「ファッションブランドの時計って中身が伴っていない…そんなイメージを着けたときに持たれたらどうしよう。」
「ブルガリの時計って“見た目重視”と思われない?時計に詳しい人に『分かってないな』と見られるのが怖い…。」
このような不安を抱えたまま、ブルガリの時計の購入を迷っている人は多いかもしれません。
確かにブルガリはジュエラーとしてのイメージが強く、「時計通からどう見られるか」を気にしてしまう方も多いブランドです。
ですが、そうした不安の多くは誤解や先入観に過ぎません。
この記事ではブルガリの腕時計が「恥ずかしい」といわれてしまう理由を紐解きながら、ブルガリの時計が持つ本質的な魅力とオススメのモデルをお伝えします。
目次
ブルガリの時計が「恥ずかしい」と言われる背景には、主に3つの理由があります。
こうした特徴が一部の時計通やファッション通によっては、「理解されにくい」「評価が分かれる」といった印象を与えてしまうのです。
ですが、それはあくまで“見る側の先入観”であり、選ぶ側にとっては、自分らしさを楽しむ魅力にもなり得ます。
ここからは、それぞれの理由について詳しく見ていきましょう。
ブルガリは元々ジュエリーブランドとしての知名度が高く、時計専門メーカーとは見なされにくい傾向があります。
時計好きの人と会話をしたとき、「ああ、ブルガリってジュエリーブランドだよね」と言われたら、少し気まずい気持ちになるかもしれません。
だからこそ「時計としての格が足りないのでは」と不安に思う方もいます。
一方で、1990年代以降は時計製造に本格参入し、自社ムーブメントも開発を始動。
技術力は年々向上し、時計業界内でも評価を高めています。
特に2010年の「Cal.BVL168」を発表した際のバーゼルフェアの衝撃は筆舌につくしがたいものがありました。
ブルガリがとうとう本気で腕時計を始めるということを認識させられ、ムーブメントを製造する難しさを知る業界人は驚きを隠せませんでした。
自社ムーブメントを製造している事実を知れば、「時計ブランドのイメージが薄い」という印象が誤解であることがわかるでしょう。
ブルガリの時計は、ロレックスやパテック フィリップなどと比べて価格帯が控えめなため、「格が下がるのでは」と気にする声もあります。
特に時計選びを「ステータスの証明」と考える層にとっては、「安い=恥ずかしい」という価値観が根強いのも事実です。
そのため「若者向け」「格下ブランド」といった誤解を受けることがあります。
ただ、ブルガリは本質的に「ラグジュアリーで美意識の高いデザイン」を提供するブランドです。
価格が手頃であることは、むしろコストパフォーマンスの高さの表れです。
購入層の幅が広いことも、ブルガリの柔軟な魅力のひとつです。
ブルガリの時計は、イタリア的な感性に基づく強いデザイン性が特徴です。
たとえば「ブルガリブルガリ」の大きなロゴベゼルや、「セルペンティ」の蛇モチーフのデザインなどは、見る人によっては「やりすぎ」と感じるかもしれません。
シンプルさよりも造形美やインパクトを重視しているため、好みが分かれる部分もあります。
この個性ゆえに「派手」「目立ちすぎる」といったネガティブな印象を抱く方もいますが、それは裏を返せば強烈なブランド力の証でもあります。
自己表現を楽しむ方には、まさに理想的な一本となるでしょう。
画像引用:MONOCHROME|Introducing Bvlgari Serpenti Seduttori Tourbillon
ブルガリは「世界5大ジュエラー」の一角として、卓越した宝飾技術と独創的なデザインで知られています。
その伝統と美学は、腕時計にも色濃く反映されており、単なる時間を示す道具ではなく、ジュエリーとしての存在感を放っています。
より詳しくブルガリを含む宝飾ブランドを知りたい方は以下の詳しい記事をご参照ください。
特に「セルペンティ」や「オクト」などのアイコニックなモデルは、洗練された造形と高い技術力が融合し、唯一無二のラグジュアリーを体現しています。
時計としての精度と、装飾品としての美しさを兼ね備えたブルガリの時計は、ファッション性と実用性を両立した逸品です。
ブルガリの時計は、イタリア発ならではの芸術性を備えています。
直線と曲線を巧みに組み合わせたシルエット、彫刻のような造形が特徴です。
スイスの機械式時計が「技術美」で魅せるのに対し、ブルガリは「造形美」で勝負しています。
それゆえ、ジュエリーの延長線上にあるラグジュアリーな魅力が際立つのです。
人とは違う美意識を持ちたい方にとって、ブルガリの時計は強い味方となるでしょう。
ブルガリは、世界最薄クラスの機械式時計「オクト フィニッシモ」シリーズで高い評価を得ています。
わずか数ミリの厚みに収められた自動巻きムーブメントは、技術の粋を集めた逸品です。
薄さだけでなく、パワーリザーブや防水性も十分確保しており、実用性も高い設計です。
美しさと性能の両立を果たしたこのシリーズは、時計愛好家からの注目も集めています。
デザインだけでなく、機能でも魅了するブルガリの実力を象徴する存在です。
ブルガリの特徴的なデザインといえば、大胆にあしらわれた「BVLGARI」ロゴです。
「ディアゴノ」や「ブルガリブルガリ」のケースベゼルに刻まれたダブルロゴは、ひと目でブルガリとわかる存在感を放ちます。
この主張の強さを「やりすぎ」と感じる人もいれば、「かっこいい」と感じる人もいます。
それは、着ける人のスタイルや価値観によって印象が変わるということです。
ファッションとして時計を楽しみたい方には、強くおすすめできる要素のひとつです。
「恥ずかしい」と思われがちなブルガリの時計ですが、実際には多くの魅力的なモデルが存在します。
とくにオクトやブルガリブルガリ、ディアゴノといった定番シリーズは、デザイン性と実用性を兼ね備えており、時計好きからも高評価を得ています。
ここでは、中古市場でも人気が高く、周囲に堂々と着けられるおすすめのブルガリ時計を厳選して紹介します。
人に聞かれたら「ブルガリだよ」と胸を張って言える。 そんな一本があれば、もう「恥ずかしい」と思う必要はありません。
型番:103464(BGO40SXT)
素材:ステンレススティール / SS
ケースサイズ:直径 40mm (リューズ含まず)
駆動方式: 自動巻き / Self-Winding
「オクト」はブルガリを象徴するモダンなデザインウォッチです。
八角形のベゼルとラウンドケースの融合は、建築的な美しさを体現しています。
「ブルガリオクト」は2004年にジェラルド・ジェンタとして発表した複雑時計を搭載した「オクト」に起源があります。
つまりオクトは時計のピカソと呼ばれたデザイナー「ジェラルド・ジェンタ」のデザインDNAを持っています。
「ジェラルド・ジェンタ」はパテックフィリップ「ノーチラス」、オーデマピゲ「ロイヤルオーク」、IWC「インヂュニア」といった名作を生み出したことで有名です。
その中の1モデルでもデザインしたなら賞賛を受け続けると思いますが、こんなにもたくさんの普遍的な価値を持つモデルをデザインしていることは奇跡です。
そんな「ジェラルド・ジェンタ」が生み出したオクトの価値も普遍性が高いことを意味します。
デザインの背景を知ると、「一過性のデザイン」ではないことがわかります。
オクトは、むしろ“通好み”な一本といえるでしょう。
加えて、極薄自社製ムーブメント「フィニッシモ」搭載モデルもあり、見た目だけでなく内部構造も優れています。
ムーブメントが薄いのでケースも薄く、実際にお店で腕にのせてみると、その薄さに驚きを隠せません。
スーツにも休日スタイルにもマッチする汎用性の高さが魅力です。
型番:BB41BSSDCH
素材: ステンレススティール / SS
ケースサイズ:直径 41mm (リューズ含まず)
駆動方式: 自動巻き / Self-Winding
1977年に誕生した「ブルガリブルガリ」は、ブランドの原点ともいえるロングセラーモデルです。
古代ローマのコインから着想を得たダブルロゴベゼルが特徴的で、クラシカルかつモダンな印象を与えます。
デザインの主張はありつつも全体は落ち着いており、ビジネスシーンにも自然に馴染みます。
こちらも「オクト」のご紹介で前述したデザイナー「ジェラルド・ジェンタ」のデザインとされており、普遍的な価値が見込めます。
ブルガリらしさを感じつつ、上品にまとめたい方におすすめです。
型番:DP41BSVSD
素材: ステンレススティール / SS
ケースサイズ:直径 41mm (リューズ含まず)
駆動方式: 自動巻き / Self-Winding
1988年誕生の高級スポーツライン「ディアゴノ」は名作「ブルガリブルガリ」をベースとしたことで定番モデルとして高い認知度があります。
スポーティーな印象と高級感を兼ね備えた「ディアゴノ」は、アクティブな大人にぴったりのモデルです。
重厚なケース、立体感ある文字盤、大胆なロゴベゼルが一体となって力強い存在感を放ちます。
ラバーストラップを採用したモデルも多く、汗ばむ季節でも快適な装着感が得られます。
オン・オフ問わず使いたい方に最適な一本といえるでしょう。
ブルガリの時計は、単なるファッションアクセサリーではありません。
イタリア的な感性とスイスの時計技術が融合した、唯一無二のラグジュアリーウォッチです。
「恥ずかしい」とされるのは、先入観や誤解にすぎません。
ブルガリの時計を選ぶことは、誰かにどう見られるかよりも自分がどうありたいかを大切にすることです。
ぜひ、自信を持って選び抜いた一本と日々をともにしてください。
当記事の監修者
遠藤 有隆(えんどう ゆうこう)
(一社)日本時計輸入協会認定 CWC 上級ウォッチコーディネーター取得
営業企画部 マーケティング課
好きなブランド IWC・ジャガールクルト・ランゲ&ゾーネなど
1984年生まれ、神奈川県出身。時計業界は2017年より。
デザイン系の短期大学を卒業後、23歳で大手セレクトショップに入社。約10年間、レディースの服飾雑貨の責任者として店頭接客、MDやVMD業務に従事してきました。
10年目を迎え、更なる成長を求めて高級時計店への転職を決意し、2017年にGINZA RASINに入社。店頭接客を7年経験した後、現在の営業企画部 マーケティング課へ異動。
人と話すことが好きで、スーパーポジティブな私は現在、愛用のIWCメカニカルフリーガークロノとスモールギーゼを共にしながら、店舗での経験を活かしつつ、多角的な視点で記事の監修を行っています。