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200年以上の伝統を誇るウルバン・ヤーゲンセンの魅力

知る人ぞ知るウルバンヤーゲンセンの名前。あなたはこの名前をご存知でしたか?

ウルバン ヤーゲンセンは、1773年に創立された200年以上の歴史をもつ老舗時計メーカー。創業者であるウルバン ヤーゲンセンは、天才的な時計技術を持ち、実用的で芸術性の高い時計を数多く製作してきました。

そして、彼の拘りは「最高品質の時計」のみを製作すること。

ウルバン ヤーゲンセンのコレクションは一本一本細部まで最高品質に拘る製作スタイルのため、年間製造数がとても少なく、なかなか市場に流通しないことが特徴です。そのため、余程の時計好きでない限り名前すら聞いたことがないという人も多いです。

今回はそんなウルバン ヤーゲンセンの歴史や魅力について解説していきたいと思います。

ウルバンヤーゲンセン 腕時計

ウルバン ヤーゲンセンの歴史

ウルバンヤーゲンセンは時計に非常にお詳しい方が「より高いクオリティ」を求めたどり着く最高峰の時計という印象があります。同ブランドは創業者であるウルバン ヤーゲンセン氏によって1773年にデンマークに設立され、その歴史は既に200年以上。雲上時計ブラントと変わらぬ歴史を持つ老舗時計ブランドでもあります。

ウルバンヤーゲンセン

ウルバン氏は、時計技師であった父の意を受けて「パリ、ロンドン、ジュネーブ、ル・ロックル」といった欧州の各地で時計製造の修行を積みます。

この時代の時計は腕時計ではなく、懐中時計が主流。彼は天才的な感性を徐々に開花させ、数多くの懐中時計や航海・天文の分野に向けて製作したクロノメーターを製造していきました。その時計たちは瞬く間に好評を博し、彼の名は瞬く間に世界に知れ渡る事となります。

デンマーク王室御用達の時計師とし迎え入れられる

やがて、ウルバン氏の大きな転機となって出来事が起こります。それは彼の時計技術に魅了された”デンマーク国王フレデリク6世”により王室御用達の時計師として迎え入れられたことです。

王室時計師となったウルバン氏が命じられたのは海軍で使用するマリンクロノメーターを製作すること。彼は培ってきた技術と最高品質への拘りにより、国王のみならず多くの人を魅了する時計を次々と世に放ち続けました。

2人の息子が伝統を引き継ぐ

ウルバン ヤーゲンセン氏亡きあとは 2 ⼈の息⼦「ジュールフレデリック」 と「ルイ ウルバン」 が⼀族の伝統を引き継ぎます。ジュール氏は本場スイスで時計技術を学び、スイスの時計製造の中心地ル・ロクルへ移住し、父から受け継いだ伝統を世に広めていきました。

また、兄弟であるルイ氏はコペンハーゲンに残って時計⼯場を経営。ブランド名を「ウルバン ヤーゲンセン&ゾナー」に改称し、ウルバンヤーゲン氏の残した技術と伝統を残します。

こうして2人の息子により、ウルバン ヤーゲンセンの時計製造は「デンマークとスイス」両国に築かれ、後の世に受け継がれていくことになりました。

休眠と復活

しかし20世紀に入ると、戦争の影響もありウルバン ヤーゲンセンは休業を余儀なくされます。休眠状態は長く続きましたが、1978年に”時計師ペーター・バウムベルガー氏”が同社を買収したことにより再び表舞台に返り咲きます。

その後ブランド名を再び「ウルバン ヤーゲンセン」に戻し、復活後の第1弾のコレクションでは1秒ルモントワール機構付きのトゥールビヨン懐中時計を製作し、伝統的な技術力の高さを再び証明してみせました。

2014年には実業家ソーレン・ジェンリー・ペーターセン氏がCEOに就任し、新体制がスタート。ペーターセン氏は歴史と伝統を引き継ぎ、コレクションの再構築や新製品の開発など、さまざまな方法で生産の安定とブランドの成長を目指しています。

ウルバン ヤーゲンセンの特徴

ウルバン・ヤーゲンセン氏が作り出す時計は、厳選された素材だけを使用した「最高級の時計」です。極限までの手間暇をかけて作られた時計のクオリティーはまさに芸術品。その時計の価値はパテックフィリップやオーデマピゲといった雲上時計ブランドにも匹敵し、モデルによってはそれすらも凌駕します。

また、ムーブメントと外装を徹底的に作りこむため、年間生産数が100本未満なのも大きな特徴。そのため、手に入れること自体が非常に難しく、希少価値が高いブランドでもあります。

ウルバン ヤーゲンセン

創業から200年以上経過した現在でも「古典的な美しさを備えたケースデザイン」や「精度への拘り」は健在。色褪せることのないその魅力は目の肥えた時計上級者の心すら射貫きます。

ブレゲの影響を強くうけたデザイン性

ウルバン氏は欧州の各地で修業を積みましたが、彼の作品に大きな影響を与えたのは師である「天才ブレゲ」。実は彼はパリにてブレゲの元で修業を積んだ経験があるのです。

ブレゲ

出典:https://www.breguet.com/

ウルバン氏はブレゲの特徴であった”ギョ―シェ彫り”を中心とする様々な外装仕上げや、パーペチュアルカレンダーなどの複雑機構の技術を次々と習得。次第に自らのスタイルを確立していきました。

ウルバンヤーゲンセン

手作業にて繊細に彫られたギョ―シェ彫りはウルバン ヤーゲンセン最大の魅力です。また、ウルバン特有の針と文字盤の大きさのバランスも非常に秀逸。時計全体の美しさを引き立ててくれます。

ブレゲとの相違点

現在のウルバン ヤーゲンセンの時計にもブレゲの影響は色濃く残っています。しかし、よく見ると相違点も多いです。

■針の違い
ウルバン・ヤーゲンセンの外装、仕上げに対する拘りは師匠であるブレゲ譲り。特にブレゲの特徴であるギョ―シェ彫りを採用した文字盤や針のクオリティーは他のブランドでは考えられないくらい手間をかけて作られています。

全体的にウルバン ヤーゲンセンとブレゲの時計は凄く似ていますが、ウルバンと一目でわかるポイントがあります。それは「」です。

ウルバンヤーゲンセン ブレゲ 比較
左:ウルバンヤーゲンセン  右:ブレゲ

ウルバンの針は時針の円型の穴がブレゲ針と比べて大きくなっていることが特徴。更に分針の円を省くことで絶妙なバランスに仕上げられています。

■コインエッジ装飾の有無
ケースの側面。ブレゲは特徴的なコインエッジ装飾が施されていますが、ウルバンの時計にはそれがありません。ただし、ブレゲと比べると丸みを帯びており、エッジが2重に作られているのが特徴です。

ウルバン ブレゲ 比較
左:ウルバンヤーゲンセン  右:ブレゲ

ウルバン・ヤーゲンセンの時計を紹介

今日においても色褪せる事無く、多くの人々を魅了しつづけるウルバン ヤーゲンセン。どのモデルも細部まで拘り抜いた最高品質の時計であり、コレクターズアイテムとしても貴重なものとなっています。

ウルバン ヤーゲンセン リファレンス1 クロノグラフ トリプルカレンダー ムーンフェイズ Ref.1

ウルバン ヤーゲンセン リファレンス1 クロノグラフ トリプルカレンダー ムーンフェイズ
ウルバン ヤーゲンセン リファレンス1 クロノグラフ トリプルカレンダー ムーンフェイズ Ref.1

ウルバンヤーゲンセンのすべてのモデルについて共通している特徴に、針やダイアルのクオリティの高さが挙げられます。いずれも自社工房で製作しており、特に文字盤のギョーシェは、古いギョーシェマシーンを使って手彫りされています。当然のことながら量産品とは比べ物になりません。こちらは、トリプルカレンダー、ムーンフェイズ、クロノグラフ機能を搭載したコンプリケーションモデルです。

ウルバン ヤーゲンセン リファレンス2 Ref.2

ウルバン ヤーゲンセン リファレンス2 Ref.2
ウルバン ヤーゲンセン リファレンス2 Ref.2

ウルバン・ヤーゲンセンのクオリティの高さは、定評のある現行ブレゲをもってしても敵わないのではないでしょうか。ムーブメントのベースには、多くの名作モデルで使用されるフレデリックピゲ社製のCal.71を採用しています。極めて少ない生産数のため、とてもレアなモデルです。

ウルバン ヤーゲンセン リファレンス3 パーペチュアルカレンダー ムーンフェイズ Up and Down Ref.3

ウルバン ヤーゲンセン リファレンス3 パーペチュアルカレンダー ムーンフェイズ
ウルバン ヤーゲンセン リファレンス3 パーペチュアルカレンダー ムーンフェイズ Up and Down Ref.3

。ムーブメントのベースには、多くの名作モデルで使用されるフレデリック・ピゲ社製のCal.71を採用し、自ら開発した永久カレンダーモジュールをのせています。

ウルバン ヤーゲンセン リファレンス5 Ref.5

ウルバン ヤーゲンセン リファレンス5 Ref.5
ウルバン ヤーゲンセン リファレンス5 Ref.5

リファレンス5はシンプルな2針。イエローゴールドケースに自動巻きムーブメントを搭載しています。ダイアル中央のギョーシェ彫りや、輪の部分が大きめにつくられたブレゲ針など、ウルバン・ヤーゲンセンの歴史と伝統を味わえる落ち着いた仕上がりです。

ウルバン ヤーゲンセン リファレンス ビッグ8 ブラックダイアル Ref.8

ウルバン ヤーゲンセン リファレンス ビッグ8 ブラックダイアル Ref.8
ウルバン ヤーゲンセン リファレンス ビッグ8 ブラックダイアル Ref.8

こちらはステンレススティールケースを使った限定モデル。他のモデルと比べて良心的な価格設定も魅力です。使いやすいモノトーン調の文字盤と芸術的な針のコントラストは美しいの一言です。

まとめ

ウルバン ヤーゲンセンの時計は、時間を惜しまずに製作されることで実現する最高品質の時計。手作業で繊細に彫られた”ギョーシェ彫り”、全て自社で開発されるオリジナリティー溢れる”針”は他のブランドの追随を許さぬクオリティーを誇ります。

200年以上も色あせることなく、その価値を高めるウルバン ヤーゲンセン。いつかは手に入れたい憧れの時計として、これからも時計界で輝きを放ち続けるでしょう。

当記事の監修者

新美貴之(にいみ たかゆき)

(一社)日本時計輸入協会認定 CWC ウォッチコーディネーター
高級時計専門店GINZA RASIN 店舗営業部 部長

1975年生まれ 愛知県出身。
大学卒業後、時計専門店に入社。ロレックス専門店にて販売、仕入れに携わる。 その後、並行輸入商品の幅広い商品の取り扱いや正規代理店での責任者経験。
時計業界歴24年


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