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腕時計おすすめプラチナモデルを紹介!プラチナ素材のメリット・デメリットも解説

プラチナ腕時計

「シルバーカラーの高級腕時計が欲しいけれど、プラチナとホワイトゴールドはどちらが良いのかな?」
「プラチナは高価なイメージだけど、腕時計の資産価値はゴールドと比べてどうなんだろう?」

高級腕時計を購入するにあたって、プラチナモデルのメリットや資産価値などで悩むことがありますね。

現代ではシルバーカラーモデルの高級腕時計といっても、プラチナをはじめホワイトゴールド、ステンレススチール、チタンなど様々なモデルが存在します。

プラチナは、その存在感と希少価値、ほかの金属にはない高貴な色味と輝きで、貴金属のなかでもゴールドと並び称されてきました。また、耐食性や硬度の点でも優秀な金属です。

ロレックスをはじめ多くの高級腕時計ブランドで、プラチナをケースやブレスレットに使用した、ラグジュアリーな腕時計をリリースしています。

そこで、プラチナの腕時計と他の金属製の腕時計で迷っている方のために、ゴールドなどの貴金属や、ステンレススチール、チタンなどの最先端金属と質や価格、資産価値を比較し、メリット・デメリットについて調査しました。

プラチナの腕時計を購入したいと考えている方は、ぜひ参考にしてくださいね。

目次

高級時計おすすめプラチナモデル

ロレックス プラチナモデル

高級腕時計のなかでも、ひときわラグジュアリーな輝きを放つプラチナモデルから、特におすすめしたい人気のタイムピースを厳選しました。

いずれのブランドも渾身の技術力を尽くして製造している、素晴らしい品々です。

あなたの選ぶ「最上のアガリ時計」にいかがでしょうか。

ロレックス コスモグラフ デイトナ 116506 アイスブルー

まずは王道のロレックスから、ブランドのフラッグシップモデルとして無類の知名度とカッコよさを誇るコスモグラフデイトナのプラチナモデルです。

ロレックスでは、「アイスブルー文字盤はプラチナモデルにのみ使用する」というルールがあり、コスモグラフデイトナも例外ではありません。

荘厳な輝きを放つ無垢のプラチナ製ケース・ブレスレットに、太古の地球の息吹を感じさせる氷河のようなアイスブルーが非常に良く映える、大変人気の高いモデルです。

ロレックスの腕時計は資産価値が高いことでもよく知られていますが、ゴールドモデルはもちろん、プラチナ製コスモグラフデイトナも中古で1500万円~と高い評価を得ています。

ロレックス チェリーニ チェリニウム 5241/6 アイスブルー

ロレックスからはもう1本、チェリーニのプラチナモデル、チェリニウムを紹介します。

チェリーニは、ラグジュアリースポーツウォッチに定評のあるロレックスによる、正統派ドレスウォッチです。

クラシカルでシンプルなデザインで、モーニングや燕尾服など最上の正装にも合わせられる、気高い佇まいが特徴です。

チェリーニというモデル名はイタリア・ルネサンス期の天才金細工師ベンヴェヌート チェッリーニの名に由来し、チェリニウムはチェリーニ(Cellini)とプラチナ(platinum)を融合させた愛称です。

ロレックスではプラチナモデルにのみアイスブルー文字盤を合わせるという慣例があり、チェリニウムも涼しげなアイスブルー文字盤と、レザーストラップが合わせられています。

チェリーニの中でもクールな表情が特徴的で、プラチナモデルですが中古価格は200万円前後とロレックスのなかでは手頃です。

ランゲ&ゾーネ グランド ランゲ1 ムーンフェイズ 139.025

ドイツを代表する高級腕時計ブランド、ランゲ&ゾーネからは、ブランドの顔である「ランゲ1」ムーンフェイズプラチナモデルを紹介します。

黄金比に基づいて計算されたオフセンターダイアルと、劇場の時計からヒントを得たビッグデイト表示が特徴で、ケースはプラチナ950、ダイアルはロジウムコーティングされたシルバーです。

オフセンターダイアルの中心には、壮大な星空をゆったり渡りゆく月をモチーフにしたムーンフェイズがセットされています。

シースルーバック仕様になっているため、ランゲ&ゾーネをはじめとするドイツ・グラスヒュッテ地方特有の「グラスヒュッテ様式」ムーブメントがじっくり観察できます。

グラスヒュッテ様式の特徴
  • グラスヒュッテストライプ(コート・ド・ジュネーブに似た彫り)模様
  • 洋銀製4分の3プレート
  • スワンネック型緩急針調整装置
  • ねじ留めのゴールドシャトン
  • チラネジ式テンプ

静謐な光を放つプラチナケースと、ロジウムコーティングされた黄金比の文字盤の組み合わせが気品あふれるモデルで、中古価格はコンディションにもよりますが、500万円代半ば前後です。

ブレゲ マリーン クロノグラフ 3460PT/12/996

天才時計師ブレゲが創設したブランド、ブレゲの誇るラグジュアリースポーツウォッチ、マリーンクロノグラフのプラチナモデルは、シャープさと軽妙さを併せ持つ魅力的な一本です。

アブラアン・ルイ・ブレゲは「時計の歴史を200年早めた」と称される天才で、トゥールビヨンなど様々な発明を現在の腕時計に残しており、彼のブランド「ブレゲ」は世界五大腕時計ブランドに数えられます。

ブレゲはフランス・ルイ18世の時代に「フランス王立海軍の時計師」という称号を与えられており、マリーンコレクションはこの栄誉ある称号にインスピレーションを得てデザインされています。

匠の芸術という意味の「メティエ・ダール」と呼ばれる伝統工芸技術を駆使し、ダイアルには大海の波のようなギョーシェ模様が施され、ケースにはコインエッジが刻まれています。

スポーティーなデザインの随所に光る伝統技術、プラチナが持つ重厚な輝きが、太陽の、そして月光を受けて燦然ときらめく海を感じさせる爽やかなタイムピースです。

3眼クロノグラフのインダイアルの内部にまでギョーシェ模様を彫りこむ、精緻な技術力を味わえる一品は、中古価格で200万円前後です。

パテックフィリップ ゴンドーロ クロノメトロ 5098P-001

世界三大腕時計ブランドのひとつ、パテックフィリップからは、ゴンドーロコレクションのプラチナモデルを紹介します。

ゴンドーロとは1872年から1920年代までブラジル・リオデジャネイロにあった、パテックフィリップの販売店「ゴンドーロ&ラブーリアウ」にちなんだ愛称で、当時ブランドはこの販売店のために素晴らしいコレクションをリリースしていました。

現在は、レクタンギュラー・トノー・クッションなど、ラウンドケース以外のデザインの腕時計を手掛けるコレクションとなっています。

ゴンドーロ クロノメトロ 5098P-001は2007年に復刻されたモデルで、トノー型のプラチナケースに、手作業で彫りこまれたギョーシェ模様が美しいダイアルを合わせた壮麗なモデルです。

プラチナの上品な輝きが細やかな装飾を引き立て、気品の中にも華やかさが漂う、ゴンドーロならではのアールデコ調デザインが特徴です。

ゴンドーロはモデルが多彩なコレクションで、ゴンドーロ クロノメトロ 5098P-001は中古が300万円前後で販売されています。

パテックフィリップ ゴンドーロ 5111PR-001

雲上ブランド、パテックフィリップからはゴンドーロコレクションからもう1本、ゴンドーロ 5111PR-001を紹介します。

ゴンドーロはトラディショナルなラウンドケース以外の、スクエア・トノー・レクタンギュラーケースを展開するモデルで、その昔ブラジルのリオデジャネイロにあった販売店の名前から名づけられたコレクションです。

ゴンドーロ 5111PR-001はプラチナと18Kローズゴールドのツートンカラーで仕上げたケースが特徴で、パテックフィリップとしては珍しい組み合わせです。

プレートを組み合わせたケースとファセット加工されたアプライドインデックス、彫りを施したダイアルとスモールセコンドが、幾何学的なバランスで組み合わされています。

古代の神殿のような荘厳さと、アールデコ調のモダンさを持ちあわせる、非常に優れたデザイン性を持つ美しいタイムピースです。

中古価格は270万円~300万円前後で、存在感抜群の一本です。

カルティエ タンクアメリカン ラージモデル WGTA0297

「王の宝石商、宝石商の王」と称され、世界中の王侯貴族を虜にしてきたメゾン、カルティエからは、フラッグシップモデルのタンクからアメリカンのプラチナモデルを紹介します。

カルティエは宝飾ブランドですが、マニュファクチュールと呼ばれる、ムーブメントから腕時計を製造する、老舗腕時計ブランドとしての歴史と地位を併せ持っています。

カルティエが第一次世界大戦時の戦車からインスピレーションを得て、直線をベースに仕上げた腕時計「タンク」は世界中で愛され続け、様々なモデルを展開しています。

タンクアメリカンは1930年代のカルティエ・ニューヨーク店に端を発すると言われるモデルで、1988年に発表されたアールデコをより洗練したデザインが特徴です。

ケースは一般的なタンクよりもスリムになり、腕に合わせて湾曲しており、タテ枠に丸みをプラスさせています。また、ユニークなデザインのダイアルも人気があります。

タンクアメリカン ラージモデル WGTA0297は、女性に人気の高いタンクアメリカンのなかでも男性の体格に合わせやすい大きめサイズで、サーモンピンクのダイアルにローマンインデックスを組み合わせた幾何学模様が大胆に入っています。

タンクは貴金属モデルのリューズに、スピネルカボションではなくダイヤモンドなどをセッティングしますが、ダイアルカラーに合わせたファセットカットのルビーがセットされています。

中古価格は370万円前後で、センスの高さが群を抜くタイムピースです。

グラスヒュッテオリジナル パノマティック ルナ プラチナ 200本限定 90-02-03-03-04

ドイツの腕時計製造の聖地、グラスヒュッテで1845年から続く老舗ブランド、グラスヒュッテオリジナルからは、グラスヒュッテオリジナル パノマティック ルナ プラチナを紹介します。

グラスヒュッテオリジナルはグラスヒュッテ様式を受け継ぐムーブメントを自社で製造するマニュファクチュールブランドで、複雑機構搭載の高級腕時計から比較的手ごろなスポーツウォッチまで幅広く手掛けています。

グラスヒュッテオリジナル パノマティック ルナ プラチナは、左右非対称のダイアルと、パノラマデイトと呼ばれる大きなデイト表示が特徴です。

また、三日月のような形の窓からは星と月のめぐりがのぞくなんとも優雅なムーンフェイズデザインで、ゆがみのないプラチナ製のラウンドケースがゆったりとすべてを包み込んでいます。

シースルーバックからは、グラスヒュッテ様式の4分の3プレートや、美しいダブルスワンネック型緩急針調整装置などを眺めることができます。

200本限定の特別なモデルで、中古価格も200万円前後と高めです。

プラチナモデルの価格相場や資産性

デイトナ アイスブルー

プラチナはレアメタルと呼ばれる非常に希少な金属の一種で、埋蔵量・年間採掘量ともに少なく、需要に対して常に供給が追い付かない状態です。

また、プラチナは工業用途が6割と多く、自動車産業などでは欠かせない資源です。そして、経済動向やリサイクル量、主な産地である南アフリカでの採掘量の変化による影響を受けやすく、需要・供給量がともに大きく変動します。

さらに、プラチナは原石に含まれる量が圧倒的に少なく、原石1トンからたった3グラムしか採取できないとされています。その希少性から、「強い絆」の証として結婚指環などに使用されるようになりました。

また、プラチナの純度は「Pt」で表され、「Pt900」などと表記します。

日本では「Pt850」以上の純度でなければプラチナとして扱わない、アクセサリーなどでプラチナと表記できないと定められています。

アクセサリーなどで最も多く使用される純度は「Pt900」「Pt950」です。

「Pt900」 「Pt950」
プラチナ90%:パラジウム10% プラチナ98%:ルテニウム2%

プラチナと金の価格相場・資産性の違い

プラチナはかつて金よりも貴重な貴金属とされていましたが、近年の金価格高騰を受けて、金とプラチナの価格に異変が生じています。

金・プラチナの1gあたりの価格比較 プラチナ
2024年 11,718円 4,745円
2006年 2,287円 4,337円

2006年の段階では、プラチナの価格の方が金の2倍近く高かったにも関わらず、2024年になると完全に逆転し、金の価格がプラチナの約2.5倍にはね上がっています。

プラチナは金と比べて30倍もの希少性を持っています。しかし、価格を比較すると、希少性と価値にねじれが生じていることがわかります。

金の価格高騰には、資産としての人気と情勢不安が大きく関連しています。

古くから、金は少量でも価値があるため、有事に持ち運べる資産として人気があり、現在も各地の戦争やコロナ禍などの有事の際には資産価値が高騰を見せます。

プラチナは工業用途が6割を占めるレアメタルで、特に自動車産業での需要に価値が左右されますし、非常に希少なため資産として投資する人が少ないという特徴があります。

今後も金の価格は高まると言われていることから、価格相場の安定性・資産価値の上から述べるならば、プラチナよりも金の方が上と言えます。

プラチナとステンレススチールの価格相場・資産性の違い

プラチナはレアメタルであり、貴金属ですが、ステンレススチールは鉄やニッケルの合金で、素材自体に資産性があるわけではありません。

素材の資産価値で選ぶのであればプラチナに軍配が上がりますが、ステンレススチールには軽くて頑丈というメリットがあります。

高級腕時計ブランドでは一般的にサージカルステンレスと呼ばれる高級ステンレス316Lを使用します。

ロレックスでは更に上をゆく高級なステンレス904Lを使用しており、いずれも高い耐食性や抗アレルギー性を持ちますが、904Lの方が酸や潮水などにもはるかに高い強度を誇ります。

ステンレス316L・904Lの成分比較 316L 904L
ニッケル 10~12% 23~28%
モリブデン 2~3% 4~5%
クロム 16~18% 19~23%
炭素 0.03% 0.02%
なし 1~2%

超高級ステンレススチールは、金属としてプラチナのような資産性を持っているわけではありませんが、非常に強度や耐食性が強いため、良い状態を長続きさせることが可能で、腕時計としての資産価値を長く保てます。

プラチナとチタンの価格相場・資産性の違い

チタンは貴金属ではなく、貴金属かつ希少なプラチナと比較すると、金属としての資産価値はほぼありません。

チタンはスポーツ分野などでよく知られる金属で、表面に酸化被膜を張ることによる耐腐食性・抗アレルギー性や、強度対重量比が高く、合金にすれば引っ張る力にもよく耐えるため、ゆがみも少ない優れた金属です。

腕時計業界では1980年代から使用されるようになり、主にグレード5チタン・グレード2チタンと呼ばれる合金が利用されています。

チタン素材の比較 グレード2チタン(純チタン) グレード5チタン(Ti-6Al-4V)
組成 純チタン チタン+アルミニウム+バナジウム
主な添加元素 なし アルミニウム・バナジウム
強度 中程度 非常に高い
加工性 良い やや難しい
耐食性 高い 非常に高い

チタンは非常に加工しづらい金属で、色合いもくすんでいますが、現在では技術が進み美しい色合いのチタン製腕時計がどんどん登場しています。

金属単体では資産価値はほぼないチタンですが、リシャールミルなどの超雲上腕時計ブランドが好んで使う素材であり、モデルによって非常に高い資産価値を生み出します。

また、チタンの持つ優れた耐食性などの特性が、腕時計を長く美しく保つため、価値の安定という点でも高く評価できるでしょう。

プラチナ素材の腕時計のメリット

ロレックス アイスブルー

プラチナ製腕時計の購入を迷っている方のために、プラチナ素材の腕時計のメリットについて詳しく解説します。

プラチナ素材は高級腕時計のケースやブレスレットなどに使用されており、特上のラグジュアリーを演出します。

「とても高価」「ゴールドより特別感がある」といったイメージをもつプラチナ素材のメリットについて、より深掘りして紹介します。

プラチナは金よりもくすみにくく経年劣化に強い

プラチナは非常に経年劣化に強い金属で、金よりもくすみにくく、長年にわたって新品のような美しい輝きを保ちます。

高価な腕時計でも、表面に傷やくすみが生じると見た目の美しさが損なわれるため、研磨などメンテナンスを行って美しさを保つ必要があります。

しかし、研磨を何度も繰り返すとケースやブレスレットが「痩せ」てしまい、着け心地や耐久性、表面コーティングの剥がれなどを起こしますし、金製であれば資産価値も低下します。

プラチナは経年劣化に強くくすみにくい特性を持つため、メンテナンスを最小限に抑えることができ、研磨による痩せや資産価値の低下、見た目の衰えを防ぐことが可能です。

重量感と高級感を感じられる

プラチナは貴重な貴金属で、特別感のある白く高貴な輝きを放ち、金よりも重いため身に着けたときに独特の重厚感があります。

金は重い金属として知られていますが、金の比重は約19.3g/cm³、プラチナの比重は約21.4g/cm³と、プラチナの方が同じ大きさであれば重く、実は地球上で3番目に重い金属です。

また、プラチナは耐久性が高く美しさが長持ちするため、超高級腕時計ブランドのハイエンドモデルやグランドコンプリケーション、一点ものの芸術的なモデルなどに使用されています。

白く光る色合いはプラチナが持つ天然のカラーで、ホワイトゴールドやステンレススチールとは違った深みと静けさを感じさせる独特な輝きを放ちます。

プラチナ素材の腕時計のデメリット

プラチナ素材は耐食性・耐久性が高く、アレルギー反応も起きにくく、経年劣化にも強い素晴らしい素材です。

しかし、人によってはデメリットに感じる点もあります。ここでは、そんなプラチナ腕時計のデメリットについて解説します。

価格が高い

プラチナは希少な貴金属かつレアメタルで、価格が高い点がデメリットのひとつです。

金の方が1gあたりの資産価値は高いのですが、腕時計に使用されるものは多くが18Kで純金ではなく、含有量が高い分プラチナモデルの方が高額になります。

価値が不安定といっても短期的なもので、金のような激しい高騰もここ10年以上見られないため、プラチナモデルの方が高額という状況が続くでしょう。

着け心地が重い

プラチナはとても重い金属で、同じ大きさであれば金よりもずっしりとした重みを感じるため、腕時計は軽いものが良い方にとってはデメリットとなるでしょう。

腕時計は「重厚な方が高級感があって良い」という方もいるため、好みに合わせ、実際に着用してから選ぶことをおすすめします。

金無垢かプラチナかどちらを選べばいい?

高級腕時計を購入するにあたって、金無垢モデルとプラチナモデル、どちらを選べば良いか悩む方のために、セレクトのポイントについてまとめました。

腕時計の用途や好みなど、素材を選ぶ際に参考にしてくださいね。

素材の希少性で選ぶならプラチナ

素材の希少性や、高級感、重厚感、特別なステータス性を求めるのであれば、プラチナがおすすめです。

ホワイトゴールドなどにプラチナと同じ白金属のロジウムでメッキをしたプラチナ仕上げもありますが、希少性や高級感、重厚感はやはりプラチナ製のケースに軍配が上がります。

資産として見るならゴールド

資産として高級腕時計を購入したい方ならば、金無垢の腕時計がおすすめです。

希少性が高く腕時計の価格も高額になるのはプラチナ製の腕時計ですが、資産としての需要・人気はゴールドの方が上で、有利です。

金の価格が高騰している実情を考えても、世界的な資産としての人気を見ても、投資目的での腕時計は金無垢モデルを選ぶと良いでしょう。

見た目は好みが分かれる

プラチナと金無垢の見た目については、好みが分かれます。

プラチナは落ち着きのある涼やかな白い輝きが特徴です。

ホワイトゴールドやステンレススチール、シルバー同様、銀白色をしていますし、プラチナ以外の金属にプラチナに近いロジウムコーティングを施すと似た輝きになるため、プロでなければ一目で見分けることは難しいでしょう。

しかし、違いが出てくるのは長く使い込んでからです。経年劣化に強く、長い期間くすまないプラチナは、めっきでは出せない輝きを放ち続けます。

また、「わかる人にしかわからない」という点も、プラチナの価値を引き上げています。腕時計愛好家や新富裕層に刺さる特別感です。

ゴールドの利点は、色味が様々あることです。金本来の色に近いイエローゴールド、ピュアな輝きのホワイトゴールドに加え、近年人気を博しているのはピンクゴールドです。

腕時計ブランド各社はいかに美しいピンク色を表現できるか研究に余念がなく、ロレックスのエバーローズゴールドなど肌との相性が良いカラーもたくさんあります。

色褪せることのない芯からの輝きを求めるならばプラチナ、様々な色合いから選びたい場合はゴールドなど、好みに合わせてセレクトしましょう。

プラチナが腕時計に使われ始めたのはいつから?

ロレックス デイデイト プラチナ

プラチナが腕時計の素材として使われ始めたのはいつからか、そもそも人類はプラチナとどう関わってきたのか、プラチナの歴史について解説します。

人類は古くから金や銀、銅や鉄などの金属を用いて、各地に文明を築いてきましたが、プラチナはどうなのでしょうか。

非常に希少で原石からほんの少ししか取り出せず、加工も難しいプラチナの歩んできた歴史を紐解きます。

プラチナと腕時計の歴史

プラチナは、約46億年前に誕生した地球へ、約25億年前に巨大隕石が衝突したことによりもたらされたと考えられています。

人類がプラチナを貴金属として活用した最古の記録は、紀元前1200年頃の古代エジプトで、現存する遺物は紀元前700年頃の女性高位神官のお墓から出土した「テーベの小箱」という化粧箱です。

また、紀元前100年頃には、南アメリカのプレ・インカで、純度80%以上という高純度の装飾品が作られていました。

プラチナは約1768℃と融点が非常に高く、古代文明でどのように冶金・加工していたのかは謎のベールに包まれています。

ヨーロッパがプラチナに出合ったのは、16世紀のスペインによるインカ帝国征服時です。しかし、銀と間違われて大量にヨーロッパへ運ばれたプラチナは、銀の加工技術では全く歯が立たず、しばらく捨て置かれてしまいました。

その後、錬金術の研究が盛んになったことと、18世紀にコロンビアでスペイン人の将校がプラチナ鉱石を発見したことにより、プラチナが銀とは全く異なる、稀少で貴重な金属ということが科学的に分かってきました。

天才ブレゲは発明のひとつである「ペルペチュエル機構」にプラチナの分銅を使用し、1780年には懐中時計に用いています。

いつまでも輝きを失わないプラチナは装飾品用の貴金属としても王侯貴族の心を掴み、カルティエをはじめとする宝飾ブランドによって美しいジュエリーに加工されるようになり、高価なプラチナ製ケースを持つ懐中時計が登場します。

日本におけるプラチナと時計の歴史

日本にプラチナの懐中時計が持ち込まれたのは、1888年。明治21年のことです。

江戸時代末期の遣欧使節団は、ロシアでプラチナを目にしたという記録が残っています。

実物がもたらされると、田中貴金属の前身である田中商店が国内初のプラチナ加工工場でプラチナの工業製品を製作し、1899年には軍事・工業用の使用が早くもスタートしました。

プラチナは日本名を「白金」といいますが、万葉集の「しろがねもこがねも玉も何せむに優れる宝子にしかめやも」と謳われている「しろがね」は銀のことで、プラチナではありません。

実は欧米は18世紀、日本は19世紀末になってからという遅い邂逅でしたが、プラチナの優れた特性や美しさは瞬く間に人々を虜にし、懐中時計や腕時計の素材としても当然のごとく利用されるようになったのです。

プラチナは輝き続ける無二の貴金属!最上のラグジュアリーが味わえる

プラチナはくすみや経年劣化に強いため長く美しい輝きを失わず、耐食性・抗アレルギー性が高いとても優秀な金属です。

また、重厚感があり、シルバーカラーを持つどの金属とも違った高貴な色合いと輝きを素材自身が持っている、まさに「永遠を約束」されたと言えるレアメタルです。

生涯のパートナーに選ぶ腕時計の素材としては、強度・メンテナンス・美しさ・安全性など、どれをとっても最上級で、この上ないラグジュアリーが味わえる無二の存在感を放ちます。

資産価値ではゴールドに及ばないものの、あなたの、そして子孫へ受け継ぐ、ヘリテージとしての腕時計を選ぶのならば、輝き続けるプラチナがおすすめです。

当記事の監修者

遠藤 有隆(えんどう ゆうこう)

(一社)日本時計輸入協会認定 CWC 上級ウォッチコーディネーター取得
営業企画部 マーケティング課
好きなブランド IWC・ジャガールクルト・ランゲ&ゾーネなど

1984年生まれ、神奈川県出身。時計業界は2017年より。
デザイン系の短期大学を卒業後、23歳で大手セレクトショップに入社。約10年間、レディースの服飾雑貨の責任者として店頭接客、MDやVMD業務に従事してきました。
10年目を迎え、更なる成長を求めて高級時計店への転職を決意し、2017年にGINZA RASINに入社。店頭接客を7年経験した後、現在の営業企画部 マーケティング課へ異動。
人と話すことが好きで、スーパーポジティブな私は現在、愛用のIWCメカニカルフリーガークロノとスモールギーゼを共にしながら、店舗での経験を活かしつつ、多角的な視点で記事の監修を行っています。


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