テニスやバスケットボール、野球などへの注目度が高まっていますが、東京オリンピック2020で追加種目となったサーフィンも目が離せない競技です。
サーフボードを使用し、風の方向や波の強さを制しながらダイナミックな技をお披露目するこの競技は、ルールを詳しく知らなくとも引き込まれるものがあります。
今回東京五輪2020の種目に選ばれた理由として、IOC総会(国際オリンピック委員会総会)は「マリンスポーツの代表格として、若者のライフスタイルに大きな影響を与えている」と語っていたようですが、サーファーの王者は決して若者ではありません。今年47歳を迎える、ケリー・スレーター選手です。
オリンピックへの出場についてはまだ五分五分と言ったところですが、2020年に引退を考えているとのことで、五輪が良いフィナーレとなりそうです。
そんなケリー・スレーター選手はいったいどのような腕時計を身に着けているのでしょうか。
この記事では、ケリー・スレーター選手の愛用モデルについてご紹介いたします。
出典:https://www.instagram.com/breitling/
目次
ケリー・スレーター選手について
ケリー・スレーター
生年月日:1972年2月11日
出身地:アメリカ合衆国フロリダ州
身長:175cm
活動期間:1990年~
ケリー・スレーター選手は、アメリカのプロサーファーです。
過去に11度ものASPワールドチャンピオン(世界プロサーフィン連盟主催のプロツアー)を獲得するなど、サーフィン選手としても非常に優れた経歴を残している人物ですが、特筆すべきは試合のパフォーマンスだけではありません。
と言うのも、ケリー・スレーター選手は、サーフィンが今なおマイナースポーツの位置づけであることに憂慮し、その普及に尽力していることでも有名であるためです。
その最も顕著な例は、「ウェーブプール」に現れています。
ウェーブプールとは、文字通り人工的に波を起こしたプール形態のこと。当然ながらサーフィンは波がなくては練習もままなりません。そこで、自然の波を再現したプールを使ってサーファーたちは練習するのですが、実際の海の波と遜色ないウェーブ・プールをケリー・スレーター選手が開発。もちろん遊園地などの「波のプール」ではなく、プロ向けトレーニング施設の一環として製造されています。
世界中で浸透させ、インフラのような設備とすることを目標に掲げています。なお、日本でもケリー開発のウェーブプール建設が発表されました。場所は、千葉県木更津市です。東京五輪の競技場は同県の釣ヶ崎海岸ですが、その代替施設になるかもしれない、とのことです。
また、海とともに生きてきたケリー・スレーター選手は自然、ひいては地球をこよなく愛します。
そこで「地球に優しいアパレル」をコンセプトに、Outerknown(アウターノウン)というメンズファッションブランドを設立。
このように、競技以外の活躍も目覚ましく、サーファーとして、ケリー・スレーターという一個人として世界中から注目を浴びています。
ケリー・スレーター選手が身に着けている時計
前項でも述べたように、競技外でも注目を浴びるケリー・スレーター選手。実はブライトリングでコラボレーションモデルが開発された経緯もあり、同社のダイバーズウォッチ「スーパーオーシャン」の着用をメディアを通して見かけることがあります。
ブライトリング スーパーオーシャン ヘリテージII アウターノウン
型番:M275C-1CMA
素材:ステンレススティール(DLCコーティング)
ケースサイズ:直径44mm
文字盤:ブルー
ムーブメント:自動巻き ブライトリング13
防水性:200m
スーパーオーシャンの中でも、「ヘリテージ」と銘打たれているシリーズは、1957年当時のファーストモデルをリバイバルした一大コレクションとなっております。ヘリテージシリーズ自体の初出は2007年。以来、非常に高い人気を誇っており、2010年にはさらにデザイン性を高め、かつスペックアップしたヘリテージIIがリリース。同社の売れ筋モデルを担っています。
そんなスーパーオーシャン ヘリテージIIから、2018年にケリー・スレーター選手設立のOuterknown(アウターノウン)とコラボレーションしたモデルが発表されました。
アウターノウンはサステナビリティ(持続可能性)が一つのキーワードなのですが、そのコンセプトに敬意を表し、「エコニールヤーン」なるリサイクル糸をNATOストラップとして採用します。
このエコニールヤーンは、ナイロン廃棄物から作られます。アウターノウンではこの糸からサーフショートパンツとボンバージャケットを製造しているため、当モデルはそこから着想を得ました。
こういった地球環境へ配慮した製品開発姿勢が、ブライトリング(だけではなく、多くの時計メーカーで一つの課題となっていますが)と共鳴したのでしょう。
このスーパーオーシャンを、ケリー・スレーター選手が実際に腕元に着用しています。
直径44mmとビッグサイズなのですが、文字盤に青が基調となっている爽やかさ、そしてケリー・スレーター選手のイケメン顔とマッチしており、非常にスタイリッシュ。
タウンユースはもちろん、スーツスタイルにも映える逸品に仕上がっています。
ロレックス サブマリーナ 16610
型番:16610
素材:ステンレススティール
ケースサイズ:直径40mm
文字盤:ブラック
ムーブメント:自動巻きムーブメントCal.3135
防水性:300m
実は、ケリー・スレーター選手はロレックスのサブマリーナを愛用していることでも知られています。
サブマリーナもまた、言わずと知れた銘ダイバーズウォッチですね。アスリートでの愛用者も非常に多く、元体操選手の米田功さんや元プロサッカー選手のデヴィッド・ベッカムさんなどが挙げられます。
ケリー・スレーター選手は、このサブマリーナを、5度目のワールドタイトルを獲得した時に当時のマネージャーからプレゼントされた、とのこと!
ロレックスもスーパーオーシャン同様に非常にスタイリッシュなため、ケリー・スレーター選手によく似合っていますね。
まとめ
プロサーファーのケリー・スレーター選手が身に着けている時計についてご紹介いたしました。
ケリー・スレーター選手らしい、機能性もデザイン性も大切にされた、銘ダイバーズウォッチであったことがおわかりいただけたでしょう。
なお、冒頭でも述べたように、ケリー・スレーター選手は2020年に引退を検討しており、そのフィナーレが東京オリンピックになるのではないか、と言われています。
ぜひ彼の有終の美を、日本国内で確認したいものです!
文:鶴岡
東京2020オリンピック競技大会
世界のトップアスリートが身に着けている腕時計
ツアー通算20勝を誇る日本ゴルフ界のトッププレーヤー 池田勇太選手。
時計好きとしても知られる彼はロレックスを愛用しており、2本のデイトナを使い分けています。アジア男子史上初のグランドスラム4大大会シングルスファイナリストとなった日本テニス界のスター 錦織圭選手。彼はタグホイヤーのアンバサダーとして活動していた経歴から、同社の時計を複数所持しています。
オリンピック出場が期待されるアスリートは高級時計を愛用している方が多く、ケンブリッジ飛鳥選手もハミルトンのベンチュラを身に着けています。誕生から60周年を経てもなお新鮮に映るデザインは「名作」と呼ぶにふさわしいでしょう。
日本人女子テニスプレーヤーとして初の世界ランキング1位に輝いた大坂なおみ選手。金メダルの獲得が期待される彼女は日本の時計ブランドとアンバサダー契約を結んでいます。
スノーボート選手としてオリンピック2大会で銀メダルを獲得した平野歩夢選手。スノーボード・スケートボードの二刀流選手として活躍する彼は、一体どのような時計を身に着けているのでしょうか?
プロ野球界屈指の人気選手として活躍する巨人 坂本勇人選手。好成績を残し続ける未来のレジェンドですが、その高額年俸に相応しい超高級時計を身に着けています。
ウブロ、ブレゲ、シャネル・・坂本選手が身に着ける数多くの高級時計をご紹介します。
この記事を監修してくれた時計博士
田中拓郎(たなか たくろう)
高級時計専門店GINZA RASIN 取締役 兼 経営企画管理本部長
(一社)日本時計輸入協会認定 CWC ウォッチコーディネーター
当サイトの管理者。GINZA RASINのWEB、システム系全般を担当。スイスジュネーブで行われる腕時計見本市の取材なども担当している。好きなブランドはブレゲ、ランゲ&ゾーネ。時計業界歴12年