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WEBマガジン, ヴァシュロンコンスタンタン, シチズン, パテックフィリップ

天皇陛下や皇室ご一家が愛用している時計

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2019年4月1日、満開の桜と澄み渡った青空のもと、日本の新しい時代を象徴する新元号「令和」が発表されました。
日本中各所で人々がテレビにくぎづけになり、主要都市では号外が飛び交い、大いに賑わったものです。

この度の改元は、平成の天皇陛下にあたる明仁さまの生前退位によるもの、ということで、皇族や皇室への注目度が非常に高まっています。
そんな時、時計愛好家であれば気になるのが「天皇陛下はどんな時計を着けていらっしゃるのだろう?」ということではありませんか?

そこでこの記事では、明仁さまや昭和天皇裕仁さま、令和の天皇陛下となる徳仁(なるひと)さま、そして皇室ご一家が身に着けている時計を調査してみました。

天皇陛下 時計

 

 

天皇陛下のお持ち物

基本的に皇族ご一家のお持ち物は公開されません。
そのためメディアの写真や「宮内庁関係者」が語ったとされる情報などから判断するしかありませんが、国産のお品が多いようです。
例えば明仁さまは85歳の誕生日とともに免許を返上していますが、64年の運転歴の中で一貫して国産車を乗りこなしてきました。ちなみに最後の愛車はホンダのインテグラです。

これは何も日本だけのことではありません。
各国の王室御用達(英語でRoyal Warrant)は海外ブランドももちろんありますが、基本的には国産がメインとなります。

天皇陛下も特にご公務の場では国産品にこだわっているようで、メイドインジャパンの素晴らしさを国内外に幅広く伝えてきました。

一方で「良いものを長く使い続ける。どれだけ年月が経っていても修理して、どうしても使えなくなるまで使う」という家風もあるようです。
これはもちろん税金で購入したものだから、という考え方もあるのでしょうが、一つのものを大切に愛着を以て使い続けていくという日本古来からの伝統的な「もったいない」精神に則っている、といったところが大きいでしょう。

そのため、昭和天皇や大正天皇がお買い求めになったもので現在受け継がれている身の回りの品は少なくありませんが、時計に関しては国産の歴史はまだ比較的浅いです。そのため両陛下が購入されたのが海外時計メーカーのもので、それが受け継がれている、といったこともあるようです。

この二点から鑑みると、正確に天皇陛下が「この時計を持っている」「このジュエリーを愛用している」ということは言えませんが、お持ち物やそれとの付き合い方に皇室ご一家のお人柄や伝統が表れていると言えるでしょう。

 

平成の天皇陛下明仁さまが身に着けている時計

オーレ・マティーセン

出典:https://www.facebook.com/olemathiesenwatches/?ref=page_internal

※デンマーク訪問の際に日本皇室に贈られるというオーレ・マティーセン社の時計

 

明仁さまが身に着けている時計を調べたのですが、詳細な情報は出てきませんでした。
明仁さまの所作は優雅なため、あまり左手を大きく振ることはなく、なかなかスーツの袖口に隠れて腕時計が見えづらいのでしょうか。

ただ、前述のように国産品が多いイメージですので、セイコーやシチズンなどをご愛用になっている、とも考えられます。

一方で皇室では代々パテックフィリップを継承していて、あのシンプルな意匠はカラトラバだ、といった話を伝え聞いたことがあります。
昭和天皇もパテックフィリップをご愛用されていたので、「良いものを長く使う」という代々の家風から、直々にご継承されたのでしょう。

 

パテックフィリップ カラトラバ

※パテックフィリップ カラトラバ 5127R-001

 

また、日本の皇室はデンマーク王室と関わり深く、その歴史は1953年から始まります。
まだ皇太子だった明仁さまがイギリスのエリザベス女王の戴冠式出席の際、デンマークにも立ち寄って以来の交流です。

デンマーク王室では日本の皇族が訪問すると、オーレ・マティーセンの腕時計をプレゼントする、ということをご存知でしょうか。
オーレ・マティーセンとは1845年、デンマークの首都コペンハーゲンで誕生した時計店です。
デンマーク王室御用達で、歴史と伝統を継承したシンプルでオーセンティックな時計製造・販売に定評があり、同国内で長らく愛され続けてきました。なお、自社製品のみならず、ランゲ&ゾーネやパテックフィリップ、ロンジンやカルティエといった有名ブランドの代理販売も行っている伝統的なショップです。
明仁さまはデンマークを表敬訪問した最初の日本皇族といった経緯からも、あるいはオーレ・マティーセンなど、思い入れ深い舶来時計を着けている、といったことも考えられます。

あくまで想像の域は出ませんが、セイコーやシチズンなどの国産時計にせよパテックフィリップなどの雲上ブランドにせよ、明仁さまのお人柄によくお似合いの上品な時計のように思います。

 

昭和天皇が身に着けていた時計

昭和 銀座 風景

 

60年余りという歴代天皇の中で(継体天皇以降)、最も長くご在位された昭和天皇。
第二次世界大戦、そして戦後、高度成長期といった激動の時代の天皇だけあり、様々な逸話が知られていますね。

昭和天皇は時計に関するエピソードもいくつかあります。
まずは明仁さまの項でもご紹介したパテックフィリップ。
パテックフィリップはオーデマピゲやヴァシュロンコンスタンタンと並んで世界三大時計ブランドに名を連ねるスイスの名門時計メーカーです。

パテックフィリップには「顧客リスト」があり、日本との取引は1867年。第十五代江戸幕府将軍徳川慶喜公の弟・昭武公が最初、と言われています。
さらにその後の同社のリストには大正天皇、そして昭和天皇の記録もあり、昭和天皇はカラトラバをお求めになったとのこと。
ちなみに大正天皇は皇太子であった時代、明治天皇とユリスナルダンを購入した、という記録も残っています。

また、昭和天皇はヴァシュロンコンスタンタンもご愛用されていた、と言われています。

 

昭和天皇 ヴァシュロンコンスタンタン

※ヴァシュロンコンスタンタンのフラグシップ・オーヴァーシーズ

 

ヴァシュロンコンスタンタンも世界三大時計ブランドに名を連ねる名門で、創業は1755年とスイス時計メーカーきっての老舗です。
各国王室の御用達としても知られており、チャールズ皇太子と結婚するダイアナ妃のために特別に製造したレディ・キャラの逸話は有名ですね。

昭和天皇が時計を購入していた大正あたりの時代は好景気で、舶来品などのモダンが流行していたので、こういった世界のラグジュアリーなブランドが日本皇族の間でも流行ったのでしょう。
当時はまだ国産時計が主流でなかった、というのも大きいですね。

とは言え、私たち日本人が誇る国産時計もご愛用していた記録が見られます。
それは、シチズンの懐中時計です。当時は尚工社という社名で、1918年に誕生しました。
欧米式の工作機械を積極的に導入し、しかしながらパーツ用工作機械は自社製造、優れた職人も自社で育成するなど、まだ日本の時計産業黎明期であったにもかかわらず目覚ましい技術躍進を果たし、日本を代表する時計メーカーとなりました。

そんなシチズンの記念すべき第一号モデルの懐中時計「16型」を、昭和天皇がご愛用されたと言われています。

シチズン 懐中時計
出典:https://citizen.jp/locus/product/001.html

 

なんでも官費で購入したわけではなく、昭和天皇の侍従であった木下道雄氏が東京・京橋の時計店で自分用と陛下用に二つ買った、とのこと。
これを愛用し、「国産時計は時間が合わない」などと言われた時も、おもむろにシチズン製の懐中時計を取り出し、「私の時計はよく合う」と反論した、というエピソード付きです。

こういった有名ブランドの他、1975年にアメリカのディズニーランドを香淳皇后さまと訪問した折、ウォルトディズニーからミッキーマウスのモチーフがデザインされた腕時計(インガソ―ル社製)を贈られ、たいそう気に入って使った、という一本も存在します。
昭和天皇はこの時計をとても大切にし、故障があればわざわざアメリカ本国からパーツを購入して修理し、使い続けていました。
なんと、ご公務の時も身に着けるくらいの愛用っぷりだったと言います。

このように、明仁さまとうってかわってたくさんの愛用時計を所有されていた昭和天皇。
もちろん時代の違いもあるでしょうが、お持ちものにこだわりのあるオシャレな一面があったのでしょう。

 

皇室ご一家が身に着けている時計

平成にご在位された明仁さま、そして昭和天皇の他に、日本の皇室ご一家が身に着けてきた腕時計も併せて調査いたしました。

令和に天皇陛下となる徳仁さまに関してはお写真が遠くてわからなかったのですが、皇后となる雅子さまはなかなかの洒落もの。かつて外務省に入省し、キャリアウーマンとしてバリバリ働いていた敬礼をお持ちだけあり、国内外のファッショナブルなアイテムを上手に着けこなしていますね。

 

メレリオ

出典:https://www.mellerio.fr/ja/product-category/neuf-ja/

※メレリオ・ディ・メレーのラ・ヌフ

 

雅子さまご愛用の時計は宝飾メーカーとして知られるメレリオ・ディ・メレーです。
ヴァンクリーフ&アーペルやショーメなどと並んでパリ五大ジュエラー「グランサンク」に名を連ねる中でも、1613年創業と世界最古のジュエラーとも言われる老舗中の老舗。もともと外交官時代から同社と交流があり、ご愛用されていたようです。

ご息女の愛子さまは、しばしばセイコーのルキアを身に着けているところが見られます。
セイコーもシチズン同様日本の時計産業黎明期から活躍してきた国産ブランドで、中でもルキアはレディース専門のラインで、エレガントなデザイン性が魅力です。

 

セイコー ルキア

出典:https://www.seiko-watch.co.jp/news/pressrelease/posts/174/20140204

※愛子さまは右のチタン製ルキアSSQW016の青文字盤タイプをご愛用されているようです。

 

海外に目を向けると、ハイブランドの時計を愛用している王室ご一家は少なくありません。
例えば先ほどイギリスのチャールズ皇太子は故ダイアナ妃にはヴァシュロンコンスタンタンを贈った話をご紹介しましたが、ご自身はパルミジャーニ・フルーリエのクロノグラフモデルを。そのご子息にあたるウィリアム王子はオメガのシーマスターを、ヘンリー王子はロレックスのエクスプローラーIIやブライトリングを愛用しています。
また、ヨルダン王室のラニア王妃はパテックフィリップのダイヤモンドがセッティングされたトウェンティ4をラグジュアリーに着けこなしていました。

こうして見ると日本の皇室ご一家は比較的つつましやかで、日本の「もったいない」の精神を伝統的に受け継ぎ、持ち物一つとっても日本の象徴と言えますね。

 

まとめ

平成から令和へと変遷するにあたり、天皇陛下や皇室ご一家が愛用している腕時計を調査し、ご紹介いたしました。

冒頭でも述べたように公開はされていないので、正確なモデル名などはわからない部分もあります。しかしながら皇室ご一家のお人柄や伝統などが垣間みえる時計が揃っている、という印象です。

徳仁さまがご即位なさる今年は、まだまだ日本が盛り上がっていきそうです。またお持ちものについて情報が入りましたら、おってご報告いたします。

 

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