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WEBマガジン, その他, パテックフィリップ, 時計の雑学

「パテックフィリップ永久カレンダー3940」文字盤の3つの世代を解説

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パテックフィリップ”Ref.3940″は同ブランドのコンプリケーションモデルとして、非常に高い人気を誇る名作です。

1985年に誕生してから実質20年以上も販売されていたベストセラーですので、多くの時計愛好家がこの名前を知っていることでしょう。

お詳しい方はご存知かと思いますが、Ref.3940は製造された年代により、文字盤に3つのバリエーションが存在致します。

今回はその「文字盤の3つのバリエーション」について解説をさせていただきます。

 

パテックフィリップ パーペチュアルカレンダー 3940J

 

1.パテックフィリップ Ref.3940の文字盤は3つの世代に分けられる

パテックフィリップの名作”Ref3940″は長期にわたって製造されていたため、同じリファレンスナンバーでも文字盤に細かな違いが存在します。大きく分けると文字盤は第1世代・第2世代・第3世代の3種類に分類され、世代ごと異なる特徴をもちます。

まずは、どのようにRef3940の文字盤が変化していったのかを見ていきましょう。

 

Ref.3940 第1世代

第1世代は「1985年~1987年」の僅か2年間しか製造されなかった非常に希少価値の高いモデルです。ムーブメントナンバーは770000~770700の700個のみとなっています。現在の市場ではほとんど見かけなくなったレアモデルとしても有名です。

パテックフィリップ パーペチュアルカレンダー 3940J

パテックフィリップ パーペチュアルカレンダー 3940J 第1世代

3時、9時位置のインダイヤルが小さく、くぼみがあり、文字盤の色と異なることが第1世代の特徴。インダイヤルの外側に曜日や月の表示がありため、すぐに第1世代の文字盤だと判別することが出来るでしょう。

また、文字盤の色はシルバーが通常ですが、プレミア価格が付いているシャンパンダイヤルも稀に存在します。

 

Ref.3940 第2世代

第2世代は「1987年~1989年」というこれもまた2年間のみの製造となったレアモデルです。ムーブメントナンバーは770701~771500の800個と、第一世代よりも少し多めとなっています。

パテックフィリップ パーペチュアルカレンダー 3940J

パテックフィリップ パーペチュアルカレンダー 3940J 第2世代

第2世代では3時、9時位置のインダイヤルが大きくなり、くぼみが浅くなりました。また、第1世代では文字盤の色と異なっていたインダイヤルが文字盤と同色に変更され、インダイヤルの内側に曜日や月の表示が入っています。

尚、第2世代では後述する第3世代に採用された「閏年を表すインダイヤルの4分割線」がありません。第2世代と第3世代を見極めるにはこの4分割線の有無を見てください。

 

Ref.3940 第3世代

第3世代は「1989年以降」のRef.3940のことを指し、ムーブメントナンバー771500前後以降のものが該当します。外見上は第2世代とほぼ変わりませんが、閏年を表すインダイヤルに4分割の線が加えられたことが特徴です。

パテックフィリップ パーペチュアルカレンダー 3940J

パテックフィリップ パーペチュアルカレンダー 3940J 第3世代

永久カレンダーモデルはダイアルデザインが複雑になりがちですが、Ref.3940は針やインダイアルが絶妙のバランスで配置されており、非常に美しいデザインとなっています。実質20年以上大きな変化も無く販売され続けたのは、ダイアルがシンプルで極めて見やすく、幅広い層から支持を受けていた事などがその理由に挙げられています。

 

2.パテックフィリップ Ref.3940の搭載ムーブメントについて

Ref.3940に採用されているムーブメントは「自動巻キャリバー240Q」。部品総数275個で構成されている240Qの最大の魅力は超薄型設計であることです。

キャリバー240Q

 

出典:https://www.patek.com/ja/

240Qは「永久カレンダー・ムーンフェイズ・24時間表示」という優れた機能を誇りながらも、外径は27.5 mm、厚さに至っては僅か3.88 mmしかありません。まさに厚みを抑えたデザインのモデルに最適の設計となっています。

また、すべての彫刻と面取りは”完全手作業”で行われており、美しさに関して芸術的な仕上がりです。

 

1998年ごろに「240/114」ムーブメントに変更

製造されてから長らく240Qムーブメントが採用されていたRef.3940は、ムーブメントナンバー3123900以降(1998年頃)は240Qから240/114のムーブメントにマイナーチェンジされています。

性能上に大きな変化はありませんが、マイクロローター上に「カラトラバ刻印」が刻印され、「240/114」というムーブメントナンバーも刻印されています。

キャリバー240/211

 

3.パテックフィリップ Ref.3940の裏蓋について

パテックフィリップの永久カレンダーはスケルトンバックのイメージが強いと思いますが、Ref.3940の裏蓋は1985年~1992年にかけてはシースルーバックではなく、金属の裏蓋が使用されていました。

パテックフィリップ パーペチュアルカレンダー 3940J

永久カレンダー 3940J 第1世代

金属の裏蓋は耐久性が高く実用性に優れてますが、やはり240Qムーブメントの精巧な動きが見れない事を寂しく思っていた方も少なからずいたようです。

そのため、同時期にはスケルトンバックを採用した「Ref.3941」も発売されていました。

リファレンスナンバーは異なりますが、Ref.3940もRef.3941も文字盤や性能の違いはありません。

しかし、ほぼ同じ時計なのにリファレンスナンバーが違うことは非常に分かりずらいため、1993年からはリファレンスを「3940」に統一(3941は生産終了)。裏蓋はどちらを好む人にも対応できるように、サファイヤクリスタルのモデルに金属の裏蓋が付属するようになりました。

20年以上経過した現在でもこの方式は変わっていませんが、プラチナモデルだけはスケルトンバックは存在しません。

 

まとめ

今回紹介したRef.3940は製造終了モデルとなっており、現在は後継モデルとして36mmから37.2mmにサイズアップしたRef.5140が定番となっています。しかし、引き締まったデザインにクラシカルな雰囲気を持つRef.3940は現在も人気を博しています。

 

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