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カルティエ, その他, 南幸太朗, 時計の使い方, 時計の雑学

革ベルト、ラバーベルト、Dバックルについてよくある質問

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ご購入されるお客様によく聞かれるご質問の1つが”ベルト”について。腕時計は大きく分けて金属ブレスと革ベルトに分けられますが、そのフィット感の良さから革ベルトやラバーベルトを好まれる方は非常に多いです。 今回はそんな革ベルト派、ラバーベルト派の皆様からよくお問い合わせいただくことについてお答えいたします。

高級腕時計 革ベルト  

ベルトの穴あけについて

ダイエットに成功したものの、一番奥の穴に通しても余ってしまう、3番目の穴に通すときついのに4番目の穴では緩い、ということはよくあると思います。 革ベルトであればご自身で穴を開けて頂いても大丈夫です。 キリや、100円ショップなどで販売されている「穴あけポンチ」で穴を開けることができます。

腕時計 穴あけ

道具がなかったり、きれいに穴を開けられるか自信のない方は当店にご相談頂ければお開け致します。  

しかしながらラバーベルトの場合は革ベルトとは異なります。 ラバーベルトは穴を開けたところから亀裂が入ってしまいますので既に開いている穴以外の穴を開けることができません。

当店にはベルトも豊富に揃えておりますので腕に合ったサイズのベルトをお勧めさせていただきます。どうぞご相談ください。  

 

Dバックルについて

革ベルトは着用感は良いものの、毎回ベルトを引っ張って、穴にピンを通し、更に定革や遊革(ベルトを固定させる、ベルトに対し垂直に通っている革)にベルトを通し…と、着脱に難があります。 時計の保護のために、手を洗う際には時計を外すことが好ましいとはわかっていても、着脱が面倒で外さずに手を洗ってしまう…ということもあるでしょう。 そんな革ベルトの着脱の煩わしさを解消するものがあります。 それが「Dバックル」です。 カルティエ Dバックル  

 

Dバックルの語源と発祥

Dバックルは正式には「FOLDING-CLASP」「DEPLOYMENT-BUCKLE」という名称で、「DEPLOYMENT」の「D」を取って「Dバックル」と呼ばれています。 また、英語では「DEPLOYMENT」と言いますが、仏語ではDÉPLOYANT(ディプロヤント、ディプロワイアント)と言います。

時計業界は仏語が主流ですので、仏語が語源でそれに似た英語が使われるようになったのではないでしょうか。

Dバックルの発明者はカルティエであるという説が有名ですが、カルティエのDバックルは小剣側を折り畳むという特殊な形状で一般的には次にご紹介させていただく3種類のタイプが使われております。

 

参考記事:カルティエ 腕時計 Dバックルの取り付け方

 

Dバックルの種類

前述したように、Dバックルには一般に3種類のタイプがあります。  

 

(ⅰ)シングル式(二折れ型)

二折れ部分を開き、時計に手首に通すタイプです。 一度で留められるので、朝が忙しい方や着脱の頻度が多い方にお勧めです。また、片側留めなので厚みがなく、すっきりとした印象があります。

Dバックル シングルタイプ  

 

(ⅱ)ダブル式(観音開き型)

左右両方の留め具を開いて腕に通すタイプです。 シングルタイプと比べ、留め外しを左右2ヶ所やらなければならないという手間はあるものの、手の大きい方や細かい操作が苦手な方にはこちらの方が使いやすいようです。

またシングル式では金具が手首横まで来てしまうので、それが気になる方もいらっしゃいます。

しかしダブル式では腕の中央で金具が留まり、左右に平均して腕にあたりますので、手首の細い方にはこちらの方が装着感が良いようです。

ですが、ダブル式では金具部分に若干厚みが出てしまいますので、自分がどのような装着感を好むのかで検討されるといいと思います。

Dバックル ダブル式

 

(ⅲ)プッシュ開閉方式ダブル式

ダブル式のバックルをプッシュボタンで開けられるというもので、非常に利便性が良いタイプです。

Dバックル プッシュ式  

 

Dバックルのメリット

 

■着脱が簡単

革ベルトの難点である着脱の不便さが解消されます。

手を洗うたびに時計を外すのが面倒で、外さずに手を現れていた方はぜひともお試し下さい。

 

■落下を防ぐ

暑くなってきたので上着を脱ごうとしたら、時計が引っ掛かって誤って落としてしまった。

お酒が出る場に出席して、お手洗いに立った際、手を洗うために時計を外そうとしたら酔いでうまく外せず、落としてしまった。

このような事はよくあります。

しかしDバックルをベルトに装着することで”時計が輪の状態”になるため、手元が誤っても手に引っ掛かるので落下しづらくなります。

時計を落としてしまったことがある方はご検討ください。

 

■革ベルトの寿命が延びる

革ベルトは金属のバックルとベルトが着脱のたびに擦れるので、大変傷みやすいです。

しかしながら、Dバックルは一度長さを調節してしまうとベルトとバックルとの接点を動かしたり外したりする必要がなく、時計を止め外しするときのベルトを伸ばしてピンを通す、という作業が無くなるのでベルトへの負担が少なくなります。

これからも革ベルトを使い続けたい、という方はぜひともDバックルをご活用ください。 当店にご相談頂ければお取り付けもご対応致します。

 

革ベルトを育てるという考え

以前の記事でもお伝えしておりますが、革ベルトは消耗品であり、一般的な寿命は1~2年ほどで、傷んできたら交換をお勧めしておりました。

 

関連記事:腕時計の革ベルト・ラバーベルトのお手入れ方法

 

しかしながら革の種類によっては使えば使うほどに味が出てくるといった種類もあります。 それは「ヌメ革」です。  

 

ヌメ革とは

ヌメ革とは、動物の皮をタンニンという植物の渋(番茶や渋柿に多く含まれる)で時間をかけて鞣したものです。 太陽の光を浴びたり、素手で触ることで手の脂が付き、艶が出たり色が変化していきます。

ノモス 革ベルト  

 

ヌメ革の特徴

 

■とても丈夫。しかし傷がつきやすい

ヌメ革はその加工法上、ほかの皮革に比べて繊維の目が詰まっているため非常に丈夫で、しっかりとケアをすれば大変永く使うことが可能です。

しかしながら表面加工がされていませんので傷が付きやすく、少し爪が当たっただけでも簡単に傷がついてしまいます。

ただ、その傷も長年の使用で味わいになっていくので、不思議な革です。

 

■使い込むことで艶が生まれる

ヌメ革は当初は繊維がびっしりと並んでいるため、固くてゴワゴワしています。また、あまり艶もないので若干そっけない印象があるかもしれません。

しかし使い続けることで繊維がほぐれて柔らかくなり、更に手の脂が染み込んだり、日光に当たることで艶が生まれます。

色も最初はベージュに近い色合いだったものが飴色に変化していくのが魅力です。 日光の当たり方、脂の染み込み方など、日頃の使い方によって自分だけの革になっていきます。

レザーストラップ

出典:https://www.matsushita-an.com/60_546.html

 

■水には特別に弱い

革ベルトは水に弱いので手を洗う際には外していただくことをお勧めしております。特にヌメ革は水に弱いので細心の注意が必要です。 ある程度使い込んでいくと表面がコーティングされるので水にも強くなりますが、当初は水にぬれるとシミになってしまいます。  

 

普段のお手入れ

時計を外したら馬毛などの柔らかいブラシを使ってゴミや埃を落としてください。

縫い目などに埃が溜まっていると埃が湿気を吸い込んでシミやカビ、汚れの原因になってしまいます。

力を入れすぎると傷がついてしまうので、軽く払うようにブラシをかけてください。  

水に濡れてしまった際には早めに乾いた布なので押さえるように吸い取り、通気性の良いところで乾かしてください。

この時、ドライヤーなどで急速に乾かしてしまうと革が傷んでしまいますので自然乾燥させることを心掛けましょう。

また、革は脂が抜けきると割れてしまいますので、必要に応じて革用のクリームも塗ってください。  

 

まとめ

革ベルトは日ごろのお手入れ、使い方によって自分だけの革ベルトに変化します。そのため、金属ベルト派の方に比べ、革ベルト派の方はより愛情を持って時計に接することができることでしょう。

時計は日々着用するものなので、自分の腕や生活に合わせた使い方ができるとわかれば、より一層時計への愛情が湧くと思います。 皆様も今回ご紹介したアイテムを活用して、ぜひ腕時計ライフを楽しんでください。

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この記事を監修してくれた時計博士

南 幸太朗(みなみ こうたろう)

(一社)日本時計輸入協会認定 CWC ウォッチコーディネーター
高級時計専門店GINZA RASIN 買取部門 営業企画部 MD課/買取サロン プロスタッフ

学生時代に腕時計の魅力に惹かれ、大学を卒業後にGINZA RASINへ入社。店舗での販売、仕入れの経験を経て2016年3月より銀座本店 店長へ就任。その後、銀座ナイン店 店長を兼務。現在は営業企画部 MD課 プロスタッフとして、バイヤー、プライシングを務める。得意なブランドはパテックフィリップやオーデマピゲ。時計業界歴13年。

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