
2026年、スイスの高級時計ブランドのロレックスは、オイスターケース誕生100周年、ミルガウス誕生70周年、デイデイト誕生70周年という2つの大きな節目の年を迎えます。
ロレックスはこれまでも、節目の年に印象的な新作を投入してきました。100周年(2005年)、110周年(2015年)など、記念イヤーには業界を驚かせるモデルが数多く登場しています。
ブランドの進化、時計業界のトレンド、技術革新など、さまざまな要素を掛け合わせながら新作を展開していくロレックス。
特にオイスターケース誕生100周年というロレックスの歴史的にもかなり象徴的なタイミングとなる2026年には、一体どのような発表がされるのか期待が高まります。
昨年に続き、今年も2026年ロレックス新作モデルを大胆に予想してみました。
毎回、誰も読めないサプライズを投じてくるロレックス。もはや予想が当たるかというよりも、「そろそろ出てほしい」「これが実現したら面白い!」といった期待を込めた予想となっています。
GINZA RASINスタッフによる2026年の新作予想をぜひ最後までお楽しみください。
目次

2026年のロレックスは、数年に一度ではなく、10年に一度級の“大型アップデートが集中する特別な年”になると予測されます。
オイスターケース100周年を筆頭に、デイデイトやミルガウスなど主要コレクションも節目を迎え、ここ数年進めてきたムーブメントの世代交代もいよいよ本格化しそうです。
さらに、素材・カラー・設計思想の刷新もさらに進む可能性が高く、2026年はロレックスの歴史が大きく動く一年となりそうです。

1926年に誕生した世界初の完全防水ケース「オイスターケース」が、2026年で100周年を迎えます。
オイスターケースはロレックスの基盤となる技術であり、全モデルの源流とも言える存在だけに、100周年という節目に合わせてスポーツロレックスの大幅な刷新が行われる可能性が非常に高いといえます。
特に、サブマリーナやシードゥエラー、エクスプローラーといった探検・防水性能を象徴するコレクションは、ケースサイズ・素材・ムーブメントのアップデートが強く期待されています。
ちなみにオイスターケース誕生50周年の1976年にはCal.1530搭載のRef.1530を発表しました。


ロレックスの「オイスターケース」は、1926年に誕生した世界初の本格的な防水ケースで、今も同社の時計を象徴する技術です。ケースは高精度な金属ブロックから削り出され、ねじ込み式のリューズや裏蓋、強化されたサファイアクリスタルが密閉性を高めています。この構造により、モデルによって100m〜3900mもの防水性能を実現します。外部の衝撃や湿気、ほこりからムーブメントをしっかり守るため、過酷な環境でも安心して使える高い堅牢性を備えています。初心者の方にも安心して選んでいただけるロレックス独自の技術です。名前の「オイスター(牡蠣)」は、殻がしっかり閉じて身を守る牡蠣にちなんでおり、“どんな環境でも内部を守り抜くケース”という想いが込められています。

1956年に誕生した耐磁時計「ミルガウス」も、2026年に70周年を迎えます。
2023年に再度生産終了したまま後継が出ていないため、この節目での復活は濃厚。
最新の耐磁技術を盛り込んだ新構造、チタンを含む新素材、文字盤の大胆な再設計など、誕生70周年にふさわしい大幅な進化版の登場が期待されています。

同じく1956年に登場したロレックスの最高峰ライン「デイデイト」も70周年。
こちらはモデル自体が常に進化しているため“フルモデルチェンジ”よりも、「記念仕様」「特別素材」「新文字盤」といった高級路線の強化が有力視されています。
特にプレジデントブレスとの組み合わせで魅せる新しい質感のダイヤルや、ラグジュアリー素材の追加は注目ポイントです。

近年のロレックスは、GMTの新色ベゼル、デイトナの新ダイヤル、オイスター・パーペチュアルのNEWカラーなど「カラー戦略」を積極的に進めています。
2026年は周年ラッシュと重なることから、より大胆なカラーバリエーションや、新素材(特にRLXチタン)の展開拡大が期待。
スポーツモデルへのチタン採用や、エバーローズ×セラクロムベゼルの新組み合わせも有力です。
ロレックスは2024年頃から新世代ムーブメントへの移行を加速しており、2026年は“未刷新コレクションの更新ラッシュ”が起きる可能性が高い年です。
精度・耐磁性・パワーリザーブの向上を軸に、より最新規格のクロノメーター基準を満たすムーブメントが標準化していくと見られています。
スポーツ・ドレス問わず、主要モデルの内部が一斉に次世代へと切り替わるタイミングとなるでしょう。
毎年恒例、GINZA RASINの時計好きスタッフがロレックス2026年の新作モデルを大胆に予想しました!
「流れ的にこのモデルが来るのではないか?」「こんなモデルが来たらテンション上がるな!」と様々な心境で予想したモデルをぜひご覧ください。
ただし、毎年のように予想外のモデルを発表するロレックスなので、的中するかどうかは新作発表時までのお楽しみです。
※予想したモデルの掲載画像は合成した実在しないモデルなので、ご注意ください。

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ルマンのプラチナモデルがシークレットモデルで発表と予想 2023年にル・マン24時間レース100周年を記念して発表されたモデル2024年にはカタログには載らないシークレットモデルとしてYGモデル 2025年には同じくシークレットモデルとしてRGモデルが発表されました。 この流れでPTモデルもシークレットモデルとして発表されると予想
ロレックスはル・マン記念モデルを毎年サプライズ投入しており、ここ2年の動きからも「最後にプラチナを持ってくる」流れは極めて自然です。
特にPTはロレックスが象徴的に扱う素材であり、“シークレット”という形でコレクター向けに出すには最適の位置づけといえるでしょう。

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現状126715CHNRはオイスターブレスレットモデルしか発表されていません。 126710のステンレスモデル同様、ジュビリーブレスレットとオイスターブレスレットの2モデル展開になると予想
GMTマスターⅡは過去の展開から“両ブレス展開”が自然な流れのため、CHNRがジュビリーブレスに広がるのは時間の問題といわれています。
Redditなどの海外フォーラムでも「2026年に来る可能性が高い」との声が多く、完成された配色ゆえにジュビリーとの相性も注目されています。
また、無垢系のジュビリーブレスが登場した後、126711CHNRのロレゾールジュビリーが追加されていくような流れになりそうです。

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ローズゴールドロレゾールモデル 2025年に新作として発表されたランドドゥエラー現状はWGベゼルのSSモデルとRG無垢モデル、PT無垢モデルのみ。2026年はRGとSSのコンピモデルが発表されると予想
ロレックスの新素材展開パターンから見ても、翌年に“ロレゾールを追加する”のはよくある流れ。
ランドドゥエラーは発表直後からバリエーション拡張が噂されており、特に使いやすいRG×SSは市場ニーズも高いため実現性は高いといえるでしょう。

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シードゥエラー⇒海 スカイドゥエラー⇒空 ランドドゥエラー⇒地 陸海空からの4番目として宇宙を表すスペースドゥエラーが100周年でもあるオイスターパーペチュアルにペットネームを搭載して発表と予想。元々スペースドゥエラーは1960年代に1016に記念モデルとして作られたがすぐに廃盤となったモデルです。それになぞって敢えてワンショットで登場しすぐディスコンというようなこともあるかもしれないですね。
ロレックスは節目の年にモデル刷新や歴史的デザインの継承を行ってきたため、象徴的モデル名の再登場は十分に考えられる展開です。
中でもスペースドゥエラーは、現存数が非常に少ないことから熱心なコレクターを抱える人気テーマで、海外掲示板でも“復活はあるのか”と毎年のように話題になります。
ロレックスは公式に限定を謳わないものの、短期間のみの生産といった“実質ワンショット”のような発表も過去にあるため、特別な年に単発で復刻を行う可能性は否定できません。

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サブマリーナのメテオライト文字盤 126719BLRO METEOの様に文字盤にメテオライトを使用したWGのサブマリーナが発表されると予想
近年メテオライトは徐々に使用減少しているものの、その希少性ゆえ“特別な年に復活する”という見立ても多い素材です。
ホワイトゴールドのラグジュアリー性との相性もよく、上位コレクター向けの特別モデルとして噂されています。

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チェリーニの時みたいにムーンフェイズ付きの1908 チェリーニ50535のムーンフェイズが廃盤となりロレックスのムーンフェイズモデルがなくなった。 チェリーニからドレスウォッチを引き継いだ1908にもムーンフェイズが搭載されると予想
ロレックスのドレスラインには現在“ムーンフェイズの空白”が存在しており、これを埋める形で1908に搭載されるという考察は非常に現実的です。
裏スケの美観と相性の良い複雑機構として、ブランドの歴史演出にも適した要素といえます。

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オイパペのスモールセコンドモデル 現状スモールセコンドモデルは1908のみです。オイスターケース100周年としてオイスターパーペチュアルにもスモールセコンドモデルが発表されると予想
100周年という節目に“歴史的要素の再解釈”は十分あり得ます。
オイパペにスモセコが追加されればクラシック志向の層にも響きやすいということもあり、時計界隈のコミュニティでも期待度が高い予想のひとつです。

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ルマン イエローロレゾール 2023年にル・マン24時間レース100周年を記念して発表されたモデル 現状はWG無垢、YG無垢、RG無垢モデルしか発表されていません。YG、RGにいたってはシークレットモデル スカイドゥエラーが当初は無垢モデルしか発表されていなかった様にルマンもYG/SSロレゾールモデルが発表されると予想
ロレゾール化はロレックスが“売れ筋に拡張をかける”定番パターンです。
ルマンシリーズが継続発表されている現状からしても、より幅広いユーザー層に向けたロレゾール展開は極めて可能性の高いシナリオといえるでしょう。

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エクスプローラー36イエローゴールドモデル 現状はSSモデルのみ展開 YG無垢モデルでゴージャスなエクスプローラーが発表されると予想
近年ロレックスは「エクスプローラー黄金比」を掲げた36mm路線を重視しており、そこにYG無垢を追加することでラグジュアリー層へ訴求する可能性は十分あります。
特に2020年代以降、スポロレの金無垢化は強いトレンドとなっています。

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ルマンのプラチナモデルがシークレットモデルで発表(ターコイズブルー) 上記1番に書いたルマンのPTモデル。基本的にPT無垢モデルは126506の様にアイスブルー文字盤だが126518LNのターコイズブルーの文字盤をルマンモデルとして発表されると予想
ターコイズブルーはここ数年ロレックスで特に人気が高い色であり、プラチナとの相性も非常に良い配色です。
通常のアイスブルーとは異なる“特別なPTモデル”として設定するのは十分あり得る展開で、コレクター視点でも高い注目が集まるでしょう。
当記事の監修者

池田裕之(いけだ ひろゆき)
(一社)日本時計輸入協会認定 CWC ウォッチコーディネーター
高級時計専門店GINZA RASIN 買取部門 営業企画部 MD課/買取サロン 課長
19歳で上京し、22歳で某ブランド販売店に勤務。 同社の時計フロア勤務期に、高級ブランド腕時計の魅力とその奥深さに感銘を受ける。しばらくは腕時計販売で実績を積み、29歳で腕時計専門店へ転職を決意。銀座ラシンに入社後は時計専門店のスタッフとして販売・買取・仕入れを担当。