多様なバリエーションで私たちに選ぶ楽しみを与えてくれるデイトジャスト。
カラーも豊富で、シックな色を求める方にもポップな色合いを求める方にもピッタリなカラーが見つかる事でしょう。
しかしそのカラーの多彩さ故に判別が難しいものもあります。
その中の一つが「シルバー」と「グレー」です。
今回はその二つを比較してみたいと思います。
まずはこちらの2つを比べてみてください。
左:シルバー 右:グレー
どちらも同じ179160という型番のデイトジャストです。
左がシルバー、右がグレーとなっています。
「どっちもシルバーではないの?」
「光の当たり方が違うだけでは?」
そう思われる方もいらっしゃると思います。
次にこちらをご覧ください。
左:シルバー 右:グレー
今度は116234でご紹介致しました。
わかりましたでしょうか?こちらも左がシルバー、右がグレーです。
よくよく見れば、「シルバー」の方が明るい色合いで「グレー」は青っぽい色をしている、といえなくもありません。
では次にこの2つはどうでしょうか。
右は「シルバー」ですが、左は「スチール」です!
「グレー」とどう違うのか、まったく判別ができませんが、同じ型番で「グレー」と「スチール」は存在しないようですので、型番がわかれば「グレー」なのか、「スチール」なのか見分けが付きそうです。
「スチール」が存在するのは179173や178248といった型番のもののようです。
ロレックスの型番は次のようになっています。
A:時計の種類
1165**…デイトナ
1167**…GMTマスター
2142**…エクスプローラーⅠ etc.
B:ベゼルの種類
0…プレーンベゼル
3…フルーテッドベゼル
4…ダイヤモンドベゼル
5…バゲットベゼル
6…回転ベゼル
C:ケース素材
0…ステンレススチール
1…ステンレススチール×エバーローズゴールド
2…ロレジウム
3…ステンレススチール×イエローゴールド
4…ステンレススチール×ホワイトゴールド
5…エバーローズゴールド
6…プラチナ
7…–
8…イエローゴールド
9…ホワイトゴールド
D:装飾の種類
LN…ブラックベゼル
LV…グリーンベゼル
G…10Pダイヤインデックス etc.
こうしてみると「グレー」の存在するものは6文字目が「0」か「4」ですので、ステンレススチールかステンレススチール×ホワイトゴールドの銀白色のもの、「スチール」が存在するのは6文字目が「3」か「8」ですからイエローゴールドやそのコンビである傾向があるようです。
デイトジャストは三針にデイト表示のみのシンプルなデザイン。ロレックスで最もスタンダードなドレスラインで、創業者のハンス・ウイルスドルフが特に力を入れて開発した時計です。
午前0時を境にして日付が瞬時に切り替わるデイトジャスト機構はオイスターケース、自動巻きとともに「三大発明」と呼ばれ、他の二つは100%ロレックスオリジナルの発明かと問われれば応えの難しいものながら、「デイトジャスト機構」はロレックスの完全なオリジナル発明であり、その機構の名前をこの時計の名前に与えるほどハンス・ウイルスドルフが思いを込めていることがわかります。
1945年の登場時には金無垢とコンビのみのラインでしたが、第3世代と呼ばれるものからはステンレススチールのみを使用したものが加わって保有する層が広がり、さらに1970年代に入ってからのクオーツの勢いを無視できず、1977年に遂にデイトジャストだけにクオーツを投入するなど、デイトジャストは時代のニーズを柔軟に受け止めてきました。
現行は第6世代であり、発表されてから実に70年間という長きにわたって生産され続けています。
日本はもちろん世界的に見ても所持率はナンバーワンと言える時計です。
多様化されるニーズを受け取って進化を続けるデイトジャストだからこそ、微妙な違いの色を持つのでしょう。
ところで。
こちらの文字盤は何色でしょうか。
ヨットマスター ロレジウムでお馴染みのこちらの文字盤のカラー。
黒よりも少し明るく、それでいて華美にならない、ビジネスシーンにもプライベートにも使いたいこちらの色は「ダークロジウム」。
「ダークグレー」ではないんですね。
そう、ロレックスでは「グレー」ではなく、「ロジウム」が正しい呼び方です。
ですので上で紹介したグレーのローマンインデックスの文字盤は「ロジウムローマン」と呼ぶのがロレックス式の呼び方です。
呼び方にも独自のスタイルがあるロレックスは本当に奥が深いですね。
当店ではロレックスの時計をカラーもサイズも豊富に扱っておりますので、ロレックスの時計が気になっている方はぜひこちらをご覧ください。