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オメガスピードマスターシルバースヌーピーアワード50周年モデルを徹底レビュー!

オメガ スピードマスター シルバースヌーピーアワード50周年モデル

「ヒューストン、トラブル発生だ」

1970年4月11日よりミッションが開始されたアポロ13号計画。酸素タンク爆発による電力系統の破壊という絶望的な危機に直面したにもかかわらず、乗組員全員が無事に地球へと帰還を果たしました。このミッションは月面着陸を果たさなかったものの、「最も成功した失敗」「輝かしき失敗」と語られています。

このアポロ13号で活躍したのがスピードマスターです。

NASAはスピードマスターに敬意を表し、1970年10月5日、同組織で特別な意味を持つ「シルバー・スヌーピー・アワード(賞)」を贈ることとなりました。

そうして50年後のその日、オメガから特別なスピードマスターが登場しています!

この記事では、新しいスピードマスター シルバースヌーピーアワード スペシャルエディション Ref.310.32.42.50.02.001の魅力を徹底レビューします!

オメガ スピードマスター シルバースヌーピーアワード

出典:https://www.omegawatches.jp/ja/

 

オメガ スピードマスターが獲得したシルバースヌーピーアワード(賞)とは?

宇宙開発ミッションと訓練は、いつも事故と隣り合わせです。中には乗組員の命を脅かす、そんな危険も少なくありません。

とりわけ1967年のアポロ1号の火災。3名の宇宙飛行士が犠牲となり、NASAの宇宙開発に世論は批判を高めました。また、それ以前からNASAでは職員のモチベーション向上に力を尽くしていました。

そこでNASAでは、ピーナッツの『スヌーピー』を「安心・安全の象徴」「成功の象徴」と定め、1968年よりミッションの成功に貢献した人物に、シルバー・スヌーピー・アワードを贈ることとなりました。

ちなみにこの賞では感謝状の他、宇宙服を着た純銀製スヌーピーバッヂがともに授与されます。

 

スヌーピー

出典:https://www.omegawatches.jp/ja/

そんなシルバー・スヌーピー・アワード、1970年10月5日、スピードマスターも獲得します。冒頭でも述べたように、受賞理由はアポロ13号ミッションでした。

 

この三度目となる有人月飛行では、月までもう間もなくというところで酸素タンクが爆発するという危機に見舞われました。さらにはこの爆発で支援船(電力,水,酸素等を供給する宇宙空間でのライフライン)の外壁が吹き飛ばされ、機器系統に甚大な被害を及ぼします。

冒頭で「ヒューストン、トラブル発生だ(Houston, we have a problem.)」という、今ではあまりに有名な一言をご紹介しましたが、アポロ13号船長のジム・ラヴェル氏が、ジョンソン宇宙センター(コールサインがヒューストン)にトラブルを報告した折のものです。映画『アポロ13』をきっかけに広がりました。

司令船にも酸素タンクが搭載されていますが、これは帰還時の大気圏再突入に必要です。そうかと言って酸素がなくなるままに任せていては、命に関わります。そこでヒューストンでは月着陸船(本来は月面着陸時に使用する宇宙船。定員は二名・乗組員は三名)への避難を促します。

辛くも月着陸船へ乗り移ることには成功しましたが、電力系統が破壊され予備電池にのみ頼っている状況下では、最低限の電力消費が求められます。乗務員は船内の低温と水不足に耐えながらも、着陸船を無事に地球に帰還させました。

この時、着陸船を帰還軌道に戻すための修正が行われています。この修正時間の「14秒」をきっちりと計測し、14秒後にエンジン噴射で以て地球へと着陸船は向かうことになりました。

14秒計測、電力を使えない状況下において、機械式時計「スピードマスター」がその役割を担いました

 

そうしてスピードマスターがシルバー・スヌーピー・アワードの栄誉ある賞の獲得に至るわけです。

 

オメガではこのシルバー・スヌーピー・アワードにまつわる特別モデルを、過去いくつかリリースしてきました。

スヌーピーモデル正面スヌーピーモデル裏

※第一作目のRef.3578-51

第一作目は2003年。既存のスピードマスター プロフェッショナルに範を取りつつ、愛らしいスヌーピーが随所にあしらわれた特別感溢れる一本で、文字盤9時位置・裏蓋それぞれのスヌーピーからは、セオドア・ルーズベルトの名言としても知られている「Eyes on the stars」(星を見てごらん)のメッセージが発せられていることが大きな特徴です。

なお、世界限定5441本生産でしたが、これはアポロ13号の活動時間である142時間54分41秒に由来しています。

 

次いで2015年、シルバー・スヌーピー・アワード受賞45周年を記念して、爽やかなホワイト文字盤の特別モデルが市場に送り出されます。

311.32.42.30.04.003表 311.32.42.30.04.003後ろ

出典:https://www.omegawatches.jp/ja/

この二作目はシルバー・スヌーピー・アワード受賞の年である、1970年に合わせた1970本が限定生産されました。

文字盤上の9時位置でスヌーピーが呟いている「Fall is not an option」(失敗という選択肢は無い)。映画「アポロ13号」でジーン・クランツを演じたエド・ハリスの言葉ですね。これは、事故の際、彼が宇宙飛行士を必ず地球へ帰すと決意した際のものです。

また、文字盤上の0秒から14秒の間に「What could you do in 14 seconds?」(14秒で何ができた?)の印字も見受けられますが、こちらは帰還の鍵を握る14秒の噴射時間をスピードマスターが正確に計測し、乗員を救ったことに由来するものとなっております(四角い14個のコマが並列していますが、オメガ曰くスヌーピーの漫画を象徴しているとのことです)。

ちなみに裏蓋のスヌーピーのエングレービングは、シルバー・スヌーピー・アワードで贈られるバッジと同様のデザインとなっております。

 

いずれも数量限定生産であったため、今ではきわめて稀少なモデルとしても知られています。ファンの間では「スヌーピーモデル」「スヌピマス」などと呼ばれてもいます。

では、50周年の節目には、いったいどのようなスペシャルエディションが堂々打ち出されているのでしょうか。

次項で詳細をご紹介いたします!

オメガ スピードマスターよりシルバースヌーピーアワード50周年モデルが登場!

2020年に発表されたオメガ スピードマスター シルバースヌーピーアワード50周年モデルのスペックは、下記の通りです。

 

オメガ スピードマスター プロフェッショナル スヌーピー アワード 310.32.42.50.02.001

オメガ スピードマスター プロフェッショナル スヌーピー アワード 310.32.42.50.02.001

[駆動方式] 手巻き
[キャリバーNo.] Cal.3861(マスタークロノメーター)
[パワーリザーブ]約50時間
[ケース材質]ステンレススティール
[ケースサイズ]直径42mm×厚さ14.5mm
[文字盤]シルバー
[防水]50m
[定価]1,419,000円

 

50周年を彩るスピードマスタースヌーピーモデルは、深みのあるブルーが美しい一本です!

詳しく解説いたします。

 

随所にあしらわれる「特別感」

ケース直径42mmに横目のインダイアルは伝統的なスピードマスター プロフェッショナル、通称「ムーンウォッチ」を踏襲しています。アシンメトリーのケースは言わずもがな。シンプルなバーインデックスやバトン針,クロノグラフのためのアルファ針等も、お馴染みのクラシカルな装いですね。一方でブルーがかることで鮮烈な印象をもまといます。

さらに最大の特徴として、宇宙服を着たチャーミングなスヌーピーが9時位置インダイアルに配されました!「50TH ANNIVERSARY」の文言とともに、きわめて印象的です。

オメガ スピードマスター プロフェッショナル スヌーピー アワード 310.32.42.50.02.001

2003年登場のRef.3578-51や45周年のRef.311.32.42.30.04.003にも同じように9時位置インダイアルがスヌーピーの位置として採用されていますが、ブルーのエンボス加工の下地上にメダリオンとして置かれることで、高級感漂う意匠となりました。

ちなみにこちらも、前述したシルバー・スヌーピー・アワードとともに授与される純銀製バッヂと同じモチーフとなっています。

 

ブルー×スヌーピーの装いは斬新ですが、同時に、往年のムーンウォッチに見られるディテールが随所に盛り込まれています。

オメガ スピードマスター プロフェッショナル スヌーピー アワード 310.32.42.50.02.001

例えば「段付き文字盤」とか「ステップダイアル」などと呼ばれる、文字盤の外周・内周で設けられた段差。2021年にモデルチェンジした現行スピードマスター プロフェッショナルで採用されましたが、これは1970年代頃まで同コレクションで採用されていた仕様となります。スヌーピーがいない二つのインダイアルにもわずかに段差が設けられることで、「パンダ顔」が際立つ、奥行きのあるデザインに仕上がりました(ちなみにスヌーピーがいる位置がスモールセコンド、3時位置が30分積算計、6時位置が12時間積算計です)。インダイアルには同心円状の仕上げが施されているため、視認性に優れます。

オメガ スピードマスター プロフェッショナル スヌーピー アワード 310.32.42.50.02.001

深みのある美しいブルーセラミック製のベゼルインサートにはタキメータースケールがホワイトエナメルで描かれますが、これまた現行スピードマスター プロフェッショナルと同様に、ドット・オーバー90(DON)となっていることもミソ!

ドット・オーバー90とは、タキメーター90のドットの印字が斜め上にあしらわれている仕様を指しますが、こちらも往年のスピードマスターに見られたディテールとのことで、愛好家の所有欲をくすぐりますね。

 

ケースのボリュームは従来のスピードマスター プロフェッショナルと大きくは変わらず、直径42mm×厚さ14.5mmに収まります。

オメガ スピードマスター プロフェッショナル スヌーピー アワード 310.32.42.50.02.001

なお、ガラスは強化プラスティック(ヘサライト)ではなく、サファイアクリスタル製となりました。プラ風防の方が往年のスピードマスターといった印象が強いかもしれませんが、こちらのスピードマスター プロフェッショナル シルバー スヌーピーアワードモデルはガラスがボックス型に加工されているため、レトロな雰囲気は抜群です。

 

さらに特別な裏蓋

デザイン自体も素晴らしいシルバー スヌーピーアワードモデルですが、さらに特筆すべきはケースバックの意匠です。

オメガ スピードマスター プロフェッショナル スヌーピー アワード 310.32.42.50.02.001

裏蓋のサファイアクリスタルガラスの上には、リアルな月面と、星空と、月面から見た地球が並んでいることがおわかり頂けるでしょう。ちなみにこの月面は、マイクロ構造の金属を使用し、「月の裏側」を示しているとのこと。また、シルバー スヌーピーアワードモデルでおなじみの「Eyes on the stars」(星を見てごらん)も印字されていますね。

これだけでも特別感に溢れるのですが、二つのギミックが存在しています。

一つ目は、スモールセコンドと連動した地球が、60秒に一回点の周期で回転していること。そして二つ目は、クロノグラフを起動すると宇宙船に登場したスヌーピーが現れ、宇宙空間を回遊していくのです!遊び心溢れますよね。

なお、この特別な裏蓋はナイアードロックシステムが採用されています。わずかな回転できっちりとねじ込むことができ、さらに高い気密性を獲得しています。

裏蓋の向きを任意の位置にすることができるため、製造個体によって図柄が反転してしまった…ということがないのも嬉しいところですね。

 

搭載ムーブメントは手巻きCal.3861

オメガ ムーブメント Cal.3861

出典:https://www.omegawatches.jp/ja/

ムーブメントには、2019年、アポロ11号計画50周年を記念してリリースされたCal.3861が搭載されています。

これは2021年、レギュラーモデルのスピードマスター プロフェッショナルにも搭載されておりますが、なんとマスタークロノメーター及びコーアクシャル機構を付随させた優れもの!きわめて高い耐久性と耐磁性を誇ります。

 

ストラップにはエンボス加工が施された、ブルーナイロンが着けられました。裏地にはアポロ13号の軌道が印されます。

 

付属品もスヌーピー仕様の特別な一式となっており、コレクターズアイテムとしても要注目です。

 

国内定価は1,419,000円(2023年5月現在。ちなみ初出時は1,133,000円でした)。

朗報なのが今回のスヌーピーモデルは数量限定がない、ということなのですが、発売から2年以上が経過する今なお豊富には出回っておらず、一方で世界的な人気ゆえに、正規店ではウェイティングリストが長蛇の列と聞きます。

当店GINZA  RASINにも、2023年5月に初入荷となったのですが、売価2,880,000円と、定価のほぼ2倍のプレミア価格となっております。

前述の通り、オメガの歴代スヌーピーモデルは基本的にプレミア価格で売買されています。しかしながら最新モデルは限定生産ではないにもかかわらず、この熱狂ぶり・・・確かにスピードマスター プロフェッショナルとしても、スヌーピーアワードモデルとしても特別感が満載の当モデルを鑑みれば、高値もやむなしとは思えます。

今後どのように出回るのか、まだ予測はできませんが、目が離せない一本であることは間違いありません!

 

まとめ

2020年10月5日、シルバー・スヌーピー・アワード受賞50周年を記念してオメガからリリースされた、特別なスピードマスターをご紹介いたしました。

ムーンウォッチとして長年親しまれてきた基本デザインはそのままに、裏蓋から覗く遊び心溢れる仕掛けや最先端Cal.3861搭載など、新しい様相を呈した特別モデルであることをお伝えできたでしょうか。

ぜひ一度、実機を見て頂きたい名品です!

当記事の監修者

新美貴之(にいみ たかゆき)

(一社)日本時計輸入協会認定 CWC ウォッチコーディネーター
高級時計専門店GINZA RASIN 店舗営業部 部長

1975年生まれ 愛知県出身。
大学卒業後、時計専門店に入社。ロレックス専門店にて販売、仕入れに携わる。 その後、並行輸入商品の幅広い商品の取り扱いや正規代理店での責任者経験。
時計業界歴24年


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