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IWC, WEBマガジン, ミドルクラスのモデル特集, 南幸太朗, 腕時計選びのためのお勧め記事

IWCを買うならどれ?プロがお勧めを厳選しました~ポルトギーゼ,パイロットウォッチ,ポートフィノなど~

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機能よし、見た目よし。そのうえステータスや知名度も抜群のブランド。それがIWCです。

洗練されたデザインを基調とする一方で、時計としての機能性を極めるという質実剛健な一面を持つとあって、弱点はまったく見当たりません。

ビジネスマンはもちろん、時計にうるさい愛好家たちをも虜にしてきました。

 

そんなIWCをいざ購入しようと思った時、意外と多いシリーズ数に驚かされると思います。ポルトギーゼやパイロットウォッチ,ポートフィノ・・・さらにその中にもたくさんの派生モデルが存在します。

そこでこの記事では、IWCの各シリーズを解説するとともに、プロがIWCで特にお勧めしたいモデルをご紹介いたします。ラインナップは新しいモデルから過去の名作までと、幅広く網羅していると自負しております!

スタイリッシュでどこへ着けていっても恥ずかしくない、IWCの一本とは?

IWC お勧めモデル

※掲載する定価・相場は2023年5月現在のものとなります。

 

IWCってどんなブランド?

IWCは、1868年に時計製造の中心地であるスイスのシャフハウゼンで創業しました。

正式名称は、「International Watch Company(インターナショナル・ウォッチ・カンパニー)」。創業者がアメリカ人の時計技師であるフロレンタイン・アリオスト・ジョーンズであるため、スイスの時計ブランドではめずらしい英語名となっています。また、略称の「IWC」が正式名称として通っているという、あまりみられない時計ブランドです。

このシャフハウゼンはスイスの中でもドイツにほど近い北東部に位置しているためか、スイス流とはどこか一線を画していることが特徴。創業した19世紀後半、当時のスイスにはなかった近代工業生産スタイルを採用し、効率よく質の良い時計製造技術をいち早く確立しました。

また、ドイツ職人らしい質実剛健な気質が特徴で、「見やすい」「正しい」「末永く愛用できる」といった、時計本来の価値を一貫して守り抜いていることもIWCを語るうえで欠かせません。厳格な自社規格を設け、製品の品質や精度を追い込んでいることも特筆すべき点です(一般的に時計の工業規格というとクロノメーターが挙げられますが、IWCのように一部の名門は自社規格を設けることで、厳しい品質管理を行うとともに、唯一無二というブランディングをも実現しています)。

IWC ポルトギーゼ

この質実剛健な気質は、永久修理を掲げていることからもおわかりいただけるでしょう。

通常の時計メーカーは生産終了してからしばらくすると修理を受け付けなくなります。修理のためには部品や製造ノウハウを保管しておかなければならず、修理期間を区切らなければこういった保管コストが発生するためです。このコストは、時間がたてばたつほどメーカーにとって負担になります。

しかしながらIWCは、1868年の創業からこれまで製造してきた時計に関して、修理やメンテナンスを全て受け付けています。どの時代であっても区別はしません。IWCはアンティーク市場も確立されているのですが、この永久修理の存在は小さくないでしょう。

なお、永久修理を掲げているブランドはパテックフィリップやオーデマピゲなど、一部の名門ブランドに限られている特権です。

 

IWC パイロットウォッチ

IWCはこういった質実剛健さに加えて、消費者を飽きさせないラインナップや洗練されたデザイン性を両立していることも魅力として語られます。

IWCはドイツの影響を大きく受けているためか、ロレックスやオメガといったスイスブランド特有のわかりやすい華やかさはありません。カルティエやハリーウィンストンといったジュエラーのように、ダイヤモンドや貴金属をゴージャスに使っているわけでもありません。

しかしながら一度見たら忘れられない。所有欲をくすぐる。そんな不思議な引力のようなものを有しているのがIWCの時計なのです。

実はシンプルさの裏にある緻密な設計。実現されたスタイリッシュさ。そして上品さなどに秘訣があるのでしょう。

 

ラインナップも豊富で、年々ファンの胸躍らせる新作を発表していることも特筆しなくてはなりません。

これは、2002年~2016年まで手腕を振るったジョージ・カーン氏の戦略的なところもあるのでしょう。

IWC ポルトギーゼ

この戦略とは、ビジネスユースからスポーツラインまでと幅広い商品展開を行うことによって、購入層を拡大する、というものです。実はジョージ・カーン氏によってIWCは変わった、といった賛否があるのですが、彼の経営ノウハウによって、よりいっそうIWCファンを増やしたことは間違いありません。

まさに機能もデザインもブランド戦略も死角なし。

初めて高級時計を購入される方も、何本か既に所有したことのある玄人も虜にしており、年々世界各国での存在感を高めています。

 

IWCの代表シリーズとお勧めモデル①ポルトギーゼ

前述のようにIWCは、ポルトギーゼ,パイロットウォッチ,ポートフィノやインヂュニアなど、多彩なシリーズ展開を行っています。

好みのデザインや直感で選ぶのも良いですが、各シリーズのストーリーや魅力を知れば、ご自身のライフスタイルにマッチしたものとの出会いに繋がります。

本項では、IWCがラインナップする代表シリーズをそれぞれ解説するとともに、その中からプロが厳選したお勧めモデルをご紹介いたします。

 

まず最初にご紹介したいのが、ポルトギーゼ。IWCで最も成功したと言われるフラグシップシリーズです。

IWC ポルトギーゼ

1939年、ポルトガルの時計商人に依頼されて誕生したフラッグシップモデルの「ポルトギーゼ」。ポルトガル人から名前を由来します。大型でも構わないから、航海中にあっても高精度の腕時計が欲しい、という要望から生まれることとなりました。

航海時に積まれる時計は波の揺れで、しばしば精度に影響を与えていたためです。

もともとIWCは、安定した大型ムーブメントを包むために大きめサイズの外装が多くなります。

ポルトギーゼはIWCの現行ラインの中でも歴史あるシリーズですが、発表当時はその大きさが特に突出し目立っていました。なぜなら20世紀前半の当時は、今はやりの「デカ厚」という概念が無かったためです。

そのため、今ほど人気ラインには加わりませんでした。

しかしながら完成されたデザインを持っていたことが武器になり、時計ケースの大きさが各メーカーからバリエーションがつけられる時代になると市民権を獲得。

1995年、今なおIWCの不動のNo.1として名高い「ポルトギーゼ クロノグラフ」が登場されるや否や、一躍有名モデルへと踊り出ることとなったのです。

IWC ポルトギーゼ クロノグラフ

ボリューミーな時計は、えてしてスポーティーに寄りがちです。にもかかわらずポルトギーゼは、「上品」「スタイリッシュ」といった印象が強くなります。

それは、IWCの設計力やデザイン性の高さが大きく寄与しています。

例えば厚みを見せないように工夫されたケース構造や裏蓋。立体構造を上手に利用することによって、高級機らしいスタイリッシュさを獲得することとなりました。

IWC ポルトギーゼ

※40.9mmサイズのポルトギーゼ クロノグラフ

また、手の込んだリーフ針やインデックス,丁寧にメッキ処理された上質な文字盤などが相乗効果となって、パテックフィリップとかランゲ&ゾーネとか。そういった雲上ブランドとも遜色のない出来栄えに仕上がっているのです。

 

ポルトギーゼの、最もオーソドックスなクロノグラフタイプのケースサイズは40.9mm。今ではそこまで大きいと言うほどのボリュームではありません。

一方でベゼルを極限まで引き絞ることによって文字盤を強調。これは、見やすさに加えて唯一無二の存在感を醸し出すことに成功したことを意味します。実際、ポルトギーゼを着けている人を見てみていただくと、たとえスーツの袖口に隠れていてもすぐに「ポルトギーゼ着けてる!」とわかるかと思います。

そのため、高級時計にステータスを求める方は、ポルトギーゼを選択すれば間違いないでしょう。

 

現行ポルトギーゼの自社ムーブメントについて

長らく愛され続けてきたポルトギーゼですが、最新型にモデルチェンジしています!

2019年末頃、ファン待望の自社製ムーブメント×シースルーバックを採用した、新生ポルトギーゼをリリースさせたためです。もちろん「スペックアップ」というエッセンスを添えて。

これは近年、ポルトギーゼのみならず後述する多くのコレクションで見受けられる傾向です。IWCでは既存コレクションを主に自社製ムーブメントを搭載させることでアップデートを果たしています。

IWC ポルトギーゼ クロノグラフ

出展:https://www.facebook.com/IWCWatches/?ref=page_internal

とは言え新型ポルトギーゼ クロノグラフは、微妙な差異はあるものの、旧型と外装面ではほとんど変わりません。ポルトギーゼらしい、機能美と上品さを持ち合わせた、いつまでも眺めていたくなるような顔を持ちます。

 

しかしながら裏蓋側から見てみると、その違いは一目瞭然。伝統的なメタルバックではなく、シースルーバックを採用しているのです。

IWC Cal.69355

そもそもムーブメントが変わっています。

旧型はETA社製7750をチューンアップしたCal.79350でしたが、新型では自社開発のCal.69355を採用しているのです。この69355系キャリバーは、2018年、IWC生誕150周年記念モデルとして打ち出されたポルトギーゼ クロノグラフにも搭載されていました。

もっともIWCのクロノグラフの自社キャリバーは、その150周年記念よりも前に既にCal.89000系として存在していました。実際、2017年にラインナップに加わったポルトギーゼ クロノグラフ クラシックではCal.89361が採用されています。

しかしながらCal.69000系は、この89000系よりもリーズナブルになっていることがミソ!

既存のステンレススティール製ポルトギーゼ クロノグラフは定価815,400円(2019年末に価格改定を行い770,000円へ。在庫処分的な意味合いもあったのでしょう)でしたが、新作は874,500円(もっともその後、円安も影響してか価格改定を経て、現在は1,072,500円となっております)。89000系を搭載したポルトギーゼ クロノグラフ クラシックが1,369,500円であったことを鑑みれば、かなりお値打ちと思えるのではないでしょうか。

ポルトギーゼ クロノグラフ

さらにバックルが両開きになるなど、細かなブラッシュアップも加えられることとなりました。

このように、派手に変化したわけでもないのに、IWC好きにはぐっと刺さるディテールを備える新生ポルトギーゼ クロノグラフ。今後、変わらずIWC人気を牽引していく存在となることでしょう。

 

なお、「派手に変化したわけでもない」と申し上げましたが、2020年新作として個性的なポルトギーゼが種々リリースされています。

出典:https://monochrome-watches.com/iwc-portugieser-chronograph-iw3716-green-burgundy-dials-introducing-price/

シンプルなポルトギーゼ オートマティックにも40mmサイズがリリースされるなど、そのバリエーションはますます楽しくなってきました。

これら新作も入荷次第、当店ホームページでご紹介いたしますので、ぜひチェックしてみてくださいね。

 

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ポルトギーゼお勧めモデル

それではポルトギーゼのお勧めモデルをご紹介いたします!

 

ポルトギーゼ クロノグラフ IW371605/IW371604など

ケースサイズ:直径41mm×厚さ13mm
素材:ステンレススティール,レッドゴールドなど
ムーブメント:自動巻きクロノグラフCal.69355
パワーリザーブ:約46時間
防水性:3気圧

2019年末からラインナップされている、現行ポルトギーゼです。

シンプルなデザインでありながら、美しい文字盤や立体的な針が、いかにも高級時計といった雰囲気を感じさせてくれます。

インデックス・針が金色のタイプを金針、青のタイプを青針と呼ぶのが通の流儀。その他、ブルーやグリーン、レッド等のバリエーションが存在しています。

IWC ポルトギーゼ クロノグラフ

定価はついに100万円超になってしまいましたが、中古であればステンレススティールモデルで80万円台~90万円台で出回ります。まだ比較的新しいコレクションということもあり、状態の良い個体が中古市場にもよく流通しておりますので、気になる方はぜひ探してみて下さいね。

 

ポルトギーゼ クロノグラフ IW371445/IW371446など

ポルトギーゼ IW371446

ケースサイズ:直径40.9mm×厚さ12.6mm
素材:ステンレススティール,レッドゴールドなど
ムーブメント:自動巻きクロノグラフCal.79350
パワーリザーブ:約44時間
防水性:3気圧

ポルトギーゼの定番モデル。新型ポルトギーゼ クロノグラフの登場によって生産終了とはなりましたが、非常によく流通しているのでまだまだ手に入れやすいでしょう。

ポルトギーゼ IW371445

なお、金針か青針かで迷われるのがこのモデルの通例となっておりますが、「カジュアルなファッションでも映える方が良い」という方は青針を。「より落ち着いた風格」を感じたい方は金針がおすすめです。

 

IWC ポルトギーゼ 青文字盤

ポルトギーゼ IW371491

また、2017年からは人気の青文字盤も追加されました!

青文字盤は最近の時計界の流行りです。

ちょっと定番を外した時計選びをしたい。そんな方にお勧めです。

 

いずれもステンレススティール製であればコンディションにもよりますが、中古で60万円前後~での購入が可能です

 

ポルトギーゼ オートマティック40 IW358303 / IW358304など

IWC ポルトギーゼ オートマチック40 IW358303

ケースサイズ:直径40.4mm×厚さ12.3mm
素材:ステンレススティール,レッドゴールドなど
ムーブメント:自社製自動巻きCal.82200
パワーリザーブ:約60時間
防水性:3気圧

2019年末にポルトギーゼ クロノグラフがモデルチェンジしたと前述しましたが、続く2020年春にはポルトギーゼ オートマティックもリニューアルしました!

「リニューアル」とは言え、既存コレクションも併売されているのですが、新型としてケース直径40mmサイズのスモールセコンドモデルが新たに登場した形です(既存コレクションについては後述)。

IWC ポルトギーゼ オートマティック

やはり自社製ムーブメントCal.82200が搭載されているのですが、シースルーバックから鑑賞できるのが嬉しいところですね。

パワーリザーブ約60時間と実用性も向上しており、IWCらしい質実剛健さを感じられる逸品です。

 

なお、ポルトギーゼというと革ベルトの印象が強くなりますが、2021年にはブレスレットモデルもリリース。

IWC ポルトギーゼ オートマティック40 IW358312

近年流行りの「ラグスポ(ラグジュアリー・スポーツウォッチ)」を思わせる装いで、また新たなファンを増やすこととなりました。

 

ステンレススティール製の場合、国内定価は革ベルトモデルが957,000円、ブレスレットモデルが1,072,500円です。中古なら前者が70万円台~、後者が90万円台後半~出回ります。

 

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ポルトギーゼ オートマチック IW500704 / IW500701など

ポルトギーゼ IW500704

ケースサイズ:直径42.3mm×厚さ14.2mm
素材:ステンレススティール,レッドゴールドなど
ムーブメント:自社製自動巻きCal.52010
パワーリザーブ:約168時間
防水性:3気圧

2000年発表の「ポルトギーゼ オートマティック」。20年近く続くロングセラーです。ちなみに前項でご紹介した「既存コレクション」です。

クロノグラフ版と比べるとどこかクラシックな優雅さや風格を感じられるこのモデルの大きな特徴は、いち早くIWCの技術の結晶である自社ムーブメントが採用されていること!

ポルトギーゼ IW500704

1970年初頭に一旦は生産を終了したと思われたIWCの自社ムーブメントが、このポルトギーゼオートマティックで再び採用されたことは、多くの時計ファンに衝撃を与えたものです。

168時間ものロングパワーリザーブを誇っており、やはり質実剛健な職人魂こそIWCの真髄だな。そんな思いに駆られる名機です。

 

ポルトギーゼ ヨットクラブ IW390502 /IW390503

ポルトギーゼ ヨットクラブ IW390502

ケースサイズ:直径43.5mm×厚さ14.2mm
素材:ステンレススティール,レッドゴールドなど
ムーブメント:自社製自動巻きクロノグラフCal.89361
パワーリザーブ:約68時間
防水性:6気圧

ちょっとスポーティーなモデルが欲しい。でもビジネスシーンも意識したい。そんな時にお勧めなのがこちらのポルトギーゼ ヨットクラブ。

前述したような定番のポルトギーゼは、ビジネスやパーティーシーンなどでの使用にふさわしい、由緒あるテイストが全面に押し出されています。
しかしながらこちらのヨットクラブは一風変わります。
スポーティーながらポルトギーゼらしいエレガンスが融合されており、どこかセレブたちがヨッティングに興じるような遊び心を感じさせるシリーズなのです。ちなみに黒文字盤だと、よりそのスポーティー×エレガンスといった様相が顕著になりますね。

ポルトギーゼ ヨットクラブ IW390503

スペックも6気圧防水と通常のポルトギーゼより高くなり、また、ラバーベルトが標準の仕様となっているので、夏場やアウトドアでもガンガン使えますね。
そんなオールマイティ選手であることもまた、大きなお勧めポイントです。

 

IWC ポルトギーゼ 商品一覧

 

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IWCの代表シリーズとお勧めモデル②パイロットウォッチ

IWC パイロットウォッチ

ポルトギーゼと双璧を成すIWCの代表シリーズがパイロットウォッチです。しかも2019年以降、同社から銘パイロットウォッチが豊富にローンチされています!同社らしいイケメンな高いデザイン性はもちろん、自社製ムーブメントをシリーズ内で続々と追加しており、もともと人気だったパイロットウォッチがさらに支持を集めております!

なお、パイロットウォッチはシリーズ名とはなっていますが、IWCの商標登録ではありません。パイロットのために開発された腕時計全般を指して言います。

しかしながら、パイロットウォッチ=IWCという見方が業界内で多いのは、IWCの製品が実際のプロユースであること。そして同社が先鞭をつけた分野であることが大きく関係しているでしょう。

 

パイロットウォッチに託された役目は、以下の通りです。

飛行とともに変化する気象や気圧の中でも正確に時を刻み、視認性に優れ、タフであること。

すなわち操縦桿から手を離さないまま即座に時刻を確認する「視認性」。航空レーダーに狂わされない「耐磁性能」。どんな過酷な状況下でも威力を発揮する「信頼性」やそれを守る「堅牢性」などは必須と言えるでしょう。

IWC パイロットウォッチ

歴史としては20世紀初頭、航空技術の発達に伴い誕生したという経緯があります。

IWCも。1936年という早い段階からパイロットのための腕時計を開発しておりました。ただし1936年当時の個体は民間航空会社向けのパイロットウォッチです。とは言え既に離陸時刻を記録するための矢印マーカーのついた回転ベゼルや、耐磁性脱進機や気圧変化を想定した飛散防止ガラス、あるいは急激な温度変化への耐性などが考慮された、コックピットでの使用のための個体だったと言われています。

その後、第二次世界大戦後の1948年にIWCが生み出したマーク11は英国空軍の飛行開始要員向けのパイロットウォッチとして30年以上にも渡って制式採用され、現在のマークシリーズの礎となったことをご存知の方も多いでしょう。

 

パイロットウォッチはロンジンやブライトリング、ゼニスなどといった名だたる時計ブランドが手掛けてきましたが、IWCもまた、当ジャンルの発展に寄与したことは間違いありません。

IWC パイロットウォッチ

なお、パイロットウォッチは機能性のみならず、「ギア感」溢れるデザインも魅力。

ルックスに惚れてパイロットウォッチを手に取るという男性は多数います。IWCは、そんな男心をも理解しており、初代から変わらず抜群にかっこいいデザインを堅持しています。

そんな時計史にとっても意義深い存在のIWC パイロットウォッチは、同シリーズの中でも多彩な派生モデルを有します。前述の通り、2019年にはまた名作が増えており、どれがいいか迷ってしまいますね。

 

まず基本を挙げるとすると、シンプルで機能の追求に特化したクラシックシリーズ

次に、イギリス空軍での使用に端を発するマークシリーズ(2022年~現行ラインはマーク20)。ちなみにイギリス軍で使われたのがマーク11だったことから、以降はマーク12,15・・・といった具合に続きます(13、14、19はありません)。

根強いファンが本当に多い一大シリーズで、長年愛され続けてきたマーク18のみならず、初期のマーク12や一世代前で、従来のマークシリーズよりアップサイジングされたマーク17などが現役で市場を賑わせています。

IWC マークシリーズ

左:初代のパイロットウォッチ マーク12 IW324102 / 右:一世代前のマーク17 IW326504

 

そして、48mmという大型ケースにやはりビッグサイズのオニオンシェイプリューズがガツンと存在感溢れるビッグ・パイロットウォッチ

IWC ビッグパイロットウォッチ

ビッグ・パイロットウォッチ プティ・プランス IW500916

 

また、オマージュモデルをレギュラーとしてラインナップしていますが、そのいずれもが絶大な人気を集めているという稀有な存在でもあります。

最も有名なのは『星の王子様』の作者であり、パイロットでもあったフランスのアントワーヌ・ド・サンテグジュペリに敬意を表した特別モデル「プティ・プランス」。ちなみにプティ・プランスとは同作のフランス語原題です。

IWC パイロットウォッチ プティプランス

パイロットウォッチ マーク18 プティプランス IW327016

アメリカ海軍戦闘機兵器学校NFWSへのオマージュであり、トム・クルーズが映画で着用したことで話題になった 「トップガン」。

IWC パイロットウォッチ トップガン

パイロットウォッチトップガン ミラマー IW388002 

さらにミリオタからも厚い支持を得ているのが、イギリス空軍の迎撃機としてあまたの戦果を獲得した戦闘機へのオマージュ「スピットファイア」。ちなみにこのスピットファイアは、2019年に復興プロジェクトの一環として、飛行機で史上初となる世界一周を成し遂げようという挑戦が敢行されました。

日本には10月に寄港し、名古屋空港で一般公開が行われました。

パイロットウォッチ スピットファイア

パイロットウォッチ スピットファイア IW377719

 

このように、パイロットウォッチの中だけでも多彩な製品展開をしており、選択肢の豊富さもまた魅力です。

もちろん、「パイロットウォッチ」として完成された機能やスペックもお墨付き。ビジネスシーンのみならず、アウトドアやカジュアルシーンで心置きなく使えるでしょう。

 

パイロットウォッチお勧めモデル

パイロットウォッチはIWC屈指の豊富なバリエーション展開が行われており、どれが良いか迷ってしまう方も多いかもしれません。

本項では、当店GINZA RASINで特に売れているモデルをご紹介いたします!

 

パイロットウォッチ マーク20 IW328203 / IW328201など

IWC パイロットウォッチ マーク20 マークXX IW328203

ケースサイズ:直径40mm×厚さ10.8mm
素材:ステンレススティール
ムーブメント:自動巻きCal.32111
パワーリザーブ:約120時間
防水性:10気圧

2022年に発表されたパイロットウォッチ マーク20です。

IWCのマークシリーズと聞くと2016年から発売されていたマーク18のイメージが強いかもしれませんが、2022年に自社製ムーブメント搭載機によってモデルチェンジと相成りました(もともとETAやセリタ等の汎用機を用いていたため)。

デザインコードは従来のマークシリーズらしく、視認性を優先した「いかにもパイロットウォッチ」な顔立ちです。ちなみにマークシリーズについて解説を加えると、前述した英国空軍監視要員のために制式採用されていたマーク11を、1994年に民生市場向けに「マーク12」として発表した一大コレクションです。

マーク11から受け継がれるアラビア数字や12時位置の三角マーク、そしてサテン仕上げが基調となった精悍なケースは、今やアイコンともなっていますね。

 

マーク20もまた、この精悍さが踏襲されているのですが、一方でケースエッジはポリッシュで仕上げられており、高級機らしい立体感が強調されています。ベゼルも鏡面が増えており、どこかスタイリッシュさをも感じますね。

時分針のフチも黒からシルバーへと変更されており(プティ・プランスはもともとシルバーでしたが)、輝きが増しています。

ケース厚がわずかながら薄型化されたことで、いっそう快適な装着感を実現したことも特筆すべき点です。

IWC マーク20 2022年新作

出典:https://www.iwc.com/jp/ja/home.html

なお、搭載されるムーブメントはCal.32111です。

Cal.32111は3針用の自社製ムーブメントで、IWCらしい高精度はそのままに、なんと約120時間もの超ロングパワーリザーブを獲得しました。ちなみにCal.32000系は2019年から用いられていますが、IWC初となるシリコン製脱進機を採用しており、ムーブメント自体で耐磁性能を備えていることとなります。

ソリッド式の裏蓋には、おなじみのユンカース社製航空機Ju 52がエングレービングされています。

 

つけ加えると、これまた近年のIWCの傾向の一つなのですが、「EasX-CHANGE」システムが採用されるようになりました。

これは特別な工具なしにストラップ交換が可能となったシステム。同じリシュモングループのカルティエやヴァシュロンコンスタンタンでも見られる傾向ですが、気分に合わせてストラップ交換が楽しめるというのは、ユーザーにとっては嬉しいですよね。

 

国内定価はストラップモデルが726,000円、ブレスレットモデルは852,500円です。

まだ出回りはそう多くないですが、並行輸入市場にもチラホラと流通し始めており、今後の新たなるスタンダードとなることは間違いありません。

 

余談ですが、マーク18まではプティ・プランスのみであったらブルー文字盤が、マーク20からはレギュラーに採用されるようになっております(ただしマークシリーズのプティ・プランスは今のところ、カタログには掲載されておりません)。

 

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パイロットウォッチ マーク18 IW327015

IWC パイロットウォッチ マーク18

ケースサイズ:直径40mm×厚さ11mm
素材:ステンレススティール
ムーブメント:自動巻きCal.35111
パワーリザーブ:約42時間
防水性:6気圧

「パイロットウォッチ」と言えばコレ!といった外観が魅力の、定番マーク18。生産終了した今なお、中古市場によく出回っており、当店でも活発に売買される一大シリーズです。

外装はIWCらしいシンプルさが特徴で、長年愛され続けてきたことがわかるオーソドックスさですね。

 

ちなみにマーク18は、2018年にマイナーチェンジが行われます。これはETAからセリタ社ベースのムーブメントCal.35111に載せ替えられたことによるものですが、スペック面では大きな変化はありません。

IWC マーク18

スタイルは保ちつつも、文字盤カラーや特別モデルのラインナップが比較的多いので、お気に入りの一本をぜひ探してみて下さいね。

コンディションや年式にもよりますが、中古相場は50万円台~となっております。

 

パイロットウォッチ マーク18 プティプランス IW327016

パイロットウォッチマーク13 プティフランスIW327016

ケースサイズ:直径40mm×厚さ11mm
素材:ステンレススティール
ムーブメント:自動巻きCal.35111
パワーリザーブ:約42時間
防水性:6気圧

前述した、「プティ・プランス」モデルです。

プティ・プランス(Le Petit Prince)は、『星の王子様』のフランス語の原題です。この『星の王子様』の他、『夜間飛行』などを手掛けた作家アントワーヌ・ド・サンテグジュペリ氏は、パイロットでもありました。

IWCではサンテグジュペリ氏に敬意を表して、プティ・プランスシリーズを一大コレクションとして展開しています。夜空を思わせるミッドナイトブルーの文字盤、そして裏蓋にエングレービングされた星の王子様が、なんとも愛らしく幻想的なモデルです。

IWC パイロットウォッチ マーク18 プティプランス IW327016

 

なお、レザーストラップタイプも高い人気を誇ります。

IWC パイロットウォッチ マーク18 プティプランス IW327010

中古相場は定番マーク18と大きく変わりません。

特別感の溢れるモデルと言うことができるでしょう。

 

パイロットウォッチ プティ・プランス IW377714/IW377717など

パイロットウォッチ IW377717

ケースサイズ:直径43mm×厚さ15.2mm
素材:ステンレススティール
ムーブメント:自動巻きクロノグラフCal.79320
パワーリザーブ:約44時間
防水性:6気圧

2016年に発表されたプティ・プランスのクロノグラフモデルです。

こちらも、現在では新ムーブメントにマイナーチェンジが施されていますが、プティ・プランスらしいディテールは健在。裏蓋には星の王子様のエングレービングがあしらわれています。

IWC パイロットウォッチ プティ・プランス

出典:https://www.iwc.com/ja/home.html

新品並行相場は60万円前後~。

 

パイロットウォッチ クラシック IW377710

IWC パイロットウォッチ クロノグラフ

ケースサイズ:直径43mm×厚さ15.5mm
素材:ステンレススティール
ムーブメント:自動巻きクロノグラフCal.79320
パワーリザーブ:約44時間
防水性:6気圧

オーソドックスでクラシカルなクロノグラフ搭載のパイロットウォッチです。
43mmはやや大型なようにも思いますが、IWCらしいスタイリッシュさが全面に押し出されているため、言うほど重さは感じません。
なお、ブレスレットのクラスプ中央部の「IWC」のロゴ部分を押すと簡単に長さの微調整ができるのも嬉しいポイントです。

新品並行相場は50万円台後半~の価格帯です。

 

IWC パイロットウォッチ 商品一覧

 

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IWCの代表シリーズとお勧めモデル③ポートフィノ

IWC ポートフィノ

定価60万円前後~と、IWCの中でも良心的な価格設定を保ちつつ、上級者向けのドレスウォッチとしても名高いのがこちらのポートフィノです。

無骨さとは無縁。

12時と6時位置にローマンインデックスを置く以外は一切の無駄が排除されており、上品な薄さと相まって、雲上ブランドのクラシックラインと比べても遜色はありません。

そんなポートフィノは1984年に誕生しました。コレクション名は、イタリアのリグーニア州に位置する高級リゾート地・ポルトフィーノに由来します。ちなみにこの地は、ディズニーシーのメディテレーニアンハーバーのモデルになっているのだとか。

ポートフィノを身につけると「地中海式ライフスタイル」を彷彿とさせるような、ゆったりとした美しさをたたえます。

また、パイロットウォッチ等、大きめモデルが主流のIWCの中で、中古も含めれば多彩なサイズ展開があります。例えば現行の最もオーソドックスな3針+日付モデルはケースサイズ40mmですが(クロノグラフだと42mm)、IWCには珍しいボーイズが37mmで、さらにレディース向けとして34mmサイズが展開されております。なお、過去モデルでもケース34mmサイズが存在しており、中古市場で見つけることができるでしょう。

IWC ポートフィノ

このように、ポートフィノはポルトギーゼやパイロットウォッチと比べると異彩を放ちます。

さらに付け加えると、良心的な価格設定からは予想だにしない貫禄や風格を漂わせている、という事実があります。

ポートフィノの理知的な雰囲気は、既に高級時計を何本か所有していたり、ある程度の年齢や地位にいる方にこそマッチしているでしょう。

今タグホイヤーやオメガを着けているけれど、ワンランク上の一本が欲しい。

普段のビジネスだけではなく、ここぞと言うときの大切な商談やフォーマルパーティーにも着けて行ける時計を探している。

そんな方々にお勧めしたいIWCシリーズのうちの一つです。

IWC ポートフィノ

ポートフィノもまた近年の時計業界の流れの中で定価改定を行っており、価格自体は旧型と比べて高くなっているのですが、一方で二次流通市場を見ると相場が上がりすぎているということがありません。

中古で40万円台~購入できる個体も出回っており、サブ機としてもお勧めです。

前述の通りサイズ展開が豊富ですので、パートナーとペアで着けたり、シェアするのなんかも楽しそうですね!

 

■ポートフィノお勧めモデル

ポートフィノ オートマティック IW356502 /IW356506など

ポートフィノ IW356506

ケースサイズ:直径40mm×厚さ9.3mm
素材:ステンレススティール,レッドゴールドなど
ムーブメント:自動巻きCal.35111
パワーリザーブ:約42時間
防水性:3気圧

最もオーソドックスなポートフィノがこちらのオートマティックです。

1984年の誕生以来、幾度かのデザインチェンジが果たされていますが、いつの時代もすっきりと、そして控えめな気品をたたえていることがポイントです。

ポートフィノ IW356502

革ベルトタイプも良いですが、IWCには珍しいミラネーゼ・メッシュブレスレットもオシャレさんにはお勧め。フィット感も抜群ですので、革ベルトはきつく感じる。汗が気になる。といった方は後者をお選び下さい。

ムーブメントはパイロットウォッチ マーク18でも搭載された信頼性高いCal.35111ですので、堅牢性やメンテナンス性の面でも安心感が強いと言えるでしょう。

 

ポートフィノ オートマティック ムーンフェイズ IW459401 /IW459402など

ポートフィノ オートマティック ムーンフェイズ IW459401

ケースサイズ:直径40mm×厚さ11.1mm
素材:ステンレススティール,レッドゴールドなど
ムーブメント:自動巻きCal.35800
パワーリザーブ:約42時間
防水性:3気圧

ムーンフェイズを搭載した、エレガントなポートフィノです。

12時位置にムーンフェイズ表示がくるのは珍しいですよね。ディスクには星があしらわれており、美しい腕時計をお探しの方にはぜひお勧めしたいコレクションです。

IWC ポートフィノ オートマティック ムーンフェイズ IW459402

ジャケットの袖口からも悪目立ちせず、様々なシーンを彩ってくれることでしょう。

 

ポートフィノ クロノグラフ IW391037 / IW391031など 

IWC ポートフィノ クロノグラフ IW391037

ケースサイズ:直径42mm×厚さ13.6mm
素材:ステンレススティール,レッドゴールドなど
ムーブメント:自動巻きCal.75320
パワーリザーブ:約44時間
防水性:3気圧

ポートフィノでもクロノグラフモデルがラインナップされており、大変高い人気を誇ります。ポルトギーゼのそれとはまた違った上品さや、クラシカルテイストが美しく仕上がっていますね。

クロノグラフはどうしてもスポーティーになりがちなのですが、無骨さやアクティブさは一切感じさせません。

IWC ポートフィノ クロノグラフ IW391028

クロノグラフモデルにもミラネーゼ・メッシュブレスレットが採用されていますので、好みの方をお選びいただければと思います。

 

ポートフィノ ハンドワインド エイトデイズ IW510102 / IW510106など

ポートフィノ IW510102

ケースサイズ:直径45mm×厚さ11.7mm
素材:ステンレススティール,レッドゴールドなど
ムーブメント:自社製手巻きCal.59210
パワーリザーブ:約192時間
防水性:3気圧

ポートフィノの手巻きモデルです。

自社開発のハック機能付きムーブメントCal.59210を搭載したこのモデルは、シングルバレルでありながら8日間(192時間)のパワーリザーブを実現しています。
と言うのも、ロングパワーリザーブを実現する時、多くのメーカーはゼンマイを二つ設けトルクの力を増すことが一般的です。これをダブルバレルやツインバレルと呼びます。

しかしながらIWCは、一つの香箱に力強いゼンマイを投入することで実現。それだけだとゼンマイのパワーが他パーツに影響を与えてしまいます。そこでIWCは、フリースプラグ化など調速機の改良を進めることによってこの弱点を克服しました。

IWC ポートフィノ

ちなみにフリースプラグは、ロレックスやパテックフィリップなど一部の名門メーカーが採用しているに留まる、難易度の高い技となります。

45mmとアップサイジングに繋がりましたが、それが逆にちょっと変わったポートフィノを演出しますね!

ポートフィノ IW510106

深みのある青文字盤も、かなりエレガンスな印象になりますね。

 

現在は生産終了しておりますが、非常にお問合せの多いIWCウォッチのうちの一つ。IWCの技術力の結晶と言うべき一大シリーズではないでしょうか。

 

IWC ポートフィノ 商品一覧

 

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IWCの代表シリーズとお勧めモデル④アクアタイマー

IWC アクアタイマー

IWCのダイバーズウォッチライン・アクアタイマーをご存知でしょうか。

ダイバーズウォッチというと、ロレックスのサブマリーナやシードゥエラー、オメガのシーマスターあたりを思い浮かべる方が多いかもしれません。しかしながら、IWCもまたかっこよくタフ、そして他ブランドにはない機能を搭載した「アクアタイマー」をラインナップしています。

 

初出は1967年。

以来、技術改良が重ねられ、プロユーススペックと信頼できる品質を突き詰められてきました。

ちなみにIWCのダイバーズウォッチというと、ポルシェデザインとコラボしたオーシャン2000も有名ですが、1980年代という早い段階から200m防水×回転式アウターベゼルを搭載していたことを考えると、その技術力の高さには驚かされますね。オーシャン2000は廃盤したものの、現在アクアタイマーは100m~2000m防水と非常に高いスペックを備えます。

IWC アクアタイマー

アクアタイマーはデザイン面でもおしゃれで、人気のブルー文字盤から黒、シルバーなど、全てスタイリッシュにまとめ上げられています。

独特のベゼルやインデックス、ケースフォルムは、深海での視認性獲得だけでなくタウンユースにも映える、どこまでもおしゃれなダイバーズウォッチと言えるでしょう。

IWC アクアタイマー

アクアタイマーの機能美やデザイン性の高さ、そして独創性の秘訣として、前述のように「他社にはない」工夫がそこかしこに見られます。

例えばインナーベゼルに設けられたセーフダイブ・システム

ダイビングスケールを印字したアウターベゼル搭載のダイバーズウォッチが主流の中で、インナーベゼル自体が独創性の塊なのですが、加えてこのシステムが発動することによって、アクアタイマーは唯一無二のプロユースウォッチへと昇華されました。このセーフダイブ・システムがどういったものかと言うと、ベゼルに搭載された安全装置ですが、反時計回りにしか回転しないようになっているのです。これによって、ダイビングタイムの計測を誤認することを防げるようになっています。

サァイアガラス製リングの底面にはスーパールミノヴァが6層も塗られており、光の届かない深海であっても、潜水時間の視認性を高く保ちます。

IWC アクアタイマー

出典:https://www.iwc.com/ja/collection/aquatimer/

電気が発達した今、夜光塗料は必要ないという声も聞こえますが、ダイビングだけでなく暗所ですぐに時間を確認できることは本当に便利ですよね。

また、素材もステンだけでなく、チタンやセラタニウムといった新世代素材を採用。軽量なだけでなく、金属アレルギーの方もお楽しみいただけるダイバーズウォッチへと進化を遂げました。

アクアタイマーはポルトギーゼやパイロットウォッチに比べると「フラグシップ」といった立ち位置ではありませんが、長年実際のプロダイバーやマリンアクティビティ好きの男性陣から愛されてきたという実績があり、人と違ったダイバーズウォッチが欲しいという方にお勧めです。

 

アクアタイマーお勧めモデル

アクアタイマー オートマティック IW329001など

アクアタイマー IW329001

ケースサイズ:直径42mm×厚さ14.2mm
素材:ステンレススティール,ブロンズなど
ムーブメント:自動巻きCal.30120
パワーリザーブ:約42時間
防水性:30気圧

アクアタイマーコレクションの中で、そのシンプルさゆえ最も使いやすいと評価を受けているのがこちらのオートマティックです。

30気圧という非常に高い防水性を誇りながら、厚みは14mmほどと非常にスタイリッシュ。アクアタイマーの顔と言ってもいいかもしれません。

素材使いも豊富で、ベゼルをセラミック素材としたものもラインナップされています。

IWC アクアタイマー

IW356801 ※こちらは2000m防水となります。

様々なデザインを楽しめるところも、アクアタイマーならではと言えるでしょう。

 

ちなみに個人的なイチオシはアクアタイマー クロノグラフIW376803です!

アクアタイマー IW376803

ケースサイズ:直径42mm×厚さ14.5mm
素材:ステンレススティール,ブロンズ,チタン,セラミックなど
ムーブメント:自動巻きCal.30120
パワーリザーブ:約42時間
防水性:30気圧~200気圧

 

中古相場はモデルにもよりますが50~70万円台ほど。現行は自社製ムーブメントへとアップデートしてモデルチェンジしたため、高価格帯になっていますが、旧型だと高級時計としては比較的無理のない金額で出回ります。

ちなみにアクアタイマーは、他のダイバーズウォッチと同様に堅牢でハイスペック!そのためガンガン使っても経年による劣化に強い特性がありますので、末永くご愛用頂ける、IWCきってのコスパ抜群ウォッチであることも付け加えておきます。

 

IWC アクアタイマー 商品一覧

 

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IWCの代表シリーズとお勧めモデル⑤インヂュニア

IWC インジュニア

出展:https://www.facebook.com/IWCWatches

インヂュニアはドイツ語で”エンジニア”を意味し、耐磁性を重視して開発されたモデルです。

イギリス空軍向けに作られていたパイロットウォッチ「 マーク11」を元に、1955年に民生用として開発された腕時計がその始まりでした。

民生用とは言っても、主に医師や放射線技師など電磁波の影響が心配される、特殊な職業に就いている方から愛用されたという経緯を持ちます。しかもその手法が当時としては独特で、軟鉄製のインナーケースでムーブメントを覆うという、画期的なアイデアが採用されました。

今でこそこの手法はIWCの十八番ですが、当時は耐磁や防水などケースを堅牢にする技術力がまだ確立されていません。

そんな時にこの画期的手法を編み出したことに、やはりIWCというブランドへ畏敬の念を禁じ得ないでしょう。

IWC インジュニア

※第四世代にあたるインヂュニア。2005年にリリース。2017年に次世代インヂュニアが登場するが、今なお第四世代インヂュニアの人気は根強い

 

現代になると全モデルが超耐磁というわけではなく、一部のモデルにはシースルーバックを採用したモデルもラインナップに加わっております。

しかしながら「超耐磁」はあくまでインヂュニアについたイメージであって、もともとのコンセプトは「技術者向け」とも捉えられます。技術者たちが、どんなに過酷な環境下でも時刻を知る行為に障壁がないように。そんな思いを込めて始められたシリーズだったのではないでしょうか。

実際、インヂュニアの現行モデルはIWCには珍しいガッツリのスポーツラインで、高い堅牢性や防水性をも誇ります。クロノグラフや永久カレンダーなど、コンプリケーションを搭載したものも。

加えて、デザインはシンプルからスポーティーまでと多岐にわたり、ライフスタイルや好みに合わせて選択することが可能です。

時代のニーズに合わせて変化と進化を遂げていく、IWCの中でも異色なシリーズと言えるのではないでしょうか。

 

このように歴史あるインヂュニアは、実は2023年のモデルチェンジによって、歴史的モデルへと回帰しました。

IWC 2023年新作

出典:https://www.iwc.com/jp/ja/watches-and-wonders/new-watches.html

かつてインヂニュアには、「インヂニュアSL」というモデルが存在しました。1976年に発表され、後のインヂニュアのデザインに大きく影響を与えた存在です。これをデザインしたのは、かの有名なジェラルド・ジェンタ氏です。

冒頭のポルトギーゼの項で、軽く「ラグジュアリー・スポーツウォッチ(ラグスポ)」について触れました。これは、1972年にオーデマピゲがローンチしたロイヤルオークに端を発する時計業界の一つのジャンルです。ラグスポに決まった定義はありませんが、薄型でケースとブレスレットがシームレスになっていること。またラグジュアリーメゾンが手掛けるだけあり、高級な仕上げや高級機らしい立体感を備えたスポーツウォッチであることなどが特徴として挙げられます。ロイヤルオーク登場後、パテックフィリップやオメガなどがこぞって対抗機を打ち出したことを鑑みるに、いかにラグスポの魅力が絶大かがおわかり頂けるのではないでしょうか。

このロイヤルオークをデザインしたのが、ジェラルド・ジェンタ氏です。ちなみにパテックフィリップのノーチラス、オメガのCラインも手掛けています。

IWC インヂュニアSL

※こちらの画像が、インヂュニアSL、通称「ジャンボ」です。ジャンボはこの当時のロイヤルオークやノーチラスの愛称にも用いられました。なお、SLが何を指しているのかは判明していません。

インヂニュアもまたラグジュアリー・スポーツウォッチのビッグウェーブを受けて、アイコニックなスタイルを取り入れたのでしょう。

 

この往年のインヂュニアSLの雰囲気はそのままに、自社製ムーブメントを搭載してモデルチェンジ。IWCのインヂニュアは、2023年もエポックメイキングな存在として、愛好家の耳目を集め続けているのです。

本稿執筆時点ではまだ新作インヂュニアは出回っていませんが、早く実機を手にしてみたいものです!

 

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インヂュニアお勧めモデル

インヂュニア オートマティック

IWC インジュニア オートマティック

ケースサイズ:直径40mm×厚さ10.3mm
素材:ステンレススティール,レッドゴールドなど
ムーブメント:自動巻きCal.35111
パワーリザーブ:約42時間
防水性:12気圧

2017年に発表されたインヂュニアのオーソドックスな3針モデルです。

初代インヂュニアに回帰したシンプルデザインが、昔ながらのIWCファンを中心に話題沸騰。インヂュニアはIWCの中ではマイナーな位置づけでしたが、一般人からも支持を得るきっかけとなりました。

前述のように、最新世代の時計製造技術とマッチングしています。搭載するムーブメント35000系はパイロットウォッチやアクアタイマーなどにも搭載されますが、精度が高く、さらに安定性や信頼性で定評がある、と業界では話題です。

12気圧という高い防水性も嬉しいですね。IWCの技術力を肌で感じられるでしょう。

 

なお、インヂュニアのさらに以前のモデルは、かなり様相が変わっていますが根強い人気!新旧で全く古さを感じさせないのが、IWCならではと言えますね。

IWC インジュニア

IW322701 / IW386503 

インヂュニアはやはり歴代モデルにも味があります。

ポートフィノやポルトギーゼのような上品さを前面に押し出したモデルからガッツリとスポーティーに拠ったものまでと、様々なテイストを楽しむことができるでしょう。

冒頭でもお話したように、IWCは中古やアンティーク市場が確立されています。過去のインヂュニアも、個体にはよりますが豊富に出回っておりますので、好みの一本を探してみてもいいかもしれませんね。

 

IWC インヂュニア 商品一覧

 

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まとめ

IWCの代表シリーズについて、そしてそれぞれのお勧めモデルをご紹介いたしました。

IWCの時計の特徴は、質実剛健と、スタイリッシュで上品なデザイン性を見事に両立しているところ。そのため、スイス時計やドイツ時計、どことも違ったIWCならではの味を出しており、「時計ファン」というよりも「IWCファン」を続々増やしていっているな、という印象です。

加えてIWCは例年新作モデルを意欲的に発表しており、ここでご紹介した時計以外にもまだまだ魅力的なものは盛だくさん。当店でもIWCの入荷には力を入れております。ぜひ一度、一本お手にとってみてくださいね。

文:鶴岡

 

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この記事を監修してくれた時計博士

南 幸太朗(みなみ こうたろう)

(一社)日本時計輸入協会認定 CWC ウォッチコーディネーター
高級時計専門店GINZA RASIN 買取部門 営業企画部 MD課/買取サロン プロスタッフ

学生時代に腕時計の魅力に惹かれ、大学を卒業後にGINZA RASINへ入社。店舗での販売、仕入れの経験を経て2016年3月より銀座本店 店長へ就任。その後、銀座ナイン店 店長を兼務。現在は営業企画部 MD課 プロスタッフとして、バイヤー、プライシングを務める。得意なブランドはパテックフィリップやオーデマピゲ。時計業界歴13年。

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