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ロレックス サブマリーナーの稀少付属品「アンカータグ(イカリ)」とは?

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みんな大好きロレックス サブマリーナー。

ロレックス屈指の人気コレクションであることはもちろん、ダイバーズウォッチの代名詞的存在でもありますね。

そんなサブマリーナ好きに知って頂きたいこと。それはアンカータグ(イカリ)の存在です。

これはロレックスが、ヴィンテージ、あるいはポストヴィンテージ時代のダイバーズモデルに付属させていたタグとなります。特に用途はないものの、海を想起させる錨の造形は、高級時計を所有する楽しさを味わわせてくれるものでした。

ヴィンテージ・ポストヴィンテージ時代の個体は付属品が欠品していることも多く、現行には付属しなくなったアンカータグの存在感は、コレクター間を中心に高まっている状況です。

 

そんなアンカータグ、実はモデルや年代によって、仕様が異なることはあまり知られておりません。中には「モデル違いのタグが付いていた」などといった事例も散見されると耳にします。

そこでこの記事では、ロレックスの稀少付属品「アンカータグ」について徹底解説いたします!

ヴィンテージ時代ならではの遊び心に触れつつ、ご購入時の参考にしてみて下さいね。

ロレックス アンカータグ

 

ロレックス サブマリーナの稀少付属品「アンカータグ」とは?

冒頭でもご紹介したように、アンカータグはロレックスがかつてサブマリーナーを中心に付属させていたタグです。

船を停泊させるためのアンカー(錨)を模していることからもイメージしやすいですが、これは防水性の品質保証タグとして付属されていたと言います。グリーンまたはレッドのクロノメータータグは現行でもお馴染みですが、アンカータグは2005年頃に付属品が新しくなったあたりから、その伝統に終止符が打たれていくこととなりました。

ロレックス アンカータグ

アンカーのシャンクにはロレックスの防水ケースを示す「OYSTER」が、クラウンからアームにかけては「GUARANTEED 1000 FT.UNDER WATER(またはGARANTIE 300METER)」の印字が見て取れますね。

かつてサブマリーナーの広告にはアンカーのイラストがともに描かれていたものでした。アンカーはロレックスにとって優れた防水性能を示す、一つの象徴のような存在だったのでしょう。

 

なお、同じくロレックスを代表するダイバーズウォッチ・シードゥエラーにもアンカータグが付属しました。また、ロレックスの兄弟ブランド・チューダー(当時の日本ではチュードル)にもサブマリーナーがラインナップされておりましたが、こちらにもアンカータグ付属の個体が見受けられます。

 

長らくアンカータグは買取価格に影響がなかったこともあり、付属している個体がそう多くはありません。最初のオーナーが時計を売却した後も、アンカータグだけはご自身で所有されるといったことも多くあったようです(確かにアクセサリーとしてもオシャレですよね)。

しかしながら近年、ヴィンテージ・ポストヴィンテージロレックスは「オリジナル性」が高く評価されるようになり、この傾向は付属品のタグなどにも波及しつつあります。

また「せっかくなら付属品がタグまで揃っている個体を買いたい」といった買い手のニーズも小さくないもの。

ロレックスの付属品は2000年代に入ると画一化され、現行ではサイズや取扱説明書以外はモデルによる違いはそう大きくありません。しかしながらかつて、箱の「柄」や付属の「冊子」などで、大いなる遊び心を楽しめたものでした。

アンカータグもまた、そんな古き良き時代のレガシーの一つです。

アンカータグは売却価格にあまり影響してこなかったと申し上げましたが、このレガシーを「欲しい!」と思うマインドが需要を呼びこみ、資産価値に繋がっていくと想像することは難しくありません。そのため今後、アンカータグの有無によって資産価値が大きく変わっていく可能性も十二分です。

すなわち、これから年式を経たロレックスをご購入になる方も、ロレックス愛好家の方も、アンカータグの存在を知っておくことは今後の資産価値を守ることにも繋がるというわけです。

 

ただし、アンカータグはモデルや年代によってオリジナルが異なります。前述の通り、ショップによってはモデル違いで付属しているケースなどもあるようですので、ぜひ正しい知識を身に着けましょう!

次項では、アンカータグの種類とモデル・年代による違いをご紹介いたします。

※ポストヴィンテージ
・・・一般的に腕時計業界でアンティークやヴィンテージと言った時は1970~1980年代以前に製造された個体を指しますが、さらに近年、1980年~1990年代頃に製造された個体をポストヴィンテージなどと称しています。
ヴィンテージよりも性能がブラッシュアップされている一方で、ヴィンテージらしい風合いが残っていたり、現行にはない雰囲気を楽しめるとあって、人気はもちろん、将来的に価格が上がるのでは?などと語られることもあります。もっとも現在既にポストヴィンテージもまたジワジワ相場が上がっており、生産終了から年式を経るごとに状態の良い個体が少なくなっていくといった面から、気になるモデルは早めに買っておきたい年代になりつつあります。

 

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ロレックスの稀少付属品!アンカー(錨)タグのモデル・年代別の種類

それではアンカータグの種類について、ご紹介していきます!

アンカータグは「モデル」「年代」で大きく種類分けすることが可能です。

 

①モデル別の種類

同じサブマリーナーでも、素材によって付属されるアンカータグは異なります。

稀少になっているとは言え、付属されている個体がちらほら見受けられるのがこちらのステンレススティールモデル用のアンカータグです。

ロレックス アンカータグ

シルバーのピカピカした鏡面が特徴的で、オーソドックスなスタイルです。

 

稀少なのが、コンビモデルのこちら。

ロレックス アンカータグ

同じくシルバーですがツヤ消しされており、落ち着いた印象になっていることが見て取れます。また、チェーンがT字バーになっているのも特徴ですね。

 

さらに稀少なのがゴールドモデルのアンカータグ。

ロレックス アンカータグ

ゴールドモデル自体がSSモデルに比べると少ないので、出回り自体が稀少なのでしょう。チャーム・チェーンが金色に輝いており、特別感が溢れますよね。

なお、銅のアンカータグも存在したようですが、実物が手元になく、確認がとれませんでした。

 

シードゥエラーには下の画像のアンカータグが付属しました。

ロレックス アンカータグ

シードゥエラーの防水性はサブマリーナーを凌ぎ1220m防水(4000フィート)のため、クラウン部分の数値が異なります。もっとも、シードゥエラーはステンレススティールのため、質感はサブマリーナーのSSモデルと大きく違いは見受けられません。

 

モデル別として最後にご紹介するのは、こちらのチューダー サブマリーナーのアンカータグ。

チューダー アンカータグ

MONTRES TUODR(チューダーの設立時の社名)と、チューダーの盾マークがシャンク部分に印字されます。チューダーのサブマリーナーは200m防水であったため、クラウンの数値は660フィートです。

 

②年代による違い

サブマリーナーは長い歴史の中でいくつかのアップデートが行われていますが、アンカータグもまたいくつかの変遷を経ています。

 

まず、200m防水時代。

ロレックス アンカータグ

サブマリーナー ノンデイトはRef.5513まで、サブマリーナー デイトはRef.1680まで、防水性200mのスペックでした。そのためアンカータグの数字も660フィート(200m)となっており、またチェーンはメタルではなく紐状となっております。

ちなみに時計自体が超激レアですが、100m防水時代のアンカータグは330フィート(100m)の数値が記載されております。

 

ほどなくして、サブマリーナーは300m防水を獲得したのはご存知の通りです。アンカータグの数値もこれに伴い変わりますが、1980年代、200m防水から300m防水へと変遷していく時期は、グリーンのプラスティックで「1000(および300)」が備わった仕様が見受けられます。

ロレックス アンカータグ

200m時代は非常に長いですが、過渡期はほんの短い時間であったため、とてもレアな仕様と言えます。

 

1983年頃になると、一般的なメタル印字のアンカータグが出回りました。

ロレックス アンカータグ

前述の通りサブマリーナー デイトはRef.16800から300m防水にスペックアップしています。Ref.16800は1980年に誕生しており、1983年頃というのは市場で成熟しつつあった頃合いでしょう。

なお、1986年頃から、チェーンがメタル仕様へと変わっていきます。

ロレックス アンカータグ

 

1989年になると、サブマリーナー ノンデイトもRef.5513からRef.14060へとモデルチェンジを果たし、防水性は300mになります。

ロレックス アンカータグ

そのため1990年頃~はデイト・ノンデイト一律で1000フィート及び300m表記のアンカータグが付属することとなりました。

ちなみに同じ1000フィート表記でも、1990年代以降のアンカータグとそれ以前では、数字のフォントやロレックスの王冠マークの大きさが若干異なります。

 

以上が大まかなモデル・年代別のアンカータグの種類です。

ロレックスは秘密主義のため、仕様変更の時期や箇所については基本的に公表しておらず(新作発表などは別ですが)、一方で年代や仕様によって価値が大きく変化するといった側面もあります。近年では先人らの努力と偉業によって、ロレックスの仕様の変遷が体系立てられていますが、付属品についてはそこまで情報が少ないものです。

しかしながら繰り返し述べているように、付属品の有無もまた、ロレックスの再販価格に大きく関わってくる要素です。稀少なアンカータグへの需要や注目度も、今後さらに増していくかもしれません。

ぜひこれからヴィンテージ・ポストヴィンテージサブマリーナー、あるいはシードゥエラーをご購入になる方は、アンカータグにも着目してみて下さい!

 

まとめ

ロレックス サブマリーナーやシードゥエラーに付属されていた稀少なアンカータグについて、ご紹介いたしました!

文中でも言及しているように、アンカータグにはまだまだ銅タイプや100m防水など、さらに稀少な個体が存在しています。そんな稀少なアンカータグ、一度は手に取ってまじまじと眺めてみたいもの。

知れば知るほど、ロレックスというブランドは知識欲や所有欲を刺激しますね。

文:鶴岡

 

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この記事を監修してくれた時計博士

池田裕之(いけだ ひろゆき)

(一社)日本時計輸入協会認定 CWC ウォッチコーディネーター
高級時計専門店GINZA RASIN 買取部門 営業企画部 MD課/買取サロン 課長

39歳 熊本県出身
19歳で上京し、22歳で某ブランド販売店に勤務。 同社の時計フロア勤務期に、高級ブランド腕時計の魅力とその奥深さに感銘を受ける。しばらくは腕時計販売で実績を積み、29歳で腕時計専門店へ転職を決意。銀座ラシンに入社後は時計専門店のスタッフとして販売・買取・仕入れを経験。そして2018年8月、ロレックス専門店オープン時に店長へ就任。時計業界歴17年

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