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人気機種別!ロレックス価格動向調査2022!
人気、ファッション性、ステータス、そして資産価値として、まぎれもないナンバーワンであるロレックス。
世界中で長らく愛され続けており、その需要は高まる一方です。
そこで気になってくるのが「ロレックスの実勢相場」。
ロレックスには当然メーカーが決めた定価がありますが、実際に並行輸入店で売買される実売価格・実勢相場はその定価に縛られるものではありません。現在ロレックスの品薄が凄まじく、正規店で人気モデルを購入することはなかなか難しい現状にあり、多くのエンドユーザーにとって実勢相場は無視できないものとなっているでしょう。
そこで、デイトナやサブマリーナ、エクスプローラー等、人気モデル別の直近価格動向を総ざらいしてみました!近年の新作の価格動向も併せて調査しております。
ロレックス、どうせ買うなら賢く買いたい。
数年前に買ったけど、いつ頃売ったらお得なの?
そんな方々に向けて、リアルな相場をお届けします!
※本稿掲載の価格推移グラフは、当店GINZA RASINで販売した中古品価格をもとに平均を算出しております。なお、2022年の平均価格は5月現在までのデータから算出しております
ロレックスの実勢相場を決定する要因
ロレックスの相場を決める要因は様々ですが、一つには為替相場があります。
高級腕時計の多くは海外ブランドであるため、為替レートが大きく関わってくるのです。
そのため、ここ数年続く円安傾向は、ロレックスだけでなく相対的に輸入品の国内価格を上げる大きな要因となりました。
とは言え2020年以降、新型コロナウイルス等の社会的影響でリスクオフの時期に突入。一時円高傾向にありましたね。
米ドル/日本円チャート
出典:https://www.rakuten-sec.co.jp/web/market/data/usd.html
もっとも近年のロレックスの高騰は、もはや為替だけでは説明できない上昇率です。
詳細な実勢相場についてはこの後ご紹介いたしますが、なぜ他の輸入品と比べてロレックスはここまで急騰しているのか。その理由は、ロレックス特有とも言うべき現象となりますが、もともとの供給量よりもはるかに需要が上回ることが挙げられます。
とりわけデイトナやGMTマスターIIは正規店でほとんど手に入らず、並行輸入店が仕入れを競い合う状態に。
「どんなに値上がりしても、ロレックスのスポーツモデルだけは必ず売れる」とは某バイヤーの言葉。
さらに前述した新型コロナウイルスの影響によってスイス本国で緊急事態宣言が約3か月ほど続き、一時期ロレックス(だけではありませんが)の工場が閉鎖されることとなりました。昨今の貿易縮小と相まって、ますますロレックスの供給および流通量は下がる一方です。
このような状況下においてもロレックス自体の需要がなくなったという話は一向に聞かず、むしろ多くの時計店が価格競争を行うため、非常に回転よく売買がなされている製品でもあります。この傾向は、これから年末商戦を各社がスタートさせることで、ますます激化すると容易に想像できますね。
以上のことを鑑みるとまだまだロレックス人気は衰えず今後も価格は高騰し続けるでしょう。
一方で買取相場は上昇し、近年稀に見る売り手市場に。
購入を考えている方は、あるいは今が最も熱い買い時かもしれません。
それでは次項より、現在のロレックスの各モデルについて、価格動向をご紹介いたします。
ロレックス価格動向調査①デイトナ
新品・中古ともに実売価格が定価を大きく上回ることで知られるデイトナ。
リファレンスによって異なるもののどの年代のモデルもかなりの高値が続いており、中には破格のプレミアを持つものも。
デイトナ 116500LN 白文字盤



型番:116500LN
定価:1,609,300円
製造期間:2016年~現在
文字盤:黒または白
ケースサイズ:40mm
■白文字盤価格推移
年 | 付属品 | 平均相場 |
2017年 | 箱/保証書 有 | 2,137,000円 |
2018年 | 箱/保証書 有 | 2,516,000円 |
2019年 | 箱/保証書 有 | 2,800,000円 |
2020年 | 箱/保証書 有 | 2,931,000円 |
2021年 | 箱/保証書 有 | 4,085,000円 |
2022年 | 箱/保証書 有 | 5,889,000円 |
■黒文字盤価格推移
年 | 付属品 | 平均相場 |
2017年 | 箱/保証書 有 | 2,011,000円 |
2018年 | 箱/保証書 有 | 2,305,000円 |
2019年 | 箱/保証書 有 | 2,591,000円 |
2020年 | 箱/保証書 有 | 2,657,000円 |
2021年 | 箱/保証書 有 | 3,529,000円 |
2022年 | 箱/保証書 有 | 4,986,000円 |
「さすがにもう相場は落ち着くだろう」
この言葉、現行デイトナ 116500LNの誕生以来、何度聞いたか・そして何度予想が外されたかもはや数えることはできないほどです。
現行モデルとなる2016年新型デイトナ116500LNは発売と同時に「爆上げ」になったのち、徐々に落ち着きを見せましたが、2017年後半から再び爆上げの兆しを見せ、今やロレックスきってのプレミアモデルの立ち位置を確立しました。
定価は1,609,300円(2022/1/1~)ですが、新品並行相場価格は常時400万円超え。
さらに上記グラフからもおわかり頂けるように、2021年に入ってからは急上昇ラインを描き、現在では黒文字盤は460万円、白文字盤に至っては500万円近くという実勢相場を記録…!中古であっても黒文字盤490万円前後~、白文字盤580万円前後~と、近年稀に見る相場感です。
このように116500LNは黒・白文字盤ともに過去類を見ない最高値を記録しております。前述の通り「さすがにもう相場が落ち着くだろう」と言われ続けてはや5年。その上昇ぶりは、天井知らずと言っていいでしょう。
これはもともと品薄だった現行デイトナが、コロナ禍によって仕入れしづらくなったことも背景としてありますが、加えて2021年に入ってからは如実に「生産終了の噂」が立っていたことも影響しているのでしょう。
デイトナ 116500LNはロレックスにとって重要な立ち位置を占めるモデルであり、かつ製造開始からまだ5年程度。そのため完全廃盤になるとは考えづらいですが、搭載する自社製クロノグラフCal.4130は先代Ref.116520とともに誕生していた経緯があり、2020年で20年を迎えました。このムーブメントが新しくなり、ランニングチェンジするのでは、といった噂がまことしやかに流れているのです。
真偽のほどはロレックスのみぞ知る。しかしながら3月の新作発表後もなお、「青田買い」が進んでいることは事実です。
なお、現行モデルを凌ぐ勢いで高騰を見せているのが116500LNの発売と同時に生産終了となった前モデルの116520です。
116500LNがリリースされた3年ほど前から高値が続いており、平均相場は定価+30万円ほどとなっていました。
とは言え先代の16520に比べると相場は落ち着いていたものです。16520はエルプリメロベースのムーブメントを搭載した、今はない仕様ということもあり超絶プレミアム価格。一方の116520は「高値だけど、まだそこまでではない」とも言われていました。
しかし今や現行モデルに肉薄する勢いに…!
中古相場となるためコンディションや付属品の有無によって価格は異なります。しかしながら、中古の平均的な個体であっても、116520であれば350万円超えは当たり前。
最終品番(ランダムシリアルで、新仕様のギャラ×クラスプ×クロマライト夜光という三種の神器がそろった個体)ともなれば、450万円前後~で販売されており、かつその稀少性は年々高まり続けています(生産終了から日が経つにつれ、コンディションの良い個体が少なくなるから)。
※なお、116520 白文字盤の中でも、経年によってアイボリーカラーに変色した「アイボリーダイアル(またはクリームダイアル)」はレアロレックスとして従来からきわめて高値が付けられており、その相場は青天井です。
このように、Ref.116520の全体的な相場急騰傾向は否めません(最終品番個体が相場を押し上げている、という要因もありますが)。
ちなみに当店の買取サロンでは2022年5月現在、116520を黒・白文字盤ともに買取額~330万円(キャンペーン期間中/条件あり)でご案内しております。
つまり、もし数年前に116520を新品で130万円前後で買っていたとしたら、コンディションや付属品の有無にもよりますが、200万円近くもプラスで買い取るケースが出現してきているのです。
1ドルが80円だった2012年頃に購入された方は、恐らく100万円前後で購入されているのではないでしょうか。今売却すれば、かなりの利益を手にすることができます。
以上のことからデイトナ 116520は、今最も売り手市場を謳歌しているモデルと言って良いでしょう。生産終了していることからどんどん状態の良い個体が少なくなっていることもあり、さらに相場高騰に拍車がかかりそうな予感・・・
実際、新旧問わずこれだけの高値にもかかわらず、デイトナは当店でも飛ぶように売れています。
多くの時計専門店で在庫確保に躍起になっているため、売るもよし、青天井の高騰に期待して買うもよし、ナンバーワンのロレックスウォッチと言えます。
■ロレックス デイトナ 116500LNを買うなら知っておきたいこと
■デイトナ 116520のマイナーチェンジを制する者がロレックス相場を制す
ロレックス価格動向調査②エクスプローラーI
エクスプローラーI 214270



型番:214270
定価:687,500円
製造期間:2010年~2021年(2016年にマイナーチェンジ)
文字盤:黒
ケースサイズ:39mm
◆後期型(2016年~2021年)
年 | 付属品 | 平均相場 |
2017年 | 箱/保証書 有 | 688,000円 |
2018年 | 箱/保証書 有 | 717,000円 |
2019年 | 箱/保証書 有 | 792,000円 |
2020年 | 箱/保証書 有 | 849,000円 |
2021年 | 箱/保証書 有 | 1,134,000円 |
2022年 | 箱/保証書 有 | 1,324,000円 |
◆前期型(2010年~2016年)
年 | 付属品 | 平均相場 |
2017年 | 箱/保証書 有 | 628,000円 |
2018年 | 箱/保証書 有 | 674,000円 |
2019年 | 箱/保証書 有 | 725,000円 |
2020年 | 箱/保証書 有 | 794,000円 |
2021年 | 箱/保証書 有 | 1,062,000円 |
2022年 | 箱/保証書 有 | 1,189,000円 |
エクスプローラーI 214270の人気の高さは、デイトナと並んでピカイチ。
それは、エクスプローラーIが持つシンプルな使い勝手の良さなど、実用時計としての価値が非常に高いためです。2016年のマイナーチェンジも功を奏しているのでしょう(しかし最近は、前期型と称される旧文字盤も値上がり傾向)。
この214270、ロレックスのスポーツウォッチの中で唯一安定した流通量と価格を有していたのですが、円安のあおりを受け近年じわじわと高騰を続けてきました。
決定的な急騰を見せたのは2016年末。
トランプアメリカ大統領就任の影響でしょうか、3カ月の間で15万円も相場が上昇し、さらに2018年後半に入ってからはずっと80万円超えと、もはやエクスプローラーIにかつてのエントリーモデル的立ち位置はありません。
さらに2021年4月、長らく愛され続けてきたものの生産終了したことで、にわかに190万円近くの実勢相場を記録。
しかも、新型エクスプローラーI 124270はケースサイズ36mmへとダウンサイジングしたことで、39mmサイズのエクスプローラーIは214270のみ、ということに。このレア感もあってか、新作発表から1年が経過し、新型124270がじょじょに流通し始めてきてなお中古であっても120万円前後~140万円台という高値推移となっております。
上:最新型の214270 / 下:旧型の214270
ちなみに、基本的に製造年が新しいほど実勢相場もまた高くなる傾向にありますが、ことエクスプローラーI 214270に至っては文字盤マイナーチェンジ前の旧型(2010年~2016年)も最近では100万円超えが当たり前といった相場感です。
なお、新型エクスプローラーI 124270は、前述の通りじょじょに流通が始まっています。当店でも新品個体が入荷し、初値188万円を付けましたが、即完売しました。
出典:https://www.rolex.com/ja
新型は定価676,500円と、214270よりも11,000円安く設定されておりましたが、2021年8月の価格改定で定価711,700円(税込)、2022年1月に793,100円(税込)に。実勢相場としては140万円前後~に落ち着きつつあります(むろん、依然として高値であることは間違いありませんが)。
また、124270と同時リリースされたSS×イエローゴールドのロレゾール(コンビ) Ref.124273もじょじょに出回ってきており、中古価格でも180万円前後といった相場感です(定価は1,236,400円)
今後の新旧モデルの出回り次第でまたエクスプローラー全体の相場動向が変わってくることでしょう。
2022年も、注視していきたいと思います!
■ロレックス エクスプローラーを持っているなら知っておかなければいけない事
■2021年新型エクスプローラー比較!124270と114270の違いは?
ロレックス価格動向調査③エクスプローラーII
エクスプローラーII 216570



型番:216570
定価:875,600円
製造期間:2011年~2021年
文字盤:黒または白
ケースサイズ:42mm
■黒文字盤価格推移
年 | 付属品 | 平均相場 |
2017年 | 箱/保証書 有 | 736,000円 |
2018年 | 箱/保証書 有 | 840,000円 |
2019年 | 箱/保証書 有 | 965,000円 |
2020年 | 箱/保証書 有 | 1,048,000円 |
2021年 | 箱/保証書 有 | 1,276,000円 |
2022年 | 箱/保証書 有 | 1,388,000円 |
■白文字盤価格推移
年 | 付属品 | 平均相場 |
2017年 | 箱/保証書 有 | 717,000円 |
2018年 | 箱/保証書 有 | 822,000円 |
2019年 | 箱/保証書 有 | 990,000円 |
2020年 | 箱/保証書 有 | 1,070,000円 |
2021年 | 箱/保証書 有 | 1,394,000円 |
2022年 | 箱/保証書 有 | 1,492,000円 |
デイトナやエクスプローラーIほどのメインストリームではないものの、ファッショナブルなデザインから根強い人気を誇るエクスプローラーII。もともと流通量自体が多くはなかったのですが、かつては50万円台で買えるおしゃれなロレックスといったイメージがありました。
しかしエクスプローラーIIもご多分に漏れず実売価格が値上がり。
定価も2013年、次いで今年2019年-2020年にかけて上がって生産終了時は875,600円となりましたが、並行相場ではその定価を大いに上回っています。
ちなみに白文字盤と黒文字盤の人気に大差はありませんでしたが、最近では前者が大きく価格高騰。白文字盤の方が数万円~20万円程、価格が高いケースが見受けられます。
なお、エクスプローラーIIも、エクスプローラーIと同時に2021生産終了となりました。ちなみに2021年はエクスプローラーIIの生誕50周年記念ということもあり、いよいよその筋が濃厚だと大きく話題になっていたものです。
とは言えエクスプローラーIと大きく異なり、デザインは大きく変えず、新世代ムーブメントCal.3285を搭載したことがモデルチェンジの要でした。そのため比較的早くご祝儀相場は落ち着いたと言えますが、それでも黒文字盤140万円前後~、白文字盤160万円台~という驚くべき実勢相場。しかも、更新中。
そんな背景も手伝って、数年前にエクスプローラーIIを買った方はまさに今が売り時です。
通常買取だと「買いたたかれるんではないか!?」といった憶測が生まれがちですが、今は近年類を見ない売り手市場。
きちんとした買取店を選べば、損のない適正価格で買い取ってくれるでしょう。
ちなみにエクスプローラーIIも、新型Ref.226570がじょじょに出回ってきております。
相場感としては白文字盤が180万円前後~、黒文字盤が160万円台~となっております。
■ロレックス エクスプローラーII最前線。その魅力と実勢相場とは~歴代モデルから最新作まで~
■価格推移から見るロレックス エクスプローラーIIの価値と人気【2022】
■2021年新型エクスプローラーII比較!216570と226570の違いは?
ロレックス価格動向調査④GMTマスターII
GMTマスターII 126710BLRO



型番:126710BLRO
定価:1,189,100円(ジュビリーブレス)/1,166,000円(オイスターブレス)
製造期間:2018年~
文字盤:黒
ケースサイズ:40mm
年 | 付属品 | 平均相場 |
2018年 | 箱/保証書 有 | 2,014,000円 |
2019年 | 箱/保証書 有 | 2,021,000円 |
2020年 | 箱/保証書 有 | 2,025,000円 |
2021年 | 箱/保証書 有 | 2,443,000円 |
2022年 | 箱/保証書 有 | 3,662,000円 |
ついに来たかと話題となった2018年新作GMTマスターII。
赤青の配色から通称ペプシと称されるベゼルの、ステンレススティールモデルです。しかも、ジュビリーブレスレットを携えて。
国内入荷当初の2018年6月に付いた初値は250万円強。なんと、定価の2.7倍。超プレミア価格と言えます。
そして現在、この初値を超える勢い、さすが赤青ベゼルと言うべきか。実勢相場360万円前後をキープと、デイトナに次ぐ高騰っぷりを発揮しています。
なお、2021年にはオイスターブレスレットモデルもラインナップに追加されました。2022年5月現在では流通が増えてきたこともあり、ジュビリーブレスモデルと実勢相場に大きな開きは見受けられません。
さらに、翌2019年に発表された青黒ベゼルの新作の動向も要チェック!
GMTマスターII 126710BLNR



型番:126710BLNR
定価:1,189,100円
製造期間:2019年~
文字盤:黒
ケースサイズ:40mm
年 | 付属品 | 平均相場 |
2019年 | 箱/保証書 有 | 1,720,000円 |
2020年 | 箱/保証書 有 | 1,702,000円 |
2021年 | 箱/保証書 有 | 2,038,000円 |
2022年 | 箱/保証書 有 | 2,802,000円 |
Ref.116710BLNRの後継機であり、この青黒ベゼルの126710BLNRを以て、GMTマスターIIは新型へと完全移行を果たしました。
外装面ではジュビリーブレスレット以外はそこまで変わっていないことが影響してか、赤青ベゼルほど高騰はしていませんでした。それでも2021年4月にオイスターベルトモデルが復活したことも手伝ってか並行相場は270万円~300万円前後と、きわめて高値であることは言わずもがなですね。
GMTマスターII自体の人気と相まって、手に入れやすくなるのは先の話になりそうです。
なお、126710BLNRも2021年にオイスターブレスモデルがリリースされていますが、こちらはジュビリーブレスよりも若干高値となることが多いです。
もっとも赤青ベゼルにしろ青黒ベゼルにしろ、ジュビリーブレスにしろオイスターブレスにしろ、GMTマスターII自体の人気と相まって、手に入れやすくなるのは先の話になりそうです。
GMTマスターII 126711CHNR



型番:126711CHNR
定価:1,690,700円
製造期間:2018年~
文字盤:黒
ケースサイズ:40mm
年 | 付属品 | 平均相場 |
2018年 | 箱/保証書 有 | 2,011,000円 |
2019年 | 箱/保証書 有 | 2,034,000円 |
2020年 | 箱/保証書 有 | 2,082,000円 |
2021年 | 箱/保証書 有 | 2,4650,000円 |
2022年 | 箱/保証書 有 | 3,652,000円 |
126710BLROとともにもう一つ、2018年の目玉として発表されたGMTマスターIIがこちらの126711CHNR。当シリーズ初となる、人気のエバーローズロレゾールです。
発表当初は126710BLROの反響が大きかったせいか、オールステンレスのスポーツロレックスほど値上がりはしない、と言われていました。しかしながら上品な美しさゆえ、相場が落ち着いたと言われる今なお常時300万円超えのプレミア価格を見せています。「落ち着いてきた」とは言われるものの依然として市場での流通量は少なく、業者間で争奪戦が起きている現状です。
もっともロレゾール(コンビ)はSSに比べると、これまで相場高騰はそう派手ではありませんでした。確かに同時ローンチであった126710BLROが同程度の実勢相場であることを鑑みれば、コンビのお得感は強いですよね。
そうは言っても126711CHNR、定価1,690,700円でですので相当プレミア感は強く、今時計バイヤーも在庫確保に目が離せない一本とよく語っています。
GMTマスターII 116710LN



型番:116710LN
定価:864,000円
製造期間:2007年~2019年
文字盤:黒
ケースサイズ:40mm
年 | 付属品 | 平均相場 |
2017年 | 箱/保証書 有 | 862,000円 |
2018年 | 箱/保証書 有 | 1,007,000円 |
2019年 | 箱/保証書 有 | 1,263,000円 |
2020年 | 箱/保証書 有 | 1,326,000円 |
2021年 | 箱/保証書 有 | 1,563,000円 |
2022年 | 箱/保証書 有 | 1,933,000円 |
2007年にセラクロムベゼルを搭載した116710LNが登場したことから人気に火が付き、歴代モデルで相場高騰しているGMTマスターII。2019年に従来の定番モデルが生産終了となり、こちらの高騰もまた目が離せなくなりました。
定価864,000円であった黒ベゼルの116710LN。
もともとここ数年で実売価格は定価と肩を並べるようになり、2017年にはついに定価超え。
一時期落ち着いてきて、「買うなら今だ!」と言われていましたが、126710BLROの登場・そして2019年の生産終了決定でまた高騰。今では高年式や状態の良いもので200万円超、平均相場は160万円前後~170万円台が当たり前という高値安定です。
GMTマスターII 116710BLNR



型番:116710BLNR
定価:918,000円
製造期間:2013年~2019年
文字盤:黒
ケースサイズ:40mm
年 | 付属品 | 平均相場 |
2017年 | 箱/保証書 有 | 1,081,000円 |
2018年 | 箱/保証書 有 | 1,320,000円 |
2019年 | 箱/保証書 有 | 1,650,000円 |
2020年 | 箱/保証書 有 | 1,699,000円 |
2021年 | 箱/保証書 有 | 1,947,000円 |
2022年 | 箱/保証書 有 | 2,437,000円 |
もう一つ、これまで定番GMTマスターIIのメインを張ってきた116710BLNR。
通称バッドマンと呼ばれる黒青ベゼルが絶大な人気を博し、まだ今ほどロレックス相場が高騰していなかった時代ですら、定価918,000円のところ新品並行相場は100万円超えが当然といわれてきました。
さらに、2019年にムーブメント&ブレスレットを一新させた126710BLNRへ移行したとあって、廃盤となった当モデルは最近に至っては240万円越えを記録。現在新型コロナウイルスによる減産の影響もあって流通量がさらに低減・品薄に。そのため比較的年式の古い個体であっても200万円台~という相場を記録しており、やはりこちらもまだ天井が見えていません。
なお、116710系のモデルは、今後新しい個体の流通量が減るにつれ、さらに相場高騰となる可能性が高いと言えます。
ロレックス価格動向調査⑤サブマリーナ デイト
サブマリーナ 126610LN



型番:126610LN
定価:1,118,700円
製造期間:2020年新作
文字盤:黒
ケースサイズ:41mm
年 | 付属品 | 平均相場 |
2020年 | 箱/保証書 有 | 2,000,000円 |
2021年6月 | 箱/保証書 有 | 1,738,000円 |
2021年12月 | 箱/保証書 有 | 1,910,000円 |
2022年5月 | 箱/保証書 有 | 2,100,000円 |
ダイバーズウォッチといえばこれ!との声も聞こえるほど、大人気のサブマリーナ。街中で身に着けている方を見かけることもあるかもしれませんね。
デイトナ同様どの年代のモデルも絶えず実売価格が上がってきたシリーズで、とりわけ近年の急騰は目を見張るもの。
おしゃれさなど実用時計としての人気はもちろん、タフな作りのため中古であっても適正価格が付きやすいことが、資産価値としての注目度の高さでしょう。
さらには、2020年9月、コロナ禍を吹き飛ばすような勢いで発表された新型サブマリーナが発表されていますね。
もともとサブマリーナで新型が出るのでは…と囁かれていました。近年のロレックスは新型ムーブメントCal.3200系に載せ替えが進められているので、その一環でサブマリーナにもメスが入れられるのではないか、と。
しかしながら新作がベールを脱いだらCal.3235への変更のみならず、なんと41mmにケースがサイズアップ!サブマリーナはこれまで40mmケースを伝統的に守り抜いてきたため、大きな話題となったものでした。もっともラグ幅やコマ幅が再設計されたことで大振りな印象はなく、むしろスタイリッシュ。
そんな話題性と完成度の高い出来栄えが手伝って、発表と同時にリリースされるやいなや、なんと相場が200万円を大きく超える初動となりました。
現在、また夏場を迎えようとしていることもあり、210万円前後~(ダイバーズウォッチは夏に人気が出て値段が上がりやすい)。
まだまだ市場に出回りきっているとは言えず、コロナ禍も手伝って、高値傾向が続くと予想されます。
サブマリーナ 126610LV



型番:126610LV
定価:1,177,000円
製造期間:2020年新作
文字盤:黒
ケースサイズ:41mm
年 | 付属品 | 平均相場 |
2020年 | 箱/保証書 有 | 2,197,000円 |
2021年6月 | 箱/保証書 有 | 2,283,000円 |
2021年12月 | 箱/保証書 有 | 2,315,000円 |
2022年5月 | 箱/保証書 有 | 2,824,000円 |
さらに同時リリースされた「グリーンサブ」こと126610LVの存在も2020年の時計業界の話題として欠かせません。
126610LN同様に新型ムーブメントCal.3235搭載&41mmケースへのサイズアップを経ておりますが、と同時に黒文字盤となったことも先代からの大きな変更点となりました。
先代116610LVは、グリーンベゼルにグリーン文字盤であることから、「ハルク」などの愛称でも親しまれています。しかしながら新作ではさらにその先代Ref.16610LVで見られたグリーンベゼル×ブラック文字盤―通称「カーミット」―のデザインコードが復活することとなったのです。
※ハルクはアメコミヒーロー、カーミットはセサミストリートのキャラクター
この大きな変更に加えて、もともと黒サブを上回る顕著な人気を遂げてきたグリーンサブの後継機ということもあり、ついた初値は堂々の280万円台でした!現在はご祝儀相場が落ち着いてきたとは言え、260万円を切ることはなかなかない状況です。
サブマリーナはダイバーズウォッチであるがゆえに夏にかけてまた相場が上がるもの。そのため今後も、最も目が離せないロレックスの一つと言えるのではないでしょうか。
サブマリーナ 116610LN



型番:116610LN
定価:943,800円
製造期間:2010年~2020年
文字盤:黒
ケースサイズ:40mm
年 | 付属品 | 平均相場 |
2017年 | 箱/保証書 有 | 943,000円 |
2018年 | 箱/保証書 有 | 1,102,000円 |
2019年 | 箱/保証書 有 | 1,243,000円 |
2020年 | 箱/保証書 有 | 1,290,000円 |
2021年 | 箱/保証書 有 | 1,490,000円 |
2022年 | 箱/保証書 有 | 1,797,000円 |
126610系の登場で生産終了となった116610LN。2010年にセラクロムベゼルを携えて登場しました。
生産終了を受けて買いが集中しており、サブマリーナ116610LN史上最高値となる170万円台という実勢相場を記録することとなりました。比較的低年式であっても、150万円台~が相場というプレミアぶりです。
一時期下げ相場になりましたが、ここ数ヶ月で再び高騰傾向に。新作サブマリーナ 126610系はケースが1mmアップサイジングされていることから、外装面で大幅なモデルチェンジを果たしていると言え、そうなってくると旧型需要は今後さらに高まっていくと考えられます。
なお、さらに価格急騰が顕著なのが、通称「グリーンサブ」です。
サブマリーナ 116610LV



型番:116610LV
定価:987,800円
製造期間:2010年~2020年
文字盤:グリーン
ケースサイズ:40mm
年 | 付属品 | 平均相場 |
2017年 | 箱/保証書 有 | 1,140,000円 |
2018年 | 箱/保証書 有 | 1,392,000円 |
2019年 | 箱/保証書 有 | 1,674,000円 |
2020年 | 箱/保証書 有 | 1,735,000円 |
2021年 | 箱/保証書 有 | 2,460,000円 |
2021年 | 箱/保証書 有 | 3,488,000円 |
116610LNと同時期に発売された116610LV通称グリーンサブもまた価格高騰しているのですが、116610LNよりも顕著。と言うより、最近最も価格高騰がアツいロレックスと言っていいかもしれません。
定価987,800円のところ、2020年9月の新作発表以降、なんとついに260万円台にまで上ったのです。ほんの一年前も高騰ぶりが凄まじかったですが、その頃と比べても100万円近くの値上がり・・・さらに2022年を迎えた現在、中古であっても300万円台~という実勢相場にまで上り詰めており、「高くても欲しい」というマインドに支えられ、今なおジワジワ相場を上げています。
こうした急騰にもかかわらず、サブマリーナデイト―とりわけグリーンベゼルの116610LVはデイトナ、エクスプローラーに次ぐ人気商品。需要が供給を大きく上回っている状況です。
新作がさらに流通してくればまた違った値動きを見せるかもしれません。
ロレックス価格動向調査⑥サブマリーナ ノンデイト
サブマリーナ 124060



型番:124060
定価:990,000円
製造期間:2020年新作
文字盤:黒
ケースサイズ:41mm
年 | 付属品 | 平均相場 |
2020年 | 箱/保証書 有 | 1,530,000円 |
2021年6月 | 箱/保証書 有 | 1,508,000円 |
2021年12月 | 箱/保証書 有 | 1,684,000円 |
2022年5月 | 箱/保証書 有 | 1,828,000円 |
同じく2020年新作としてリリースされたノンデイトサブマリーナ 124060。
126610系ほどではないものの初値から170万円台を突破してきており、ノンデイトサブは安いといった常識はもはや覆されたと言っていいでしょう。
なお、ロレックスは2015年より前述した新型ムーブメントを順次発表してきていますが、従来はデイトまたはデイデイトモデルに留まっていました。
しかしながらノンデイト3針モデルについにCal.3230が搭載されることとなり、その記念すべき第一作目がこちらの124060ということになります。
124060は現在新品並行相場が190万円台~。中古でも180万円前後~と、新品とそう価格差が大きいとは言えません。
デイトモデルに比べればリーズナブルとは言え定価を大きく超えるプレミア相場。
堅牢な設計ゆえに中古市場でのニーズも高く、リセールバリューは業界人が墨をつけるところ。今後の出回りにもよりますが、やはり値崩れしづらいロレックスとして、高値傾向を続けていくのではないかと考えられます。
サブマリーナ ノンデイト 114060



型番:114060
定価:832,700円
製造期間:2012年~2020年
文字盤:黒
ケースサイズ:40mm
年 | 付属品 | 平均相場 |
2017年 | 箱/保証書 有 | 774,000円 |
2018年 | 箱/保証書 有 | 929,000円 |
2019年 | 箱/保証書 有 | 1,044,000円 |
2020年 | 箱/保証書 有 | 1,125,000円 |
2021年 | 箱/保証書 有 | 1,331,000円 |
2022年 | 箱/保証書 有 | 1,606,000円 |
新型124060の登場によって生産終了となった114060もまた、かつての定価832,700円はゆうに超える相場感です。
加えてノンデイトの方がデイトに比べれば安いため、購入者がこちらに流れてきてもいます。
とは言えまだデイト付き116610よりかは手に入れやすいモデル。そのうちお得感が薄れてしまう可能性もあるため、もし迷われている方は今が買い時かもしれません。
ロレックス価格動向調査⑦シードゥエラー ディープシー
ディープシー 126660 黒文字盤



型番:126660
定価:1,538,900円
製造期間:2018年~2022年
文字盤:黒
ケースサイズ:44mm
年 | 付属品 | 平均相場 |
2018年 | 箱/保証書 有 | 1,482,000円 |
2019年 | 箱/保証書 有 | 1,452,000円 |
2020年 | 箱/保証書 有 | 1,440,000円 |
2021年 | 箱/保証書 有 | 1,583,000円 |
2022年 | 箱/保証書 有 | 1,890,000円 |
とにかくダイナミックなハイスペックダイバーズウォッチ・シードゥエラー ディープシー。
着ける人を選ぶと言われているものの、かっこよさや2014年から登場したD-BLUE文字盤の影響からか絶大な人気を誇り、当店でも例年ロレックス売れ筋の上位です。
2018年には、新型ディープシーが登場。ムーブメントを一新して、パワーリザーブを70時間に延長したCal.3235を搭載したことで話題となりました。
外装に多いな変化がなかったためか初値は思ったよりかは上がらなかった・・・そんな声が業界では上がったのですが、実はかなりの人気モデルとして落ち着きました。
しかしながら2022年、ちょっと事情が変わってきます。なぜなら、ロレックスから改めて新型ディープシーRef.136660が発表されたためです!
この新型、正直どこが変わったのかいまいちよくわかりません(デイト窓が拡大したり、フリップロック・エクステンションがなくなったりといったマイナーチェンジに留まる)。しかしながら改めて生産終了したディープシー Ref.126660に注目度が集まっていることは事実です。
現在Ref.126660は中古相場だと190万円前後~となっていますが、実はここ数年で30万円以上も相場をあげていることもあり、今後の値上がりが気になるところ。
ロレックス相場はなかなか読めないので、本当に欲しい方は今が買い時かもしれません。
ディープシー 126660 D-BLUE文字盤



型番:126660
定価:1,574,100円
製造期間:2018年~
文字盤:ブルー
ケースサイズ:44mm
年 | 付属品 | 平均相場 |
2018年 | 箱/保証書 有 | 1,854,000円 |
2019年 | 箱/保証書 有 | 1,713,000円 |
2020年 | 箱/保証書 有 | 1,738,000円 |
2021年 | 箱/保証書 有 | 1,838,000円 |
2022年 | 箱/保証書 有 | 2,214,000円 |
同じくディープシーの1モデルとして登場したD-BLUE文字盤のディープシー。
ディープシー人気の火付け役である文字盤色だからか、黒文字盤を超える高騰を見せ続けています。
そうは言っても2018年のマイナーチェンジの折には、旧型から+2万円ほどと意外と定価は上がらず(初出時。現在では度重なる定価改定で上記のお値段に)、新キャリバーを搭載したのに良心的な価格設定。実売価格は初値で200万円以上を記録しましたが、旧型D-BLUEの高騰を考えれば思ったほど上がらなかった印象でした。やはり見た目がほとんど変わらなかったことが要因でしょう。
ちなみに2022年のモデルチェンジでは、新旧で定価に違いはありませんでした。
しかしながら、今なお定価を大きく上回るプレミア価格であることに間違いありません。また、D-BLUE文字盤のもともとの人気も相まって、相場は中古であっても200万円台~となっております。
生産終了によって今後供給もじょじょに減っていくっことから、今後、大幅に相場が下がる可能性は低そうです。
なお、さらに確実に実売価格を上げているのが旧型(2022年の現時点では先々代)ディープシーにあたる116660です。
ディープシー 116660



型番:116660
定価:1,274,400円
製造期間:2008年~2017年
文字盤:黒またはD-BLUE
ケースサイズ:44mm
2018年に登場した新型ディープシーが出たことにより廃盤に。その影響もあってか中古相場140万円を超えており、相場急騰・・・といったほどではないものの、高値安定にあります。
見た目が126660で大幅に変わっていないため、今後も黒文字盤の旧作が急騰する可能性はそう高くないですが一方で急落は考えられないため、スポーツロレックスの中では手堅い印象があります。
ロレックス ディープシー D-BLUEダイアル 116660
一方のディープシー 116660 D-BLUEは「落ち着いている」とも言えません。
もともと黒文字盤よりも人気があり、品薄傾向にあったD-BLUE文字盤。生産終了ともなれば、その品薄に拍車がかかります。と言うのも、D-BLUE文字盤は2014年新作とわずか4年のみの製造期間。稀少性を考えると超プレミア化は十二分に考えられます。
現在既に中古であって190万円台が当たり前、そして長い目で見れば今後ますます価値が上がることが予想されます。買い時は「今」と言えるでしょう。
シードゥエラー 126600



型番:126600
定価:1,433,300円
製造期間:2017年~現在
文字盤:黒
ケースサイズ:43mm
年 | 付属品 | 平均相場 |
2017年 | 箱/保証書 有 | 1,533,000円 |
2018年 | 箱/保証書 有 | 1,609,000円 |
2019年 | 箱/保証書 有 | 1,592,000円 |
2020年 | 箱/保証書 有 | 1,658,000円 |
2021年 | 箱/保証書 有 | 1,709,000円 |
2022年 | 箱/保証書 有 | 2,079,000円 |
もう一つ、バーゼルワールド2017で発表された新作シードゥエラー126600。
発表直後は「赤シードの復活」ということで200万円近くまで爆上げされましたが、ご祝儀的なものだったのかしばらくして落ち着いてきました。そうは言っても現在、定価超えのプレミア価格であり、現在も夏に向けて高騰の勢いが留まるところを知りません。
ちなみにシードゥエラー 126600は、早くも文字盤が年代によって体系立てられています。相場を大きく左右すえるのが、文字盤6時下部の「SWISS MADE」表記。
左:ノークラウン / 右:クラウン有
ロレックスは2018年頃から6時位置の「SWISS MADE」の間に、クラウン(王冠)マークを施すマイナーチェンジを行いました。
シードゥエラーの文字盤の移行時期は明確ではありませんが、2019年頃よりクラウン有の126600が出回っていることから、ノークラウン個体はわずか一年ほどの製造期間であったと思われます。
このノークラウン個体は「マークIダイアル」と体系立てられ、相場もクラウン有と比べて上昇。今後も稀少性はますます高まっていくことが予測されます(上記の価格推移グラフはクラウン有を対象としています)。
さらに、126600の登場に伴い廃盤となったシードゥエラー4000の名前で知られる116600が爆上げ。廃盤直後、値上がりを期待して買い注文が殺到。時計店からあっという間に在庫がなくなりました。
昨年から値を上げ、今や現行の126600を抜く価格と言え、中古であっても150万円台~170万円台。高年式等、状態の良い個体によっては200万円超の値付けがなされるものも…!
シードゥエラーはディープシー人気に押されている面があり、売り出されていた当時はあまり話題になりませんでしたが、その頃買われていた方は先見の明あり、です。
今最も熱い売り時と言えるでしょう。
ロレックス価格動向調査⑧ヨットマスター
ヨットマスター 126622



型番:126622
定価:1,364,000円
製造期間:2019年~
文字盤:スレート/ブルー
ケースサイズ:40mm
年 | 付属品 | 平均相場 |
2020年 | 箱/保証書 有 | 1,563,000円 |
2021年5月 | 箱/保証書 有 | 1,689,000円 |
2021年12月 | 箱/保証書 有 | 2,009,000円 |
2022年5月 | 箱/保証書 有 | 2,230,000円 |
スポーツウォッチであるにもかかわらず、ゴールドやプラチナを採用したラグジュアリーさがウリのヨットマスター。その名の通り、クルージングやヨッティングを楽しむセレブ層をターゲットに誕生しました。
立体的にエンボス加工された独特のベゼルが本当におしゃれですね。
プラチナが採用されたロレジウムヨットマスター126622は2019年にリリースされた最新型。デザインに大きな違いはないものの、上記グラフは、126622で最も人気の高いスレート(グレー/ダークロジウム)文字盤の価格推移です。
長らくヨットマスターは顕著に価格高騰するといった類のモデルではありませんでした。新型がリリースされた折にはご祝儀相場とはなったものの新旧で見た目に大きな違いがなかったため、比較的早く落ち着いていった印象です。
左:旧型116622 / 右:新型126622
とは言えロレックス相場の煽りを受けたこと。そしてヨットマスターそのものの魅力から、2021年末頃からなかなか200万円を切ることがなくなってきました。
この傾向は、ダークロジウム文字盤よりかは相場が落ち着いていると言われてきたブルー文字盤も同様です。
■126655 黒文字盤 価格推移グラフ
年 | 付属品 | 平均相場 |
2020年 | 箱/保証書 有 | 3,267,000円 |
2021年5月 | 箱/保証書 有 | 3,335,000円 |
2021年12月 | 箱/保証書 有 | 3,720,000円 |
2022年5月 | 箱/保証書 有 | 4,370,000円 |
同じく2019年を以て完全に新型ムーブメントに移行した大人気黒文字盤の126655も、堅調な実勢相場を紡いでいます。
定番カラーでないためかフォーマルで使いづらいためか、スポーツロレックスの中で珍しく定価2,886,400円(ただし定価改定によって現在定価は3,111,900円)を下回った時期もありましたが、ロレックス市場の拡大とともに御多分に漏れず、プレミア化が進行しています。オイスターフレックス(ロレックス独自の堅牢性に優れたラバーベルトのこと)人気の高まりも影響しているでしょう。
ちなみに生産終了した116655も相場をジワジワ上げており、中古相場は稀少性の高まりもあってか400万円~が珍しくないという状況です。
業界筋からは「最近126655も116655も、市場でなかなか見かけづらくなった」という声を聞きます。
もしかしたら、今後さらなる高騰のシナリオを描くかもしれません。気になる方は、要注意ですよ!
■126621 チョコレートダイアル
同様に定番ではないものの、シックなチョコレートカラーが根強い人気を誇る126621も2020年8月以降、急騰しました。GMTマスターII 126711CHNRでもご紹介したように、もともとエバーローズゴールドを素材として使ったモデルは大変人気。特にヨットマスターのラグジュアリーな雰囲気との最高のマッチングは定評があり、中古相場はブラック文字盤で230万円台~、チョコレート文字盤で300万円超!定価1,655,500円を大きく超えるプレミア相場に至っているのでしょう。
なお、こちらも旧型116621もまた、高相場を築きます。
たった数日で価格が何万と変わってしまうこともあるロレックスの相場。
もっともヨットマスターに限って言えば今はまだ落ち着いている方ですので、「買い」の時期と言って良いでしょう。
ヨットマスター 116622



型番:116622
定価:1,188,000円
製造期間:2012年~2019年
文字盤:ダークロジウム/ブルー/シルバー
ケースサイズ:40mm
年 | 付属品 | 平均相場 |
2017年 | 箱/保証書 有 | 1,256,000円 |
2018年 | 箱/保証書 有 | 1,308,000円 |
2019年 | 箱/保証書 有 | 1,365,000円 |
2020年 | 箱/保証書 有 | 1,341,000円 |
2021年 | 箱/保証書 有 | 1,546,000円 |
2022年 | 箱/保証書 有 | 2,020,000円 |
旧型ヨットマスターRef.116622についても、相場高騰は顕著です。
2017年から値上がりし、実売価格は定価超え。さらにバーゼルワールド2019で新型ムーブメントへと移行してしまったことも併せて、現在目が離せない相場を築いています。
現在、ダークロジウム文字盤の中古相場は200万円前後~となっております。ただしシルバー文字盤もまた高値傾向で、170万円台~がだいたいの相場感です。ブルー文字盤は状態にもよりますが、だいたい180万円台~。
生産終了モデルの中ではまだよく流通しており手に入りやすいとは言え、ジワジワと人気を上げていってもいますので、購入をご検討中の方は今が良い買い時と言えるでしょう。
ロレックス価格動向調査⑨ミルガウス
ミルガウス 116400GV



型番:116400GV
定価:1,014,200円
製造期間:2007年~現在
文字盤:ブラックまたはブルー
ケースサイズ:40mm
年 | 付属品 | 平均相場 |
2017年 | 箱/保証書 有 | 684,000円 |
2018年 | 箱/保証書 有 | 752,000円 |
2019年 | 箱/保証書 有 | 817,000円 |
2020年 | 箱/保証書 有 | 873,000円 |
2021年 | 箱/保証書 有 | 1,174,000円 |
2022年 | 箱/保証書 有 | 1,528,000円 |
派手さはないものの、確実な人気を博してきたミルガウス。エクスプローラーIに通ずるシンプルな文字盤デザインにミルガウス自体が持つ歴史、そしてスタイリッシュな外装にもかかわらずハイレベルな耐磁性能は魅力たっぷりですね。
もっとも、これまでスポーツロレックスの中では珍しく、ミルガウスはプレミア価格ではありませんでした。
しかしながら現在、ついに実勢相場は150万円台~を記録することに・・・!
しかも、これまた最近とみに「生産終了するのでは?」と噂の対象になったこともあってか、本当にお問合せが多くなったモデルでもあります。
結局2022年は生産終了はありませんでした。もっとも2023年の新作動向によっては、あるいはエクスプローラーを超える値上がりを果たす可能性も・・・!?
なお、Zブルーダイアルの方がやや人気があり、定価は同じであるものの相場も黒と比べて高くなり、現在では180万円前後~(状態の良い高年式の個体だと200万円超)の相場感となっております。
年 | 付属品 | 平均相場 |
2017年 | 箱/保証書 有 | 760,000円 |
2018年 | 箱/保証書 有 | 816,000円 |
2019年 | 箱/保証書 有 | 864,000円 |
2020年 | 箱/保証書 有 | 974,000円 |
2021年 | 箱/保証書 有 | 1,286,000円 |
2022年 | 箱/保証書 有 | 1,979,000円 |
生産終了がなかったとしても、シンプルな使い勝手の良さ、そして他の人気モデルから流れてくる購入層がいることを考えると、今後もじわじわと価格を上げてくることは必至。
サブマリーナと同じく、タフな作りのため中古でも適正価格で買い取ってくれる、お得なモデルです。
ロレックス価格動向調査⑩エアキング
エアキング 116900



型番:116900
定価:793,100円
製造期間:2016年~2022年
文字盤:ブラック
ケースサイズ:40mm
年 | 付属品 | 平均相場 |
2017年 | 箱/保証書 有 | 644,000円 |
2018年 | 箱/保証書 有 | 641,000円 |
2019年 | 箱/保証書 有 | 677,000円 |
2020年 | 箱/保証書 有 | 736,000円 |
2021年 | 箱/保証書 有 | 954,000円 |
2022年 | 箱/保証書 有 | 1,264,000円 |
スポーツロレックスの中では、ともすれば大人しいイメージを保ってきたエアキング。
しかしながらロレックス史に欠かせない存在と言えば、エアキング。なぜなら1940年代という非常に早い時期にその名を誕生させており、現行ロレックスの中では最古のペットネーム(愛称)を持つモデルです。1940年代は航空産業がおおいに進歩した時代です。各ブランドからパイロットウォッチ等が製造されましたが、ロレックスもまた航空の世界をオマージュする名作を発表することとなりました。
なお、エアキングはもともとはオイスターパーペチュアルの中の派生モデルといった立ち位置でした。しかしながら2016年よりプロフェッショナルモデルに分類されることとなり、文字盤デザインも大きく変更されます。
この文字盤デザインは、同モデル発表時期にロレックスがスポンサードしていた「ブラッドハウンドSSC」というプロジェクトの、航空ジェットエンジン搭載スポーツカーに用いられていたクロノグラフ計器と酷似しています。非常にインパクトの強いデザインとなり、ひと味違ったスポーツロレックスといった立ち位置から、時計通を虜にしてきました。
とは言え、定番外しといった感も否めませんでした。基本的に高騰しやすいモデルは「定番」に多く、エアキングのように一部の通に受けるといったデザインは、大きなプレミア価格は見せない傾向にあったものです。
しかしながら御多分に漏れずと言いますか。ロレックス相場高騰の煽りを受けたこと。また2022年には新作発表によってモデルチェンジが敢行され、新生エアキング Ref.126900がリリースされたことから、現在は実勢相場110万円前後~、未使用品などといった状態の良い個体は150万円超といった相場感に!
新作が出回ってくると、また相場が違ったものになってくるかもしれません。引き続き、エアキングの動向を追っていきたいと思います。
ロレックス価格動向調査⑪デイトジャスト36
デイトジャスト36



型番:126231,126234など
定価:920,700円~(モデルにより)製造期間:2018年~
文字盤:黒、白、シャンパンなどモデルにより
ケースサイズ:36mm
ドレスウォッチの代名詞的存在を担うデイトジャスト。
モデルにもよりますが独特のベゼルやブレスレットは、一目でロレックスとわかるアイデンティティを感じさせますね。
デイトジャストはステンレスだけでなく、ゴールドやダイヤモンドが使用されたモデルもあるため定価自体の幅が広いので一概には言えませんが、ロレックスウォッチの中で非常に穏やかな推移を見せていると言えます。急激なアップダウンはなく、経済状況の影響で上がりつつあるものの他モデルのように10万、20万といった高騰を見せるものではありません。
デザインが豊富で、個体数が安定していることも大きな理由でしょう。
しかしながら最近では、ロレックス市場拡大のあおりを受け、中には定価超えのプレミア価格を築くものも少なくありません。
とは言え、中古市場などに目を向けてみれば、まだ手に入れやすいロレックス。スポーツモデルと異なり新品と中古の価格差が大きいので、こだわりがなければ中古で買ってしまうのがおすすめです。
ロレックス価格動向調査⑫デイトジャスト41
デイトジャスト41



かつては36mmサイズの方に人気の軍配が上がったデイトジャスト。
大きめサイズがトレンドなためか、最近では41mmサイズの方が、実売価格を上げています。
デイトジャスト36と同様、高値とは言え大きな高騰は見られません。
こちらも中古の方がかなりお買い得となりますので、こだわりがなければ中古で購入する判断も良いかもしれません。
まとめ
どのモデルも確実な値上がりを続けるロレックスウォッチ。ほとんどが定価を超えてきています。
不安な社会的情勢はありますが、2022年もまだこの実売価格高騰の波は続きそうなため、店側も在庫の確保に躍起になっているのが現状。
さらに、中古を購入される方も同じように増えていて、新品中古問わずどこも品薄。近年稀にみる売り手市場になっているのはこのためです。
ロレックスの購入を考えている方。
数年前に買ったモデルを売ろうと思っている方。
「今」がその時かもしれません!
文:鶴岡
※定価・相場などの情報は全て2022年5月現在のものとなります。
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この記事を監修してくれた時計博士



池田裕之(いけだ ひろゆき)
(一社)日本時計輸入協会認定 CWC ウォッチコーディネーター
高級時計専門店GINZA RASIN 銀座中央通り店(超ロレックス専門館) 店長
39歳 熊本県出身
19歳で上京し、22歳で某ブランド販売店に勤務。 同社の時計フロア勤務期に、高級ブランド腕時計の魅力とその奥深さに感銘を受ける。しばらくは腕時計販売で実績を積み、29歳で腕時計専門店へ転職を決意。銀座ラシンに入社後は時計専門店のスタッフとして販売・買取・仕入れを経験。そして2018年8月、ロレックス専門店オープン時に店長へ就任。時計業界歴18年