミレネリーの違い

オーデマピゲ ミレネリー

出典:https://www.audemarspiguet.com/

現行のミレネリーは機械式時計のギミックを堪能できるような設計がなされていますが、初期のミレネリーはセンターに3針を配したデザイン重視の時計でした。

もともと2000年の訪れを記念して作られた挑戦的なコレクションであったミレネリーはアシンメトリーデザインの文字盤や斬新なカラーリングを駆使し、強い個性を放ち続けてきました。

オーデマピゲ ミレネリー

出典:https://www.audemarspiguet.com/

ベゼルにダイヤを配し文字盤にオパールを使用するなど、個性的で美しいレディースウォッチを多数輩出していたのも初期のミレネリーの特徴。この時計たちは知名度こそ高くないものの、現在でも隠れた銘品として密かに人気を博しています。

また、ミレネリーは全般的にケースサイズが大きく、女性用モデルですら直径39.5mmと存在感があることも特徴です。

 

ミレネリー4101の登場

ミレネリーのテイストを大きく変えたキッカケが2011年に発表された「ミレネリー4101」です。今までのミレネリーと決定的に違う特徴はムーブメントの動きが文字盤から見える点でした。

裏蓋がスケルトンになっていて、内部の動きが覗ける「シースルーバックモデル」は多くの機械式時計に採用されていますが、文字盤側からもムーブメントの動きを覗くことができる時計はそう多くはありません。この表面からでも裏面からでもムーブメントが鑑賞できる画期的な設計はミレネリーコレクションに大きな影響を与え、のちにミレネリーのコアデザインとして定着することになります。

オーデマピゲ ミレネリー

ミレネリー4101が開発される前のミレネリーは「文字盤のデザイン性」や「装飾」に力を入れてきましたが、ミレネリー4101は打って変わって「ムーブメント」を最重視しました。それを象徴するかのように、モデル名になっている”4101″は生まれ変わったミレネリーの為に開発された新ムーブメントの名が由来となっています。

 

テンプ部分がメインデザイン

ミレネリー4101は機械式時計の心臓部「テンプ」が主役ともいえるデザイン。敢えて「9時位置」にテンプをもってくることで、テンプの存在感を際立たせました。そのため、テンプを魅せるために文字盤は立体的に小型化されています。

テンプ・ケースサイズ・文字盤の大きさの比率はまさに芸術的設計。誰もが美しいと思える仕上がりです。

オーデマピゲ ミレネリー

オーデマピゲ ミレネリー

小型化された文字盤は立体的に加工されているのが特徴です。時計を斜めにして文字盤を覗くと、気品に満ち溢れた魅力を感じることができます。

 

ムーブメント4101の秘密

ムーブメント4101は主にロイヤルオークに搭載されているオーデマピゲの自社ムーブメント「3120」をミレネリー専用仕様にチューンアップしたものです。そして、このムーブメントの魅力はなんといっても「裏から見ても表から見ても美しく見える設計」につきます。

オーデマピゲ ミレネリー4101 15350OR.OO.D093CR.01 オーデマピゲ ミレネリー

機械式時計には脱進機という時計の精度を決める機構が搭載されており、その脱進機には時計の心臓とも呼ばれる「テンプ」というパーツが必ず存在します。

テンプは機能的な面で機械式時計の最重要パーツですが、「視覚的な魅力の主役」とも呼べるパーツなため、テンプをどのように”魅せるか”という点はとても重要になります。

そこで開発されたのが「テンプ」の美しさを際立たせた画期的なムーブメント4101だったのです。

オーデマピゲ ミレネリー

出典:https://www.audemarspiguet.com/

 

ムーブメントの表裏をひっくり返した設計

ミレネリーは9時位置に機械式時計の精度を決める調整機構(アンクル、テンプ、エスケープメント)が配置されており、その精密な動きを表からでも裏からでも楽しめるようになっています。

ですが、この配置には普通の機械式時計ではありえないポイントが隠されています。

 

■普通は表から脱進機は見えない

通常機械式ムーブメントは”裏蓋側”に脱進機(アンクル、テンプ、エスケープメント)が配置されていることが一般的。それはムーブメントは裏蓋側が表で、ムーブメントの裏側に針がつけられるというのが基本理念だからです。

ETA7750 ムーブメント

出典:https://www.eta.ch

上の写真は数多くの機械式時計に搭載されているETA社の汎用ムーブメントです。このムーブメントをベースとした時計では、脱進機がプレートによって隠れてしまうため、裏蓋からはその姿を覗けても文字盤側から見える事はあり得ません。

 

そこで、Cal.4101ではムーブメントを反転した設計を考案しました。通常ケースバック側にある部品を文字盤側から見えるように特殊設計を施し、表からでも裏からでもムーブメントの美しさを堪能できるような設計を作り上げたのです。

ミレネリー 4101 ムーブメント

出典:https://www.audemarspiguet.com/

通常裏蓋側から見えるはずの脱進機は”反転ムーブメント設計”により、文字盤側からキレイに見えるよう変更されました。しかし、それでは今度はシースルーバッグ側から見えていたはずのパーツたちが見えないため、寂しく見えてしまうはず…。

ですが、その懸念を払拭し脱進機が見えずとも裏蓋側を「美しく」見せたのが世界3大時計ブランドであるオーデマピゲの実力。Cal.4101はムーブメントの裏面(通常のムーブメントでいう表面)に職人による緻密な装飾を施し、最高級の美を表現しました。

 

美しい装飾

Cal.4101の裏蓋は文字盤側と同じ大きさのガラスで開いており、ムーブメントの美しさを少しでも大きく堪能できるような構造になっています。

まず目に留まるのは金のローラーに施された美しい紋章です。この紋章には創業者であるオーデマ家とピゲ家のそれぞれの紋章が彫刻されており、オーデマピゲの伝統と歴史を感じることができます。

オーデマピゲ ミレネリー

さらにムーブメントのプレート部分には、うろこ状の模様を手作業にて彫る「ペルラージュ装飾」が施されており、高級感を演出しています。この技法は研磨剤を含んだ合成樹脂のスティックを小型の電動工具に装着して回転させ、真珠のような模様を鱗状につけていく技法。まさに1流の職人しかできない芸当です。

オーデマピゲ ミレネリー

また、ロゴ付近には「コート・ド・ジュネーブ装飾」も施されています。この装飾は金属表面に対してわずかな傾斜角を持つ縞模様を平行に施す技法。こちらも高度な技術を必要とする装飾です。

ペルラージュ装飾もコート・ド・ジュネーブ装飾もフリーハンドで行なうため、出来栄えは職人のスキルによって大きく変わります。ですが、4101ムーブメントに施されている装飾はまさに「美しい」の一言。このような職人の高度な技術もオーデマピゲが世界3大ブランドの一角として君臨している理由なのかもしれません。

 

オーデマピゲミレネリーのモデルを一部ですが紹介します

ミレネリーコレクションの現行モデルはなんといってもメカニカルな美しさが魅力。4101をスタンダードとし、様々なラインナップが発売されています。中にはトゥールビヨンを搭載した超高級モデルも…

 

オーデマピゲ ミレネリー4101 15350ST.OO.D002CR.01

オーデマピゲ ミレネリー4101
オーデマピゲ ミレネリー4101 15350ST.OO.D002CR.01

ユニークなオーバルケースが特徴の“ミレネリー”は、最高建築のひとつであるローマのコロシアムからインスピレーションを得てデザインされました。ムーブメントは自動巻き・自社製キャリバー4101を搭載。スケルトン使用のダイアルからはテンプの動きだけでなく、表裏両面に施された丁寧な仕上げもご覧いただけます。

 

オーデマピゲ ミレネリー4101 15350OR.OO.D093CR.01

オーデマピゲ ミレネリー4101 15350OR.OO.D093CR.01
オーデマピゲ ミレネリー4101 15350OR.OO.D093CR.01

ピンクゴールドのケースとブラックダイヤルが高級感を放つ逸品。ローターの軸にはセラミックス製のボールベアリングを採用し高い耐久性を実現。ホワイトゴールドの重りを備えたジャイロマックステンプを搭載するなど精度にも拘った一本です。

 

オーデマピゲ ミレネリー 77301ST.ZZ.D303CR.01

オーデマピゲ ミレネリー 77301ST.ZZ.D303CR.01
オーデマピゲ ミレネリー 77301ST.ZZ.D303CR.01

ミレネリー4101が定番化する以前のミレネリーモデル。爽やかなブルーとベゼルダイヤのコントラストが美しいレディースウォッチです。インデックスにはアラビア数字とローマ数字が用いられ、時間表示の規律にとらわれない奔放さがあります。

 

ミレネリー トゥールビヨン 26354OR.ZZ.D812CR.01

ミレネリー トゥールビヨン

出典:https://www.audemarspiguet.com/

ダイヤモンドを全体にセッティングした18Kピンクゴールドケースとホワイト マザー・オブ・パール製文字盤が美しすぎる究極のミレネリー。表面からでも裏面からでもトゥールビヨンの精巧な動きを見ることができます。

その定価は驚異の3000万オーバー! 当たり前と言えば当たり前ですが。。

 

まとめ

テンプをメインデザインにすることで、他のどの時計にも表現することができない美しさを作り上げたミレネリー。中でもメインモデルであるミレネリー4101は、ムーブメントを反転させるという斬新な設計で作り上げられた「Cal.4104」の精巧な動きを”表からでも裏から”でも堪能することができます。

このミレネリーの凄さを知ってしまったら、とてもオーデマピゲはロイヤルオークだけの時計メーカーとは思えないはずです。通な時計ファンに是非とも検討していただい逸品。それがミネレリーです。

 



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