スピードマスターの豆知識

• 8世代に及ぶ系譜

  スピードマスターの基幹モデルはこれまで8世代に及ぶ系譜を辿ってきました。
  初代モデルが誕生したのは1957年。2年後の1959年に針の形状がアロー針からアルファ針に変更され、第3世代ではアルファ針から白ペイントのバトン針へと変更されています。
  第4世代では3時側にリューズガードが追加され、1965年にNASAの宇宙飛行士用標準装備として正式採用。第5世代では月面着陸に着用され、「ムーンウォッチ」の称号を獲得しました。
  その後第6世代、第7世代を経て、現在はマスタークロノメーターを搭載した最新モデルが第8世代を担っています。

• スピードマスターの見分け方

  スピードマスターは同じ見た目でありながら、型番が異なるモデルが存在します。例えば7世代の「311.30.42.30.01.005」と「311.30.42.30.01.006」。両者は裏蓋と風防に違いがあり、「311.30.42.30.01.005」はソリッドバック、プラスチック風防、「311.30.42.30.01.006」はシースルーバック、サファイアガラスとなっています。スピードマスターを購入する際には、スペックとケース裏をよく見てください。

• 「下がりr」個体が熱い！

  スピードマスターは現行モデルだけでなく、アンティークモデルも人気です。中でも第五世代にあたる通称「下がりｒ」は時計ファン垂涎の一本として高い評価を得ています。「下がりｒ」の特徴としては、文字盤12時位置のspeedmasterロゴの、最後部スペル「r」の書体が下に伸びていること。Sも縦に伸びていて、レトロ感を楽しめます。相場がじわじわと高騰しているため、今後手に入りにくくなる可能性もあります。

• 手巻きにこだわる理由

  スピードマスターはオートマチックシリーズを除き、頑なに「手巻き式」にこだわり続けている数少ない時計です。
  手巻き式を採用する理由としては、月面に降り立った当時の仕様をリスペクトしていること、耐久性においてメリットがあることが挙げられます。宇宙空間では重力の影響で動く自動巻きのローターが不要であったことも、スピードマスターが手巻きを採用した理由だと言われています。マスタークロノメーターを搭載した最新モデルにおいても、内部機構はもちろん手巻き式です。