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WEBマガジン, アンティーク時計, パテックフィリップ, ラグジュアリーモデル特集, 腕時計選びのためのお勧め記事

パテックフィリップ カラトラバ 96モデル大研究~96,3796,5196,5296~

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スイスの老舗高級腕時計メゾン・パテックフィリップ。名門がひしめきあうスイス時計メゾンの中でも頭一つ抜きんでた存在であり、世界最高峰の呼び声を欲しいままにしています。腕時計はパテックフィリップに始まりパテックフィリップに終わる、とおっしゃる熱烈なファンも少なくありません。

そんなパテックフィリップが1839年の創業以来、輩出してきた名作は数知れません。しかしながらアイコニック・タイムピースを一つ挙げるとすれば、カラトラバではないでしょうか。

王道ラウンドケースと一体型になったラグ,薄くフラットなベゼル,無駄の一切をそぎ落としたシンプルなデザイン…カラトラバと聞いて我々がイメージするデザインコードは、Ref.96-通称クンロク―に端を発しています。そしてリファレンス末尾に96が付けられた3796,5196,5296等は、このクンロクの系譜を引くこととなります。しかしながら原点が同じだけあり、いずれも結構似ていて違いがわからない,あるいはクンロクがどのようなものかわからないといった声も少なくありません。

そこでこの記事では、「クンロク」に代表されるパテックフィリップ カラトラバのRef.96,3796,5196,5296について解説いたします。

パテックフィリップ カラトラバ 5196

出典:https://www.patek.com/en/home

 

パテックフィリップ カラトラバとは?

カラトラバはパテックフィリップの現行モデルの中でもっとも古い歴史を持ち、最大のロングセラーです。そのシンプルかつ上品な外観は「世界の丸形時計の規範」「名門ドレスウォッチの本質」などと称されることもあります。

 

そんなカラトラバが誕生したのは1932年です。

時代は世界恐慌の真っただ中でした。また、当時はどの国でも帝国主義思想が進んでおり、その作戦過程において欠かせなかったアイテムが軍用時計です。とりわけ第一次世界大戦は懐中時計から腕時計へとパラダイムシフトを起こす大きなきっかけとなり、と同時に時計の精度・性能が各メーカーで向上した時代でもありました。

そんなご時世、世界のパテックフィリップは経営難に陥っており、大混乱のさなかにあったことをご存知でしょうか。優れた懐中時計を生産していたがゆえに、腕時計の生産体制を敷くことに遅れを取ってしまったことが一つの背景として挙げられます。また、世界的な大不況によって高級品を購入する富裕層が限定的になってしまったことも大きかったのでしょう。

※現在のニューヨーク ウォール街。同地のニューヨーク株式取引所で起きた株式大暴落が世界恐慌のきっかけと言われている

 

そこで同社の文字盤製造を請け負っていたジャン・スターン氏とシャルル・スターン氏の兄弟二人が経営権を買い取り、現在の社名であるPatek Philippe S.Aを打ち立てます。

そんな新生パテックフィリップのスタートの一環として始まったのが、カラトラバの製造です(もっともカラトラバのプロトタイプは、スターン兄弟が買収する以前に存在していたようです)。

スターン兄弟の経営手腕もあってかパテックフィリップはその後持ち直していくこととなりますが、とりわけカラトラバの功績は少なくありません。懐中時計から腕時計へと移り行く時代、カラトラバは人々の心を掴みました。

懐中時計をそのまま腕時計に落とし込んだかのような上品なケースとシームレスになったラグ,そして腕時計用に再設計されたインデックスや針はとにかく当時から完成されており、以降カラトラバの、そして多くのメーカーのドレスウォッチの規範となったのです。

パテックフィリップ カラトラバ
出典:https://monochrome-watches.com/

なお、ノーチラスのデザイナーはジェラルド・ジェンタ氏だということはあまりにも有名ですが、カラトラバはイギリス人時計学者デビッド・ペニー氏が手掛けたと言われており、パテックフィリップミュージアムにそのデッサンが残されています。

こうして激動の時代、パテックフィリップを牽引することとなったカラトラバは、今なお同社にとって特別なアイコニック・ピースであることは冒頭で述べた通りです。

時計愛好家なら誰もが目にしたことのある「カラトラバ十字」よりその名をちなむことからも、明らかでしょう。

※カラトラバの名前が出回り始めたのは1980年代以降で、当時は96という番号が振られていました。これはパテックフィリップで96番目のモデルであったためと言われますが、以降「クンロク」として時計愛好家を魅了していくこととなります。

 

このカラトラバ十字」はリューズやムーブメントで確認することができますね。

カラトラバ十字は12世紀の十字軍スペイン・シトー修道会「カラトラバ騎士団」の紋章として使用されていたものです。ちなみに百合十字と呼ばれていますが、アイリスの仲間の花をモチーフにした十字架になります。

パテックフィリップの公式サイトによると、カラトラバ十字を商標登録したのは1887年。カラトラバ騎士団の勇気と独立の証であり、百合十字の完璧なまでの均衡・美しさに魅せられて選んだと伝えられています。それはフランス王家の象徴にも見える紋章であり、「王侯貴族の腕時計」「経営者・成功者の腕時計」に相応しい意匠でしょう。

19世紀からブランドのエンブレムとして輝き続けるカラトラバ十字の名を冠するタイムピース。

シンプルなカラトラバはノーチラスなどの知名度や人気の陰に隠れてしまいがちですが、まぎれもなくブランドのフラッグシップモデルなのです。

 

そんなカラトラバ、間もなく100年にも手が届こうかと言う超ロングセラーゆえ、様々な系譜を辿ることとなりました。

代表作は、初代Ref.96から系譜を引くシリーズです。通称クンロクと呼ばれるこれらモデルは、リファレンス末尾に「96」が付けられることが特徴です。

中でも特に人気の高い、Ref.96,3796,5196,5296について次項でご紹介いたします。

 

特筆すべきパテックフィリップ カラトラバ 96モデル~Ref.96,Ref.3796,Ref.5196,Ref.5296~

それではクンロクの通称で知られるカラトラバの名作を、初代Ref.96からご紹介していきます。

 

初代カラトラバ Ref.96

カラトラバ 96

製造年:1932年~1970年代頃(諸説あり)
ケース:直径31mm×厚さ9mm
駆動方式:手巻き
ムーブメント:Cal.12-120(初期モデルはJL製)

前述の通りカラトラバの名前が出てきたのは後年で、当時は96という型式が付けられました。

そして以降デザインコードとして確立されたこの初代は、当時ドイツにあった先進的な芸術学校「バウハウス」の影響を強く受けていたことで知られています。

バウハウスはモダニズムなどのデザイン研究がさかんで、「形態は機能に従う」という方針の教育が行われていました。それまでの機械や建築は様式や歴史に則ってデザインされていましたが、新たな時代には機能を追求することで洗練された美しいデザインになると考えられるようになったのです。

その結果、Ref.96(クンロク)はこれまでにない機能性とシンプルさを備えた腕時計となりました。

パテックフィリップ カラトラバ 96

出典:https://www.patek.com/en/home

たった31mmのラウンドケースで視認性を高めるため、アプライドインデックスとドフィーヌ針に深めのカッティングを施して影を作り出しました。さらにラグとケースを一体化させて強度を高め、ベルト幅を18mmに広げることで腕への装着感も高めたのです。

現代に血統をつなぐRef.96(クンロク)はこうして完成し、着け心地の良さと視認性の高さ、機能美というシンプルかつ完璧なバランスをもつ美しさは人々を驚かせました。

 

ちなみにムーブメントは自社製手巻きCal.12-120が搭載されていますが、最初期に製造された個体はジャガールクルト社製ムーブメントが用いられていました。

 

初代96はかなりのロングセラーであるがゆえ、オールドパテックフィリップの中では市場によく出回っています。長い歴史の中でいくつかの文字盤デザインがリリースされていたことも魅力です。

パテックフィリップ カラトラバ 96J

※ブレゲ数字をインデックスにあしらった珍しいRef.96

そのため比較的手に入れやすいとは言えますが、それでも相場は100万円超~。状態が良かったり稀少性の高い個体であったりすると数百万円クラスのものも存在します。

また、文字盤が交換されていたりアーカイブがなくケース・ムーブメントナンバーの合致が取れなかったりする販売個体もありますので、もしもう少し気軽に初代カラトラバの意匠やストーリーを楽しみたいという方は、以降でご紹介する「クンロクモデル」から選んでみると良いでしょう。

 

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カラトラバ Ref.3796

カラトラバ 3796

製造年:1982年~2000年
ケース:直径31mm×厚さ7mm
駆動方式:手巻き
ムーブメント:Cal.215

Ref.3796は、1982年に誕生したRef.96の流れをくむカラトラバです。

そして実はこの頃、ようやくRef.96(クンロク)から続くデザインコード―シンプルでケースと一体化したラグを持つ3針もしくはスモールセコンドを備えたモデル―が、「カラトラバ」と呼ばれるようになりました。

Ref.3796はRef.96(クンロク)の正当な後継機としてデザイン踏襲して作成された、カラトラバの中のカラトラバと言えます。しかしながら「現代版クンロクの原点」と称される理由、それはムーブメントがハイスペック化したことにあります。

 

搭載されるムーブメントCal.215は、1970年代までカラトラバで用いられてきたムーブメントとは大きく異なるものでした。なお、後述する現行カラトラバでもCal.215は載せられています。

大きな変更点は、振動数が28,800振動/時とハイビート化したこと。従来のカラトラバに搭載されていたムーブメントは10系にしろ12系にしろ、18,000~19,800振動/時でした。

※オールドパテックフィリップのムーブメントには「10系」「12系」などといった分類がありますが、これはムーブメントサイズを指します。ちなみに前述したRef.96はキャリバーナンバーが12-120であることからわかるように12系。ムーブメント直径が約27mmの機械を指します。

出典:https://www.patek.com/en/home

 

ハイビート化によって飛躍的に精度が上がり、衝撃への耐性もつくこととなりました。パワーリザーブが約44時間と、当時としてはきわめて長い持続をハイビートであるにもかかわらず実現したのも、特筆すべき点です。

 

新ムーブメントに変わっても、Ref.96からほとんど文字盤レイアウトが変わっていないのも嬉しいところ。Ref.96(クンロク)よりも若干スモールセコンドが中央寄りになっていますが、カラトラバ特有の薄型設計は堅持されており、Ref.3796でも直径31mm×厚さ7mmというドレスウォッチらしいサイズ感を受け継ぎました。

ちなみに1980年代当時は既にセンターセコンドが主流となりつつありましたが、クラシカルなスモールセコンドを採用しているのも「ドレスウォッチの範」と言えるのではないでしょうか。

 

パテックフィリップ カラトラバ 3796

Ref.3796もまた生産期間が長かったため、イエローゴールドやローズゴールド,ホワイトゴールドといった様々な素材バリエーションがラインナップされることとなりました。また、限定モデル等もリリースされています。

 

中古相場はやはり100万円超となることが少なくありませんが、スペックアップした手巻きムーブメントは扱いやすく、またメンテナンスノウハウが出回っているため状態の良い個体もよく出回ります。

「いきなりアンティークは不安だけど、新品は高くて手が出しづらい」そんな方はRef.3796が良い検討材料になるのではないでしょうか(もっとも後述しますが、Ref.3796の生産終了後、カラトラバはサイズアップを遂げます。そのためご予算ではなく、Ref.3796のサイズ感というニーズからこちらを選ぶ方は多いでしょう)。

 

カラトラバ Ref.5196

カラトラバ 5196

製造年:2004年~
ケース:直径37mm×厚さ7.68mm
駆動方式:手巻き
ムーブメント:Cal.215PS

Ref.5196は現行唯一のRef.96系譜シリーズです。

当モデルよりケースが直径37mm大きくサイズアップすることとなりましたが、薄くフラットなベゼルやオビュ(砲弾型)の植字インデックス,ドフィーヌ針は、Ref.96の血統をきわめて色濃く受け継いでいると評されます。そもそも37mm直径は、現代のメンズスタンダードの中ではきわめて小ぶりと言っていいでしょう。

伝統的なスモールセコンド,そして7mm台に厚みが抑えられたケースも、非常にクンロクらしいですね。

なお、ケースサイズの変更に伴い、針の長さも延長され、スマートで洗練された印象をも獲得しました。視認性が高くなった文字盤によって、アプライドインデックスはこれまでよりも陰影を強く利かせる必要が無くなり、インデックスも現代的なシェイプになっています。
パテックフィリップ カラトラバ 5196

 

ムーブメントはRef.3796に搭載された手巻きCal.215 PSです。ちなみにPSはスモールセコンドを意味しています。Cal.215は現在では中2針やムーンフェイズモデルが展開されていますが、伝統的なスモールセコンドはCal.215 PSと言うわけです。

 

現行で使用されている素材は18Kゴールドが基本で、サテン仕上げのイエローゴールド・ローズゴールド・ホワイトゴールド,プラチナからセレクトできます。

なお、プラチナ製カラトラバはきわめて稀少ですが、さらにRef.5196は同素材モデルに関して、唯一インデックスがブレゲ数字になり、スモールセコンドがパールドロップタイプになっています。これはRef.96の派生モデルの中にも見られたデザインです。

センター針のローザンジュ型も、また違ったエレガンスを感じさせますね。

パテックフィリップ カラトラバ 5196P-001

 

現行のRef.5196は登場からすでに17年を経ました。そして今なお、ドレスウォッチの頂点として世界に君臨しています。

21世紀に咲き誇るRef.96(クンロク)の遺伝子、それがパテックフィリップの現行フラッグシップモデル・カラトラバRef.5196なのです。 

中古相場は状態にもよりますが、160万円台~180万円台程度です。

 

カラトラバ Ref.5296

カラトラバ 5296

製造年:2005年~2019年
ケース:直径38mm×厚さ8.43mm
駆動方式:自動巻き
ムーブメント:Cal.324 SC

Ref.5296は、前項でご紹介したRef.5196の翌年にリリースされたRef.96系譜シリーズです。

伝統的なカラトラバは手巻きムーブメントでした。しかしながらRef.5296は自動巻きムーブメントCal.324 SCを搭載しています。さらにセンター3針&デイト機能が付加されており、より現代風にリファインされたと言っていいでしょう。ケース直径もRef.5196よりさらに1mm大きくなっていますね。

※もっとも自動巻きカラトラバは1950年代、Ref.2526として誕生した個体が同シリーズ初と言われています。その後何度かの系譜を経ており、とりわけ1986年頃から製造されたRef.3802は有名です。

 

さらにRef.5296では、シースルーバック仕様となっていることもミソ。従来は伝統的なソリッド式でしたが、これまた現代技術の結晶・サファイアクリスタルガラスによって、ケースの気密性を保ちつつも内部機構を楽しめる仕様が採用されたのです。

パテックフィリップ カラトラバ 5296

 

とは言えケースや文字盤は忠実にRef.96を踏襲しており、ミニマルな上品さを醸し出します。

また、2007年よりリファレンスを5296-010のヴァージョンに進化させ、4つの素材×2種の文字盤デザインのバリエーションでラインナップされることとなりましたが、実はこの組み合わせも初代Ref.96に由来します。

パテックフィリップ カラトラバ 5296

ちなみにそのバリエーションは上記画像をご参照下さい。

一つは正統を受け継ぐRef.5196よりも少し針が太く、デイト機能を搭載しただけのシンプルなフェイスです。もう一つはアールデコ調のトリプルサークル、同心円状の文字盤に放射状の目盛りが青色で刻まれ、ブルースチールのローザンジュ針を使用したフェイスです。

この2種類のデザインは初代Ref.96(クンロク)と同じラインナップで、ここにも遺伝子のつながりを見て取ることができます。

 

Ref.5196と並んで長らく現行クンロクカラトラバの代表モデルとして愛され続けてきましたが、2019年に惜しまれつつも生産終了となりました。

中古相場は200万円超~と高価格帯とはなりますが、自動巻きの利便性やRef.96の味わい深さをともに楽しめる屈指の名機。まだ生産終了してから年月が経ってないうちに、欲しい方は良個体を探しましょう!

 

まとめ

パテックフィリップ カラトラバの中でも初代からデザインコードを連綿と受け継いできたRdf.96-通称クンロク―についてご紹介いたしました。

至高のブランドが大切に継承してきた至高の名機、カラトラバの魅力について、お伝えできたでしょうか。

なお、こんな言葉があります。

腕時計はパテックフィリップに始まり、パテックフィリップはカラトラバに始まる―

そして、終わりもまた然りです。

一生愛せる時計を探している,ここぞと言う時の一本が欲しい。そんな方は、ぜひ一度カラトラバを手に取ってみてはいかがでしょうか。

 

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この記事を監修してくれた時計博士

田中 拓郎(たなか たくろう)

(一社)日本時計輸入協会認定 CWC ウォッチコーディネーター
高級時計専門店GINZA RASIN シニアマネージャー

当サイトの管理者。GINZA RASINのWEB、システム系全般を担当。スイスジュネーブで行われる腕時計見本市の取材なども担当している。好きなブランドはブレゲ、ランゲ&ゾーネ。時計業界歴12年

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