圧倒的な知名度とステータス性。そして、優れた実用性。時計に詳しくない方でもロレックスの名を知らない人はいないでしょう。
高価すぎて人気がないのでは?と思われがちですが、実はその端正な外観から非常に高い人気を誇ります。
当店でもロレックスをお買い求めになる方は非常に多く、売上本数の半分以上を占めます。
この記事では数あるロレックスのコレクションの中から最高級モデルに位置付けられているアイスブルー文字盤をご紹介致します。
出典:https://www.rolex.com/ja/watches/cosmograph-daytona/m116506-0001.html
目次
ロレックスのアイスブルー文字盤とは?
アイスブルー文字盤とは、その名の通り爽やかなアイスブルーカラーで作り上げられた文字盤のことを指します。
その仕上がりは非常に上品で美しく、数ある文字盤色のなかでもトップクラスの需要を博しています。
ロレックスの文字盤の美しさは定評がありますが、ひときわ輝きを放つ特別な存在がアイスブルーではないでしょうか。
出典:https://www.rolex.com/ja/watches/cosmograph-daytona/m116506-0001.html
また、アイスブルー文字盤が採用されているモデルは、ケース・ブレスレット共にプラチナが採用された最上位モデルのみ。そして、ロレックスに使われているプラチナは優秀な金属職人が入念に製造した「950プラチナ」です。
銀色を帯びた白さと鮮やかな輝きに加え、手元にズッシリと響く重厚感。
最高級の腕時計のためだけに与えられる文字盤であるからこそ、アイスブルー文字盤は特別な存在感を放ちます。
圧倒的なステータス性力
アイスブルー文字盤が人気を博す最たる理由は、何と言っても圧倒的なステータス性を持つことです。
前項で解説した通り、アイスブルー文字盤はプラチナモデルだけに用いられる特別な文字盤となります。
その美しい輝きはまさに「最高品質の時計という証明」です。成功者が身に着けるロレックスとして高い評価を得ています。
現にアイスブルー文字盤モデルは木村拓哉さん・加藤茶さん・武豊さんといった名だたる芸能人や著名人に愛用されています。
ブルー文字盤との違い
ロレックスのアイスブルー文字盤はPVDによるコーティング処理が施されており、アルミニウムといった金属を蒸着させることで高い耐久性を兼ね備えます。
単純なメッキ加工とは異なる製造技術が用いられているため、劣化しづらいという特性を有しており、さすが実用時計の王者ロレックスと言うべきでしょう。
また、アイスブルー文字盤は耐久性だけでなく文字盤自体の美しさも極めて高いです。
表面にはサンレイ仕上げが施されており、清涼感のある光の反射が楽しめます。
「プラチナ」に最も合うように考え抜かれた色彩調整が行われているため、他の文字盤にはない独自の透明感が味わえます。
左:アイスブルー文字盤 右:ブルー文字盤
ちなみにロレックスには幾つかのブルー文字盤が存在しますが、アイスブルー以外は深みのある色味が多いです。これらはステンレススティールやホワイトゴールドとの組み合わせることが前提となっており、最適な青みで作られています。
通常のブルーとアイスブルーの違いは「色味」の一言で片付いてしまいますが、それぞれに最適な色が組み合わされていることを覚えておきたいですね。
ロレックス アイスブルー文字盤が持つ魅力
出典:https://www.rolex.com/ja/watches/cosmograph-daytona/m116506-0001.html
ステータス性と美しさを兼ね備えるアイスブルー文字盤。
プラチナケースをより一層引き立てる繊細な透明感を持ち、表面の光沢感が他のロレックスにはない高級感を放ちます。
ロレックスは普遍性の高いデザインをしているため、ロレックスを身に着けていることはわかっていても、どのモデルを身に着けているかは遠目からはわかりづらいです。
しかし、アイスブルー文字盤はプラチナケースの風格も相まって、一目で最上位モデルを身に着けていることがわかります。
ロレックスファンのみならず時計ファンであれば誰もが憧れる美しさと華やかさ。
アイスブルーは文字盤バリエーションの一つという括りを飛び越えた超えた、工芸品のような魅力を秘めています。
ロレックス アイスブルー文字盤の資産価値
プラチナケースが採用されてるアイスブルー文字盤はそもそも定価が高めに設定されていますが、近年並行市場において実勢価格が跳ね上がっています。
ロレックス自体の相場がこの数年で大きく伸びたこともアイスブルーが高騰した要因ではありますが、同文字盤を備えるモデルの価値も目に見えて上がっています。
出典:https://www.rolex.com/ja/watches/cosmograph-daytona/m116506-0001.html
例えばロレックスを代表する最上位モデル ロレックス デイトナ Ref.116506。
こちらのモデルは発売当初から需要のあったモデルですが、ここ数年で資産価値が2倍以上に膨れ上がっています。
2018年時点では並行新品価格で¥6,700,000~7,000,000円程度だった相場は、現在なんと1500万円超えの超プレミア価格に。
この値上がり幅、凄まじいまでですよね。これだけ高くなると「買い控え」が起きるものですが、デイトナ 116506のアイスブルー文字盤に至ってはその気配が見受けられず。需要が需要を呼んで品薄が加速し、値上げ傾向が続いている状況です(ちなみに当店GINZA RASINで最近仕入れた中古の116506。滞留日数がわずか2週間ほどでした。この滞留日数の短さは、回転の速いオメガやタグホイヤーなどと同等となります)。
なお、デイトナ アイスブルーの高騰にどうしても目が行きがちですが、デイデイトやデイトジャストのアイスブルー文字盤も堅調に資産価値を高めており、新品や未使用品に限らず中古の需要も高まっています。
ロレックス アイスブルー文字盤を備える人気モデル
希少価値が高く、ステータス性も抜群なアイスブルー文字盤。どのモデルもプラチナ素材が採用されていることから、年々資産価値が上昇しています。デイデイトやデイトジャストといったドレス系も人気ですが、やはり注目すべきはスポーツウォッチ。特にデイトナのアイスブルー文字盤は世界中のセレブリティーや著名人から注目を浴びています。
ロレックス コスモグラフ デイトナ 116506
素材:プラチナ
ケースサイズ:直径40mm×厚さ12.5mm
駆動方式:自動巻き
ムーブメント:Cal.4130
パワーリザーブ:約72時間
防水性:100m
ロレックスのアイスブルー文字盤といえば、真っ先に浮かぶのが116506です。デイトナらしいスポーティーな意匠はそのままに、ケースにはプラチナ、ダイアルには美しく輝くアイスブルー文字盤が配されています。
スポーツウォッチには合わないと思われてきたアイスブルー文字盤ですが、デイトナとの組み合わせは非常に魅力的です。
116506は文字盤だけでなく、セラクロムベゼルも特別仕様です。
現行116500LNに用いられているセラクロムベゼルはブラックカラーですが、116506にはチェスナット(栗色)のセラクロムベゼルが用いられています。
清涼感のあるアイスブルー文字盤に対してブラックは主張が強いため、色馴染みの良いチェスナットの方が選ばれたのだと思います。
ケースから文字盤に至るまで、全てにおいて最高品質で作られた116506。その仕上がりは素晴らしいの一言です。
現在の実勢相場は中古であっても1500万円超。大きく値下がる気配もなく、高い水準をキープしています。
ロレックス コスモグラフデイトナ 116506A
素材:プラチナ
ケースサイズ:直径40mm×厚さ12.5mm
駆動方式:自動巻き
ムーブメント:Cal.4130
パワーリザーブ:約72時間
防水性:100m
インデックスにバゲットカットされたダイヤモンドをセッティングしたアイスブルーダイヤルの2014年発表モデルです。チェスナットブラウンのセラミックベゼルと、アイスブルーダイアルがクールな組み合わせは健在。基本的な性能は116506Aと同等です。ただ、ダイヤが配されているため価格は116506よりも高価になる傾向にあります(二次流通市場では、時計の状態や付属品の有無によっても変わってきますが)。
3.6.9時位置にはダイヤ。その他12時位置以外のインデックスにはバゲットダイヤが配されています。アイスブルーとダイヤの組み合わせは非常に美しく、超高額モデルでありながらもとても人気があります。
バゲットダイヤは昨年末より生産終了の噂が絶えず、一時価格が高騰しました。しかし、予想に反して現在でもロレックス公式ホームページには同モデルが掲載され続けています。
生産終了となった場合、将来的にはプレミアモデルに可能性を大きく秘めていますので、購入される予定がある方はお早めに手に入れることをオススメします。
ロレックス デイデイト ラグダイヤ 118296
素材:プラチナ
ケースサイズ:直径36mm
駆動方式:自動巻き
ムーブメント:Cal.3155
パワーリザーブ:約48時間
防水性:100m
ロレックスの最上級ラインとして1956年に誕生以来、最高級の素材と質感に拘ったハイクラスシリーズ デイデイト。118296はプラチナモデルにのみ展開されているスペシャルカラーのアイスブルー文字盤を備えたモデルです。他のゴールド素材とは違いフルーテッドベゼルが存在しないのも特徴です。
デザインはシンプルですが、ラグにギッシリとダイヤが敷き詰められているため、非常に華やかな存在感を放ちます。
現在は生産終了モデルとなっていますが、今なお需要は健在です。
アイスブルー文字盤、プラチナケース、ラグダイヤ。眺めているだけでウットリしてしまうほど上品な仕上がりです。
定価6,890,400円(販売当時)ですが、中古市場にはチラホラ出回っており、おおむね400万台代後半程度で購入することが可能です。
高価な時計であることは間違いありませんが、デイトナと比べるとお得に感じますね。
ただし流通量はそこまで多くないので、本当に欲しい方は出会った時が買い時です!
ロレックス デイデイト 118206A
素材:プラチナ
ケースサイズ:直径36mm
駆動方式:自動巻き
ムーブメント:Cal.3155
パワーリザーブ:約48時間
防水性:100m
アイスブルー文字盤に10Pダイヤインデックスを配した上品で美しいデイデイト 118206A。シンプルな美しさを追求したこのモデルはドレスウォッチとして最適です。
華やかさと上品さを兼ね備え、最上級の輝きを放ちます。
デイデイトのアイスブルー文字盤モデルは全てプラチナ素材で作られており、ブレスは装着感に優れるプレジデントブレス仕様となっています。
プラチナで作られているということだけあり、重量は見た目に反して225gとズッシリとした重みです。
ただ、この重みこそがプラチナモデルならではの質感・高級感であり、一度この重みに慣れてしまうと他の素材のモデルでは満足できないという方もいらっしゃいます。
ロレックス デイデイト 118366
素材:プラチナ
ケースサイズ:直径36mm
駆動方式:自動巻き
ムーブメント:Cal.3155
パワーリザーブ:約48時間
防水性:100m
アイスブルー文字盤のデイデイトの中でもひと際目立つ 118366。このモデルは「ベゼル」に24個のバケットダイヤがセッティングされた豪華な一本です。
インデックスにダイヤを配したモデルは数多く存在しますが、ベゼルにこれほどまでダイヤを敷き詰めたモデルはなかなかありません。
その分高価になり、相場感としては10,00,000円前後~。
なお、118366も個体数は非常に少なく、市場に出ることは稀です。
ロレックス デイデイトII 218206
素材:プラチナ
ケースサイズ:直径36mm
駆動方式:自動巻き
ムーブメント:Cal.3156
パワーリザーブ:約48時間
防水性:100m
このモデルはデイデイトの標準ケース径である36mmから41mmへと大型化させたデイデイトIIです。ロレックスの威信を懸けただけにその完成度は群を抜いて おり、「富と成功の証」ともいわれています。
直径が5mmもサイズアップしただけあり、これまでのアイスブルー文字盤デイデイトよりも存在感が大幅にアップ。
勿論プラチナの量も飛躍的に増えたため、重量もその分増して「278g」とかなりの重量です。
218206のアイスブルー文字盤はローマ数字のメタルインデックスを組み合わせた上品さと高級感を兼ね備えた仕様です。更にこのモデルはインデックスと針のカラーリングもブルーなので、文字盤全体に統一感があります。
ちなみにシリーズ名の、デイデイトIIは大型化に伴い、ムーブメントもCal.3155からCal.3156に変更されました。
主な機能は殆ど変わりありませんが、Cal.3156には新開発のパラフレックス ショック・アブソーバが付いており、耐磁性と耐衝撃性が強化されてます。
デイデイトII自体は2015年に製造終了しており、それに伴い218206も廃盤になっていますが、現在まだチラホラと流通しております。
大きいサイズのアイスブルーダイヤル デイデイトをお探しの方は、検討されてはいかがでしょうか?
現在まだ流通量がありますが、数年後は個体数が少なくなり価格が高騰するかもしれません。
ロレックス チェリーニ チェリニウム 5241/6 アイスブルー
素材:プラチナ
ケースサイズ:直径38mm
駆動方式:手巻き
ムーブメント:Cal.1240
パワーリザーブ:約38時間
防水性:30m
イタリア・ルネッサンス期の有名な金細工士「ベンヴェヌート チェッリーニ」の華麗な作風にインスピレーションを得て作られた「チェリーニ コレクション」。
生産終了モデルの中にはアイスブルー文字盤を用いた時計が存在します。
この5241/6は使いやすい38mmケースにロレックスとしては珍しい手巻き式ムーブメントを搭載した上品な一本です。2針にスモールセコンドというドレスウォッチらしいフェイスをもち、ファンの間で密かに評価を高めています。
デイトナやデイデイトと比較すると安価に購入することができますが、流通量が少なく、今後は価値が上がるのでは?などといった噂が絶えません。
もし見かけることがあったら、こちらも早めに買っておきましょう!
ロレックス デイトジャスト 10Pダイヤ 179166G アイスブルー
素材:プラチナ
ケースサイズ:直径26mm
駆動方式:自動巻き
ムーブメント:Cal.3156
パワーリザーブ:約48時間
防水性:100m
レディースのデイトジャストにもアイスブルー文字盤は採用されています。
個体数が少なく市場ではなかなか見かけませんので、見つけた時が買い時です。
ステンレススティールやホワイトゴールドとは一味も二味も違うプラチナ デイトジャスト。
調和のとれたアイスブルー文字盤はどの角度から見ても美しいです。
メンズモデルよりもリーズナブルな価格で取引されており、中古であれば200万円台で購入することもできます。
まとめ
アイスブルー文字盤が採用されたモデルは全てプラチナケースという非常に高価な仕様です。上品で美しいデイデイトも人気ですが、やはりプラチナモデルでもデイトナは圧倒的な人気を誇ります。
今回紹介したデイトナは一般販売されている時計としては、これ以上ない資産価値をもつ時計であることは間違いありません。
ビジネスシーンでも使いやすいので、超高額モデルの購入をお考えの方は第一候補にしても良いのではないでしょうか。
■俺の金無垢ロレックス。40代、50代以上の男性にお勧めのゴールド腕時計21選
■価格が高騰するロレックスはどれ?時計専門店のスタッフが予測してみました【2023】
■【ロレックス】どれを買うべきか迷ったら。定番モデルを一挙紹介!
この記事を監修してくれた時計博士
池田裕之(いけだ ひろゆき)
(一社)日本時計輸入協会認定 CWC ウォッチコーディネーター
高級時計専門店GINZA RASIN 買取部門 営業企画部 MD課/買取サロン 課長
39歳 熊本県出身
19歳で上京し、22歳で某ブランド販売店に勤務。 同社の時計フロア勤務期に、高級ブランド腕時計の魅力とその奥深さに感銘を受ける。しばらくは腕時計販売で実績を積み、29歳で腕時計専門店へ転職を決意。銀座ラシンに入社後は時計専門店のスタッフとして販売・買取・仕入れを経験。そして2018年8月、ロレックス専門店オープン時に店長へ就任。時計業界歴17年