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バーゼルワールド2017, ヨットマスター, ロレックス, 池田裕之

ロレックス ヨットマスターIIの全て。新旧比較・人気・相場動向まで徹底解説!

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ロレックスの中でも、異色の存在・ヨットマスターII。

ロレックスは、デイトナ・GMTマスターIIを除いて機構は基本的にシンプルな3針+デイト(またはノンデイト)がラインナップの要。歴史的に実用性を重視してきた経緯があるため、コンプリケーションは多くはありませんでした。

しかしながら2007年、ヨットマスターIIが彗星の如く現れます。

ヨットマスターIIは、デイトナに搭載されるCal.4130をベースに、「レガッタ・クロノグラフ」という機構を備えたモデルです。

前述の通りその立ち位置は「異色」で、デイトナやサブマリーナ,GMTマスターII等といった定番とはちょっと異なることは事実です。

しかしながら実はこの時計、非常に「面白い」のです!

さらに近年行われたマイナーチェンジをきっかけに、ジワジワと注目度を高めていることもまた事実・・・

この記事では、ロレックス ヨットマスターIIについて解説するとともに、人気や相場についてご紹介いたします!

ロレックス ヨットマスター

 

ロレックス ヨットマスターIIとは?

冒頭でもご紹介したように、ヨットマスターIIはデイトナ116520および116500LNに搭載されてきたCal.4130をベースとした、コンプリケーションモデルです。2007年、既存のヨットマスターの上位モデルとして誕生しました。

ちなみにヨットマスターの登場は1992年であり、ロレックスとしては15年来の新コレクションとなります(ちなみにその後、2012年にスカイドゥエラーが登場しています)。

さらには大人気デイトナに次ぐクロノグラフ第二弾と言うこととなり、発売当初から今に至るまで高い注目度を集めてきました。

 

もっとも、冒頭でもご紹介した通りヨットマスターIIは異色です。

なぜならロレックスのラインナップにはあまりなかったコンプリケーションモデルであったため。そして「レガッタ・クロノグラフ」と言う、非常に珍しい機構が搭載されていたためです。

ロレックス ヨットマスターII

レガッタ・クロノグラフについての詳細は後述しますが、簡単に言うとクロノグラフに加えて、10分から1分までのカウントダウン計測機能を搭載した時計です。

欧州で非常に人気の高いヨットレースを念頭に置いたものとなり、過去にはパネライやルイヴィトンがこの機構のモデルをラインナップしてきました。

 

加えて、ヨットマスターの上位機種だけあり、ヨットマスターIIもまたハイエンドに位置付けられます。

ヨットマスター同様に「金無垢またはプラチナを必ず素材に使う」をコンセプトとしており、リリース当初は金無垢モデルのみ。その後コンビモデルが追加され、2013年には待望のステンレススティールモデルがラインナップされました。

 

一方でヨットマスターはヨットクルージングを楽しむセレブがターゲットであるため、スポーツモデルとは言えラグジュアリーテイストが全面に押し出されています。しかしながらヨットマスターIIはれっきとしたプロフェッショナルモデル。そのため直径44mm×厚さ約14mmと言う、シードゥエラーやディープシー並に肉厚ケースを誇ることも大きな特徴です。

ヨットマスター 116680

このように、既存のどのモデルとも異なるヨットマスターII。「異色」「定番外し」の宿命か、着ける人を選ぶとも言われてきました。

しかしながらロレックス市場はさらに拡大し、円熟を迎えています。ロレックスユーザーが増えたことはもちろん、これまで定番モデルを使ってきたロレックスファンが、次の一本としてヨットマスターIIを選択する。あるいはロレックスの技術力に惚れ込み、あえてコンプリケーションモデルを選択する。

こういった層からヨットマスターIIは根強い支持を得ており、これに伴い実勢相場もジワジワと上がってきています

なお、芸能人・有名人のヨットマスターIIオーナーとしてはデビッド・ベッカムさんや芸人の千鳥ノブさん,トレンディエンジェルのたかしさん等、時計愛好家が目立ちます。

 

現行ヨットマスターIIのスペックは下記の通りです。

 

ヨットマスターII

ヨットマスターII 116680

素材:ステンレススティール,SS×ERG,YG,WG
サイズ:直径44mm×厚さ14mm
ムーブメント:自動巻きCal.4161
パワーリザーブ:約 72時間
防水性:100m
定価:2,074,600円(税込・SSモデル)

 

 

ヨットマスターIIに搭載されるレガッタ・クロノグラフCal.4161とは?

ロレックス ヨットマスターII Cal.4161

出典:https://www.rolex.com/ja/watches/yacht-master/m116680-0002.html

レガッタ・クロノグラフはヨットレースのために用いられる機構です。クロノグラフ自体は通常のそれと変わりませんが、ある地点(ヨットレースではスタート地点)までのカウントダウン計測を行うことができます。

詳しく解説いたします。

 

①レガッタ・クロノグラフとは?

なぜこのレガッタ・クロノグラフのような機構が必要なのでしょうか。

それは、ヨットの特性によるものです。

ヨットは風を受けてスピードを出すことができるため、車や競走馬と異なり、スタート地点から急加速させることはできません。そのためスタート地点より前で風に乗っている必要があり、その風を利用しつつスタートの号砲とタイミングを合わせてレース開始となります。

このレース開始までのタイミングを誤るとフライングしてしまったり、スタート地点で十分なスピードを得られなかったりと言った事態に陥ります。

そこでヨットレースでは、公式シグナルによってカウントダウンが行われます。この公式シグナルと合う高精度なカウントダウン機能が必須であり、レガッタ・クロノグラフが注目されているというわけです。

ロレックス ヨットマスターII 116680

もっとも、実生活でこのレガッタ・クロノグラフを使うシーンは限られているでしょう。しかしながらロレックスの高度な時計製造技術を証明する一本であり、ここに惚れ込むファンは少なくありません。

 

ロレックス ヨットマスターII

なお、文字盤について解説すると、扇状のメモリが10分から1分までのカウントダウンとなり、赤い三角マークが付いた針で経過を示します。このカウントダウンはクロノグラフ針と連動しており、クロノグラフ針が一周するとメモリが一つ進みます。6時位置はスモールセコンド(秒針)です。

 

②Cal.4161とは?

上記の機構を実現しているのは、Cal.4161。これはデイトナ116520および116500LN等で搭載されてきた、クロノグラフムーブメントCal.4130をベースに開発されました。

ちなみにヨットマスターIIリリース当初の2007年にはCal.4060が搭載されていました。2013年、SSモデルの発売と同時にパーツ改良を行い、メンテナンス性が向上した現在のCal.4161へと生まれ変わっています。

このCal.4161はレガッタ・クロノグラフをただ採用しているだけでなく、特許取得の独自開発システムを搭載していることがミソです。

 

その独自開発システムとはすなわち、

リングコマンドベゼル

シンクロナイゼーション機能」です。

ヨットマスターII 116688

ヨットマスターIIは、「時刻操作」「クロノグラフのオンオフ制御」「カウントダウン計測の操作」の三種を行うこととなります。

なんだかややこしそうですよね。

しかしながらロレックスでは、リングコマンドベゼルによってリューズ一つでこの三種の操作全てが可能となっています。

このリングコマンドベゼルが何かと言うと、ベゼル操作でムーブメント制御を行うための機構です。2012年にローンチされたスカイドゥエラーでも採用されました。

 

ロレックス ヨットマスターII

上記画像の左側が正位置です。この状態でリューズを一段引きするち、時刻操作を行うことができます。

さらにベゼルを90度反時計回りに回転させると、右側の図のようになります。

この右側の状態でリューズを一段引きすると、カウントダウン針(赤い三角マークがついた針)の操作が可能となります。操作が完了したらベゼルを正位置に戻すだけ。ちなみにベゼルが正位置にない時はプッシャーにロックがかかり、作動しません。

つまり、カウントダウン専用のプッシャーや独立機構がないため、最小限のパーツ・機構で済む、ということ。これはケースの小型軽量化に貢献すること。加えてわかりやすい操作性ということが利点としてお分かり頂けるでしょう。

なお、カウントダウン計測は2時位置のプッシャーを押してスタート・クロノグラフ針を動作させます。クロノグラフ針が一周回るごとにカウントダウンインジケーターが針を変えていくこととなります。

ストップは再び2時位置のプッシャーを、クロノグラフ針をゼロリセットしたい時は4時位置のプッシャーを推しましょう。

さらにシンクロナイゼーション機能も、Cal.4161の解説において欠かせません。

ロレックス ヨットマスターII

シンクロナイゼーションは「同期」という意味を持ちます。

これはカウントダウン計測をしている際、4時位置のプッシャーを押すとクロノグラフ針がゼロリセットし、プッシャーから手を離すとカウントダウンが再開する、と言うもの。

この時、クロノグラフ針が30秒を超えている状態で上記操作を行うと、カウントダウン針が一つ(1分)カウントされ、30秒より前の位置であれば一つカウントがバックします。

つまり、シンクロナイゼーションを使うことで、計測スタート後に公式シグナルに合わせたカウントダウンに修正が可能、ということです。「あ、公式とズレてる!」と思った時に、再度の設定が必要ない、ということですね。

 

ちなみにこのコンプリケーションの開発に、ロレックスは約四年もの歳月をかけたとか!

 

なお、前述した通りパネライやルイヴィトンもレガッタ・クロノグラフ搭載モデルをローンチしていますが、クォーツだったり、機械式でも限定モデルだったりといった立ち位置でした。

つまり、「機械式時計」かつ「レギュラー製品」として高度なレガッタ・クロノグラフモデルを製造できるのは、時計製造技術に一家言持つロレックスだからこそと言えるでしょう。

ヨットマスターIIの操作方法については、以下の記事をご確認下さいませ。

 

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ロレックス ヨットマスターIIは二種類ある?新旧徹底比較!

ヨットマスターII、実は2017年に、マイナーチェンジが加えられていることをご存知でしょうか。

型番はそのままのためランニングチェンジとはなりますが、文字盤デザインに大幅変更が加えられています。

現在、市場ではこの新旧二つが併売されている形となるのですが、どこがどう新旧で異なるのでしょうか。

116680および116681で比較してみました!

 

ヨットマスターII 116680 新旧比較

ステンレスタイプの116680。どこが違うのか……ぱっと見でいくつ発見できるでしょうか?(細かな針の位置等はご容赦ください)

116680 旧型 116680 (2017年発表最新型)
116680 116680
商品詳細はこちら 商品詳細はこちら

旧型から2017年新型への違いは、下記の通りです。

①時針・分針・秒針(スモールセコンド)の色が青からシルバーに。

②時針の形状がベンツ針に。

③インデックスの縁の色が青からシルバーに。

④12時のインデックスが正方形から三角形に。6時のインデックスも正方形から長方形に。

 

全体的には、ベンツ針の採用やシルバー部分が増えてすっきりした事など、デザインのカッコよさが新型において向上しているのではないでしょうか。

ブルースティールの青と、ベゼルやダイヤル上の青はどうしても色味が若干違いますので、思い切ってブルースティールをやめた事で色数が絞られ、調和が生まれていると言ったお声も頂きます。

もっとも好みに拠る部分も多く、「旧型のブルースティール針が好き!」と言ったお客様もいらっしゃいます。

 

ヨットマスターII 116681 新旧比較

続いて、ローズゴールドコンビのこちら。マイナーチェンジ箇所はSSモデルと同様ですが、一か所SSにはない変更点がございます。

116681 旧型 116681 (2017年発表最新型)
116681 116681
商品詳細はこちら 商品詳細はこちら

針の色やベンツ針への変更,インデックス形状はSSモデルと同様に変更されました。

また、116681およびYGモデルの変更点として、クロノグラフ針が赤からケース素材にあしらわれたゴールドカラーになっております。ちなみにホワイトゴールドモデルは赤いクロノグラフ針が用いられます。

ロレックス ヨットマスターII 116688 新型

※新型ヨットマスターII 116688。こちらも針がイエローゴールドへと変更されている

 

こちらも新旧でデザインが異なります。内部のムーブメントは同一ですので、やはりどちらが良いかは好みによる部分が大きいでしょう。

 

ロレックス ヨットマスターIIの市場価格

では、ヨットマスターIIの現在の市場価格は、どのようになっているのでしょうか。

まず定価については、2017年のマイナーチェンジ時には変化はありませんでした。

しかしながら2019年10月、次いで2020年1月にロレックス全体で定価改定と言う名の値上げが敢行され、ヨットマスターIIも1,922,400円から1,975,600円へと定価が変わりました。なお、翌2021年8月に改めて価格改定が行われた結果、現在の定価は2,074,600円となっております。

 

さらに言うと、ここ6年ほどはロレックス市場が拡大しており、これに伴いスポーツロレックスの相場が高騰し続けている状況です。

ただしヨットマスターIIは定番外しであるがゆえに、相場高騰の中心的存在ではありませんでした。むしろハイエンドでありながら定価以下で買えるお得なロレックス的立ち位置ですらありました。

しかしながら前述の通り、市場が拡大したことに伴いユーザーが増加。また、ロレックスのコンプリケーションモデルに改めて注目が集まる中で、ヨットマスターIIの実勢相場も2019年を超えたあたりからジワジワと定価に肉薄してくるようになりました。

さらに2020年夏を過ぎたあたりから、一気に価格を上昇させます。2021年11月現在の新品並行相場相場は260万円前後~、中古であっても230万円台~

これは、新型コロナウイルスの影響でロレックス側が減産しており、ただでさえ少ないヨットマスターIIの流通量が減少したこと。加えて9月の新作発表に伴い、ロレックスへの買いが集中したことが要因として考えられます。

ちなみにほんの3~4年程前は新型ヨットマスターII 116680であっても170万円程が相場でした。その頃にご購入された方は、高い換金率で手放せることを意味しています。

 

なお、新旧で相場に大きな違いは今のところありません。中古であれば年式が新しく、状態の良好なものから高い価値が付きます。しかしながら年月を経るに従い、旧型の流通量は圧倒的に少なくなっていくことでしょう。

その際、旧型がどのような相場情勢を描くか…気になるところです。

さらに言うと今後、ロレックスの品薄解消の見込みは薄く、まだまだこの相場感が続くと言った見方もあります。

今後もヨットマスターIIの情報について、目を離さずに追っていきたいと思います!

 

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まとめ

ロレックスのハイエンドモデル・ヨットマスターIIについてご紹介いたしました!

ヨットマスターIIはレガッタ・クロノグラフという複雑機構を搭載する、スポーツロレックスの中でも異色の存在であること。そのためロレックスファン等から根強い支持を集めていること。

この機構には、ロレックスの特許テクノロジー「リングコマンドベゼル」「シンクロナイゼーション機能」が欠かせないことなどをお伝えできたでしょうか。

なお、本稿でも言及しているように、現在ロレックス相場は類を見ないほどの高騰を描いています。ヨットマスターIIもまた、ご多分に漏れず。本当に欲しい方は、さらに数が少なくなってしまう前にチェックしておきましょう!

文:鶴岡

 

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この記事を監修してくれた時計博士

池田裕之(いけだ ひろゆき)

(一社)日本時計輸入協会認定 CWC ウォッチコーディネーター
高級時計専門店GINZA RASIN 買取部門 営業企画部 MD課/買取サロン 課長

39歳 熊本県出身
19歳で上京し、22歳で某ブランド販売店に勤務。 同社の時計フロア勤務期に、高級ブランド腕時計の魅力とその奥深さに感銘を受ける。しばらくは腕時計販売で実績を積み、29歳で腕時計専門店へ転職を決意。銀座ラシンに入社後は時計専門店のスタッフとして販売・買取・仕入れを経験。そして2018年8月、ロレックス専門店オープン時に店長へ就任。時計業界歴17年

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