
「高級腕時計を買うなら、一生使えるものが欲しいけれど、どれを選べばいいの?」
「高価な腕時計を買うときに後悔したくない。本当に良い腕時計を知りたい」
高級腕時計を初めて買う方や、一生使える腕時計を探している方は、「買って後悔しない、本当に素晴らしいと満足できる腕時計」の選び方に悩んでいるのではないでしょうか。
この記事では、一生ものの高級腕時計の購入を検討している方のために、選び方のコツやおすすめのモデルについて紹介します。
男性に人気の高いモデルを中心に初めての高級時計でも後悔しないラインナップとなっておりますので、ぜひ参考にしてみてください。
また、よく耳にする「高級時計を買うと人生が変わる?」という疑問への答えもあわせて説明します。人生を変えるほどの出合いを腕時計に期待している方も、ぜひ最後までお読みください。
目次

「良い時計を買うと人生が変わる」という言葉は、腕時計を愛する方がよく口にします。尊敬する人から言われると、説得力をもって耳に残りますよね。
しかし、買っただけで人生がガラリと変わる魔法の時計は、当然ながら存在しません。
人生が変わるかどうかは、買った後の意識変化や行動次第です。
良い腕時計を身に着けると、おのずと行動や振る舞いの意識が変わってきます。また仕事や目標におけるモチベーションなどにもつながると言えます。
高級腕時計を買うと、「自分にはこの時計を買う力があるんだ」「このブランドに相応しい人間になれたんだ」と感じ、自己肯定感がアップする方は少なくありません。
そもそも、著名人やセレブが持っているような高級腕時計には、身に着けるだけで気分をあげる力があります。
また、買ったことによって物欲が満たされる満足感もあります。それだけでなく、高級腕時計の価格やブランド力には、オーナーになれたことで、自分の価値が上がったように感じさせるパワーがあるのです。
実際、「良い腕時計を持つことで自信がつき、気後れしなくなった」と感じている方や、「高級腕時計店のスタッフに、オーナーに相応しいと認められた」と感じた方もいます。社会的承認欲求を満たしてくれるアイテムです。
さらに、成功の証や成長の記念に腕時計を購入すると、見るだけでモチベーションがアップします。「もっと頑張って、もっと良い時計を買おう」という、次の目標達成への意欲を高める力があるのです。
高級腕時計には「社会的に成功している人の持つもの」というイメージがあります。また、時計にお金をかけることで、他人から「時間を大切にしている人」「時間・自己管理をしっかりしている人」という良い印象も持たれるようになります。
高級腕時計は、ステータスシンボルとして機能します。例えば、ロレックスの腕時計には「成功者のアイテム」というイメージがあります。ビジネスシーンでは第一印象を良くしたり、信頼性を高めてくれるアイテムです。
さらに、ビジネスパーソンには腕時計を必須アイテムとする方も多く、良い腕時計を身に着けることで会話の糸口になります。営業職であれば大きな武器ですし、初対面の方と盛り上がるきっかけをくれる、コミュニケーションツールになります。
特に、ブランドやモデルが歩んできた歴史・ストーリーを知ることで、愛好家同士の結びつきが深まります。背景や物語を知れば、腕時計により愛着が湧いて満足感もアップします。
社会的な印象や信頼度を高め、コミュニケーションの輪を広げてくれる腕時計を買うことは、自分自身への有益な投資となるのです。
腕時計にお金を使うことは、時間への意識を変えるきっかけになり得ます。覚悟を決めて買った腕時計で時間を確認する行為は、スマホやパソコンでちらっと時間を見ることとは重みが違います。
時間の重みが変わるのは、高級腕時計を買うとき、後悔しないように「自分が一生使い続けたいのはどんな腕時計だろう」と考えるからです。自分に似合うものを客観的に考えるためには、現状の生き方や働き方についても客観視する必要があります。また、自分の今後についても思いを馳せる機会です。
こうして、自分の人生について見つめなおし、考え抜いて選んだ高級腕時計を手に入れたら、時間を見るたびに買ったときの気持ちが蘇るでしょう。買ったときに思い描いていた自分に近づくたびに、喜びを感じられるはずです。
高級腕時計を購入することで、時間はただ流れるものから、自分の意識下で刻まれ続けるものとなります。良い時計を買うと、時間や人生を見つめなおすきっかけとなり、多くの気付きがもたらされる可能性があるのです。

一生使える、生涯のパートナーに相応しい腕時計を、人気の高級腕時計ブランドから厳選しました。
いくらからが高級腕時計と呼べるのか、明確な価格の定義はありませんが、手頃な価格帯からベーシックブランド・ミドルレンジブランド・ハイエンドブランドに分類されます。
一般的に20万~30万円からがベーシック、50万前後からがミドルレンジ、100万以上の平均価格帯のブランドがハイエンドと呼ばれます。
ここでは、多くの方が「高級腕時計」と認める、100万円前後で購入できる一生ものの腕時計のおすすめブランド&モデルを紹介します。

1905年にイギリスで創業し、現在はスイスの代表的ブランドに上り詰めたロレックスは、高級ではありますが「実用腕時計の雄」として位置づけされています。
数多くの著名人や芸能人、世界中のセレブが愛用するステータスウォッチです。また、日本では超人気ドラマ『ラブジェネレーション』『やまとなでしこ』『ザ・ロイヤルファミリー』などに登場して、話題をさらってきました。
ロレックスの腕時計は堅牢度が高く、耐磁性にも優れているためビジネスシーンでもガンガン使えます。
実際に様々なアイテムを取り揃えていて、常にロレックスが流通している人気の専門店へ赴き、どのようなデザイン・着け心地なのかまずは試してみると良いですね。
オイスターパーペチュアルは、ロレックスが開発した防水性の極めて高いオイスターケースと、自動巻きのパーペチュアル機構を兼ね備えた基本のロレックスウォッチです。
また、オイスタースチールと呼ばれるロレックス独自の堅牢なステンレススチールを使用しているため、耐食性にも優れ、視認性も高い腕時計です。
ロレックスの数多いモデルの中でも基本的なデザインで、シンプルな機能・見やすさ・時代に左右されない普遍的なフォルムが、生涯通して飽きの来ない、一生ものに相応しい腕時計です。
サイズ展開もロレックスには珍しく28mm・31mm・34mm・36mm・41mmとバラエティ豊かで、男性はもちろんペアで揃えても良いモデルです。
デイトジャストはロレックスの三大発明と呼ばれるオイスターケース(防水ケース)・パーペチュアル機構(自動巻き)・デイトジャスト機構(午前0時に日付が瞬間的に変わる)をすべて搭載したモデルです。
1945年の誕生以来、ロレックスを代表する名モデルとして現在まで歴史をつないできました。
現在は36mm径モデルと41mm径モデルを展開しており、腕時計はあまり大きくない方が好みという方にも愛用されています。
また、オイスターパーペチュアル同様、ダイアルのカラーや素材、ケース素材などのバリエーションが非常に多く、好みのカラーが見つけやすい点も魅力です。
チェリーニは、ロレックスが販売していたドレスウォッチで、1920年代に誕生し、2023年に廃盤となるまでの長い歴史を持つモデルです。
ケースにはゴールドをはじめとする貴金属が使用され、ロレックスが開発したオイスタースチールと呼ばれるステンレス素材は使用されません。
上品なドレスウォッチで、ロングセラーだったため様々なバージョンが中古市場に多く出回っています。
ロレックスの中古モデルを購入する場合は、ロレックスを専門に扱っている、もしくは多く取り扱って売れている高級腕時計販売店を利用することがおすすめです。

オメガは、1848年に創業したスイスの高級時計ブランドです。日本ではロレックスに次いで知名度の高い海外腕時計ブランドで、オリンピックの公式タイムキーパーを務めるなど世界的地位も築いています。
頑強さ・精度の高さはNASAお墨付きで、アポロ計画ではメンバーが着用し、月面着陸も果たしました。使用されたスピードマスターは「ムーンウォッチ」と呼ばれています。
また、世界的人気スパイ映画『007』では歴代ジェームズ・ボンドの愛機として登場し、ボンドウォッチと呼ばれるモデルもあります。
シーマスターは1948年にリリースされたダイバーズウォッチです。ただし、本格的ダイバーズウォッチらしい外観のモデルだけでなく、ドレスウォッチのようにスマートなデザインのモデルも揃っています。
映画「007」で歴代ジェームズ・ボンドが着用していることで「ボンドウォッチ」とも呼ばれるシーマスター。ボンドウォッチと呼ばれるモデルのほとんどは、本格的ダイバーズウォッチ型です。
今回ご紹介したシーマスター アクアテラ150Mは、ドレスウォッチ型のモデルです。防水性能が高く、丈夫で使いやすい腕時計です。また、裏面がクリスタル仕様になっており、内部のムーブメントを眺められる点も魅力です。
コンステレーションは1952年にデビューしたドレスウォッチで、オメガ初の自動巻きであり、全製品が非常に精度の高いムーブメントを搭載しています。
コンステレーションとは英語で「星座」を意味し、デザインにも星や天文台などがあしらわれています。これは昔、腕時計の精度コンクールを天文台で行っており、コンステレーションが優秀な成績を収めたことに由来します。
ベゼル部分に備わっている4つの爪も特徴のひとつです。オメガの長い歴史の中でも特に人気の高い、気品とロマンあふれるシリーズです。
デ・ヴィルはフランス語で「都会」「街」を意味し、フランス・パリの「今」を感じさせる洗練されたデザインのドレスウォッチです。
もとはシーマスターの派生モデルでしたが、ドレスウォッチ路線強化のため、1967年にコレクション化されました。
今回ご紹介したプレステージは1994年にリリースされた主要モデルで、シックでシンプルなデザインが特徴です。
時代を超えて愛されるスタイリッシュなドレスウォッチで、シーンを選ばず長く使い続けたい方にぴったりのモデルです。

IWCの創業は1868年。アメリカ人時計技師が、時計の聖地スイスの、ドイツとの国境付近にあるシャフハウゼンに工房を構えたことからスタートしました。
当時最先端の工業技術をひっさげ、合理的な経済感覚を持った創業者が、スイスの伝統的時計製造の知恵と、ドイツのマイスター気質をベースに立ち上げた稀有なブランドです。
IWCの腕時計を一言で例えるなら「質実剛健」に尽きます。世界中のビジネスパーソンから絶大な信頼を寄せられ、日本でも多くの著名人がファンであることを公言する、人気・信頼性の高い腕時計ブランドです。
IWCの華といえばパイロット・ウォッチです。1930年代に発表され、1943年に「マークX」をリリースしてから、基本的にその構造は変わっておらず、普遍的な人気を誇っています。
パイロット向けに開発されたため、非常に高い視認性・耐磁性・防水性を持ち、急激な減圧に耐える強靭なケースを与えられています。また、パイロットが手袋をつけたままでも操作しやすいよう工夫された、使いやすさも注目ポイントです。
デザインは実用性を重視しているため、シンプルな機能美が特徴です。素朴だからこそ飽きが来ない、使うほどに愛着が湧く一生ものの腕時計です。
ポルトギーゼはIWCのアイコンウォッチで、ポルトガル商人による「海上で使える高精度の腕時計を」という依頼に応え、1939年にリリースされた腕時計です。依頼主に由来して、ドイツ語でポルトガル人を意味する「ポルトギーゼ」と名づけられました。
開発当時は安定性の高い大型ムーブメントを搭載するため、当時としてはかなり大きめの腕時計としてデビューしました。現在では一般的な大きさとなり、薄型のドレスウォッチとして愛されています。
航海中に使うことを意図して作られているため、シンプルで視認性の高い知的なデザインが時代を経ても評価され続け、ブランドを代表する人気モデルとなりました。
インヂュニアは、ドイツ語で「エンジニア・技術者」を意味する名で、1955年、民間向けにパイロットウォッチから派生して発売されました。
パイロットウォッチは、航空機のコクピットの計器類から発せられる強い電磁波に耐えなければならないため、高い耐磁性が求められます。インヂュニアも耐磁性能に優れており、技術者はもちろん医師やレントゲン技師など、医療関係者に愛されてきました。
現在も機能性の高さと無駄のないミニマルなデザイン性が、ビジネスパーソンをはじめ世界中のファンから愛されています。ネーミングのインパクトも人気のポイントです。

グランドセイコーは日本を代表する時計メーカーであるセイコーが、「世界に通用する最高レベルの高級腕時計を作る」というコンセプトで1960年に立ち上げた、ハイエンドラインです。
2017年にはセイコーから独立し、「GS」というロゴのハイブランドとして新たな一歩を歩みだしました。日本の美意識をベースとしたデザイン、四季や和文化をパターン・色で表現したダイアルなど、繊細な美しさが特徴です。
また、世界に先駆けてクォーツ式腕時計を開発したセイコーならではの技術力も、世界的に評価されています。特に、機械式時計の持つ大きな動力(トルク)と、クォーツ式時計が持つ最高レベルの精度を併せ持つ「スプリングドライブ」というハイブリッドムーブメントは、非常に優れた機構です。
グランドセイコーのSBGA211は、通称「雪白」と呼ばれる純白のダイアルが美しく、日本国内はもちろん、海外からも高い評価を得ている人気モデルです。
グランドセイコーは長野の塩尻にある信州時の匠工房や、岩手のグランドセイコースタジオ雫石で製造されています。諏訪湖や穂高連峰、雫石から見える岩手山や渓谷、雪や雪渓、氷瀑、白樺林などの美しい自然を、特殊なパターンと絶妙な色で表現したシリーズが人気を博しています。
雪白は冷えて乾いた風にさらされて輝く雪の白さを表現したパターンで、グランドセイコーの3つのコレクションであるヘリテージ・エレガンス・エボリューション9の中のヘリテージコレクションの一本です。
機械式時計とクォーツ式時計の良さを両立させたスプリングドライブムーブメントを搭載した、生涯使いたくなる美しさと使いやすさを備えた腕時計です。
「御神渡り(おみわたり)」は、エレガンスコレクションからリリースされた、信州諏訪湖の神秘的な自然現象を表現したモデルです。
冬の寒い朝、ごく稀に起きる氷の割れ目を、神の通り道「御神渡り」と呼んでいます。その荘厳さ、湖面のごく淡い「甕のぞき」のブルー、繊細な氷の表情などを見事に写し取っています。
搭載ムーブメントは、信州時の工房で製造されているスプリングドライブです。また、グランドセイコーが大切にしている「ザラツ研磨」と呼ばれる高度な研磨技術による鏡面・ヘアライン仕上げなどを組み合わせることで、ステンレスケースには陰影がくっきりと表れます。
光と陰が織りなす「燦然と輝く腕時計」は、御神渡りダイアルの美しさと合わせて一生ものに相応しい気高さです。
「白樺」は、グランドセイコーが元々デザインの基礎としてきた「グランドセイコースタイル」に、現代的解釈やより深い日本の美の真髄を加えた「エボリューション9コレクション」の代表的モデルです。
実は「白樺」モデルは2種類あり、ご紹介したRef.SLGH005が岩手、Ref.SLGA009が長野の白樺林をモデルとしています。それぞれの力強さや繊細さ、リズムや静寂など、実際に見て違いを味わってみると良いのではないでしょうか。
また、ムーブメントには雫石スタジオで製造されている機械式が搭載されており、裏側は「雫石川仕上げ」と呼ばれる美しい彫りが施されています。
岩手の白樺林をパターンと色味で表現したRef.SLGH005は、岩手県出身で世界に名をとどろかせている大谷翔平選手にもプレゼントされました。大谷選手はグランドセイコーファンとしても知られており、同じモデルを求める方も多い大人気腕時計です。
カルティエは1847年にフランス・パリでオープンした、宝石工房から歴史がスタートします。世界中の王侯貴族を虜にし、英国のエドワード7世に「王の宝石商、宝石商の王」と呼ばれました。
時計メゾンとしての歴史も古く、ムーブメントから自社で製造するハイレベルなブランドとして、愛好家の間では大変有名です。
1911年に世界初の男性用市販腕時計として「サントス」をリリース、1917年には第一次世界大戦で活躍した戦車から着想を得た「タンク」を販売するなど、腕時計業界の最先端を延引してきた存在です。
パリを、そして世界を魅了するジュエラーとしての優れたデザインセンスで、今も多くのセレブや著名人を魅了し続けています。
カルティエの「タンク」シリーズは、第一次世界大戦でフランスを勝利に導いたルノー製戦車からインスピレーションを、当時流行し始めていたアールデコ様式から影響を受けてデザインされた、レクタングル(長方形)モデルです。
ケースの縦軸がまっすぐ伸び、横軸が支えている形状は、確かに戦車のキャタピラーを彷彿とさせます。しかし、洗練されたデザイン性により殺伐さは全くなく、むしろ非常にエレガントなドレスウォッチとして、男女問わず時代を超えて愛されています。
1917年に登場したタンクは非常に数多くのモデルを輩出しており、タンク マストは2025年現在最も新しいモデルの一つです。ケースサイズは3種類あり、機械式ムーブメントを搭載しているXLがおすすめです。
| XL | 縦41mm×横31mm | 機械式ムーブメント搭載 |
|---|---|---|
| LM | 縦33.7mm×横25.5mm | クォーツ式 or ソーラービート |
| SM | 縦29.5mm×横22mm | クォーツ式 or ソーラービート |
サントス デュモンは、ブラジル出身の飛行家・発明家アルベルト・サントス=デュモンが友人であったカルティエ三代目のルイ・カルティエに「飛行中手を使わずに時間を確認できる時計が欲しい」という依頼をしたことから誕生した、世界初の市販向け男性用腕時計です。
依頼があった1904年当時は懐中時計が主流で、飛行中安全に時間を確認することが難しい状況でした。そこで、ルイ・カルティエは操縦桿を握ったまま時間が確認できる、腕時計の開発を思いつきます。
さらに、ファッションリーダーでもあったサントスのためにデザインにもこだわりぬき、洗練された男性の魅力を際立たせる腕時計を完成させました。カルティエは、実用的かつハイセンスな腕時計を世に広めた功労者なのです。
世界で最初に販売されたメンズウォッチであるサントスは、現在に至るまでカルティエを代表する人気モデルとして君臨しています。一生ものを選ぶのであれば、検討したい腕時計です。
ロンド マストはカルティエがオンライン限定で販売しているモデルで、ロンドコレクションは1961年に端を発します。
ロンドとはフランス語で「丸い」「輪舞」という意味があり、その名が表すように一般的ドレスウォッチの基本である、ラウンドケースが特徴です。
多くのカルティエウォッチに共通するブルースピネルカボションのリューズが、宝飾ブランドであることを強く感じさせてくれます。また、レイルウェイ分目盛りや青焼きしたブルースチール針など、高級腕時計の特徴を余すところなく持ちあわせています。
レザーストラップとメタルストラップを簡単にチェンジできる機構を搭載しており、気分や季節に合わせて付け替えられる点も魅力です。

一生使える腕時計とはどのような腕時計なのか、ブランドや機能に詳しくなくても選べるコツについて、腕時計選びで迷っている方が知りたいと感じることをまとめました。
多くの愛好家が「一生もの」として選ぶ腕時計の特徴や、後悔しない選び方のポイントについて詳しく解説します。
一生ものの腕時計を選ぶのであれば、電池を交換し続けなければならないクォーツ式(電池式)よりも、メンテナンスをすれば半永久的に使い続けられる機械式がおすすめです。
腕時計は大きく「機械式」と「クォーツ式」に分けられます。クォーツ式は電池を動力としているため、「電池式」とも呼ばれます。
機械式は腕時計内部の「主ゼンマイ」を巻き上げることで、ほどけていく力を歯車に伝え、動力に変えています。リューズを使って主ゼンマイを手動で巻き上げるものが「手巻き」、内部に仕組まれた「ローター」と呼ばれる振り子で自動的に巻くものが「自動巻き」です。
クォーツ式は電池を交換しなければならず、電池が古くなると液漏れなどの恐れがあります。精密機器のため、電池交換は専門業者に依頼して行う必要があります。
機械式腕時計は、主ゼンマイを巻き上げるだけで動くため、電池を必要としません。また、高級腕時計はメンテナンスを行うことで、一生使い続けられる強度を持っているものがほとんどです。
「せっかく高い腕時計を買うなら生涯使いたい」「できれば次世代に受け継いで欲しい」「資産としても価値があるものがいい」と考えるのであれば、機械式がマストです。
腕時計は精密機器で、メンテナンスが欠かせません。また、何らかの初期不良がないとも限りません。そこで、購入後のアフターフォロー・アフターメンテナンスが充実しているブランドを選びましょう。
長い歴史を持っている高級腕時計ブランドは、多くが長期の保証期間を設けています。
| ブランド | 保証期間 |
|---|---|
| ロレックス | 5年 |
| オメガ | 5年 |
| IWC | My IWC登録で保証延長8年 |
| グランドセイコー | 5年 |
| カルティエ | Cartier Care入会で保証延長申請8年 |
多くの海外ブランドは、日本法人が受け皿になってメンテナンスやフォローを行っています。
腕時計の状態によっては、スイスなどの本社で修理を行うケースもあるため、時間とお金がかかるというデメリットがあります。
海外の高級腕時計ブランドを購入する場合は、腕時計専門店でメンテナンスをしてもらう方法もあり、正規のオーバーホールより安い価格設定も魅力です。
せっかく高級腕時計を買っても、ブランド自体が信頼や人気を失って、廃業に追い込まれたら困りますよね。そこで、長い歴史を持ち、廃業の不安が少ない歴史のあるブランドを選ぶことがおすすめです。
人気の高いブランドの創業年を紹介します。
| ブランド | 創業年 |
|---|---|
| ロレックス | 1905年 |
| オメガ | 1848年 |
| IWC | 1868年 |
| グランドセイコー | 1960年(セイコーは1881年) |
| カルティエ | 1847年 |
最も新しいブランドのロレックスも、120年の歴史があります。
欧州の高級腕時計ブランドの中には、1735年創業のブランパンや、1755年創業のヴァシュロン・コンスタンタンなど、なんと18世紀からの歴史を誇るところもあります。
一生使える腕時計を選ぶ際は、洗練されたシンプルなデザインをセレクトすることがおすすめです。
シンプルなデザインには、様々なメリットがあります。
機械式腕時計は、メンテナンス次第で半永久的に使えるという特徴があります。
時代を超え、流行に左右されず見やすい腕時計であれば、いつの時代も受け入れられるでしょう。
高級腕時計を買っても後悔しない方の中には、「事前に欲しいモデルの歴史やストーリーを調べてくる」方が少なからずいます。
長く愛される高級腕時計ブランドやモデルには、誕生秘話やロングセラーとなった歴史的転換点、ストーリーなどが存在します。
ロレックスの三大発明をすべて搭載したデイトジャストや、月にたどり着いたオメガのムーンウォッチなど、胸躍る物語を秘めたモデルは知れば知るほど愛着が湧いてきます。

一生使える腕時計を選ぶ際、「壊れない」「頑丈」という点は大きな注目ポイントのひとつですね。
頑丈さ、堅牢さを特徴にした腕時計は、多くのブランドがスポーツモデルとしてリリースしており、一生ものに相応しいスペックを備えたモデルが豊富です。
毎日遠慮なく使っても壊れにくい頑強さと、一生使い続けられる魅力を持った、おすすめのスポーツモデルを紹介します。
「冒険者・探求者」という意味の名を冠するエクスプローラーは、人類で初めてエベレスト登頂に成功した探検家エドモンド・ヒラリー卿一行に敬意を表し、ロレックスが1953年にリリースした、タフネスな腕時計です。
エベレスト登頂時、ヒラリー卿は実際にロレックスの腕時計を身に着けており、その強靭さに注目が集まっていました。当時着用されたオイスターパーペチュアルをより強化し、-20度の強烈な寒さでも凍らない特殊なオイルを用いて開発されたモデルが、エクスプローラーです。
ステンレススチールのシンプルかつ強靭なケースと、視認性を高めたブラックダイアルが長らく受け継がれ、現代に至ります。今も多くの方が愛用し、オフィスやレジャーのお供として使われているモデルです。
チューダーは、ロレックスのディフュージョンブランドとして1926年に創立しました。ロレックスの部品を使いながら、汎用ムーブメントを搭載して価格を抑えることで「手の届くロレックス」として人気を博します。
しかし、独自路線の開拓に励み、自身のファンを増やし続けた結果、現在は独立したブランドとして販路を拡大しています。品質の高さを武器に独自開発ムーブメントを開発、知名度・信頼を得て注目されています。
ブラックベイはチューダーのフラッグシップモデルで、サブマリーナーの流れを汲む正統派ダイバーズウォッチです。スノーフレーク針と呼ばれる四角いマークがついた針が特徴で、視認性が高く頑丈、自信をもって長く使い続けられる一本です。
カレラは、タグホイヤーのハイエンドモデルとして世界的に知られるスポーツウォッチです。かのアイルトン・セナも愛したタグホイヤーは、今もマシンを愛する男性に支持され続けているブランドです。
タグホイヤーはモータースポーツとの縁が深く、1963にリリースされたカレラもメキシコのロードレース「カレラ パンアメリカーナ」から名づけられました。
初代カレラは、世界初の自動巻きクロノグラフとして知られており、何度もフルモデルチェンジを繰り返しながら現在に至る名機です。現行シリーズにもクロノグラフをはじめ、様々な機能・機構を搭載したモデルが存在します。
ご紹介したモデルは、デイ(曜日)とデイト(日付)を同時に表示できるデイデイト機能を搭載した利便性の高いモデルで、デザインもシンプルで洗練されています。過酷なカーレースの名を冠しているカレラは、頑強さの面でもおすすめです。
オメガは精度の高さや耐久性で知られるブランドで、特に「ムーンウォッチ」と呼ばれるスピードマスターはアポロ計画で活躍した「宇宙レベル」の強さを誇ります。
ムーンウォッチに搭載されているムーブメントは「コーアクシャル脱進機」という部品を用いることで、摩擦や注油メンテナンスを軽減、部品の耐久性を高めています。
耐久性はもちろん、耐磁性・耐食性・耐衝撃性・防水性など、宇宙での活動にも耐えうるパワーを備えた非常に頑丈な腕時計です。日常や仕事で腕時計を傷めないか心配、という方も安心して使える一本です。

腕時計業界には、いわゆる「雲上ブランド」と呼ばれる超ハイブランドが存在します。手がける腕時計はどれも非常に高価ですが、それに見合ったステータス性やラグジュアリーを感じさせてくれる名機が揃っています。
ここでは、世界五大腕時計ブランドに数えられる超名門ブランドをはじめ、「王の宝石商」と呼ばれる世界屈指のジュエラーによる、一生愛し続けたいクラシックな腕時計を紹介します。
パトリモニーは、ヴァシュロンコンスタンタンが誇るドレスウォッチです。ヴァシュロンコンスタンタンは1755年創業の「世界三大高級時計ブランド」に数えられる名門です。また、創業以来一度も歴史が途切れたことがなく、企業のトップに縁起の良い時計として愛用されることが多いブランドです。
1957年にリリースされたクラシックモデルをベースに、デザインに現代的再解釈を加えて誕生したパトリモニーは、フランス語で「遺産」を意味する名です。
無駄なものが一切ない満月のようなラウンドケースは、バランス・研磨技工など全てにおいてごまかしがききません。シンプルだからこそ最上級のラグジュアリーを感じられる、世界的にもトップレベルのドレスウォッチです。
ロイヤルオークは、世界三大腕時計ブランドのひとつ、オーデマピゲのフラッグシップモデルです。時計業界の超有名デザイナー、ジェラルド・ジェンタがデザインしたスマートでクールなフォルムは、一目でそうと分かる知名度を誇ります。
八角形のベゼルをビス留めした独特のデザインは、イギリス軍艦「ロイヤル オーク号」の舷窓をイメージしたとされています。1972年にリリースされた「ラグジュアリースポーツウォッチ」の名機です。
ご紹介したモデルは、初代と同じ「ナイトブルー・クラウド50カラー」ダイアルに繊細な格子模様を刻んだ「グランドタペストリー」仕上げです。腕時計の歴史に名を刻む当モデルは、オフィシャルでもオフでも使える逸品です。
カラトラバは、世界三大腕時計ブランドの一角を担う名門、パテックフィリップが手がけたドレスウォッチの傑作です。1839年創業のパテックフィリップは、スウォッチやリシュモンなど大手資本グループに属さない、スイスの伝統的家族経営ブランドの雄です。
パテックフィリップの紋章はユリの花と十字架を組み合わせた「百合十字」で、もとは12世紀に実在した「カラトラバ騎士団」の紋章でした。パテックフィリップは騎士団の気高さや紋章の優美さから商標に掲げ、ブランドを代表するドレスウォッチに「カラトラバ」の名を冠したのです。
ゆがみのない完璧なラウンドシェイプのダイアル、視認性と優美さを備えたインデックスなど、正統派ドレスウォッチの粋を極めた極上の一本です。ケース素材のローズゴールドは、赤味がかった美しい金色で、日本人の肌によく馴染む色合いです。
タンク ルイ カルティエは、カルティエのタンクシリーズのハイエンドモデルで、タンクの生みの親である三代目ルイ・カルティエも愛用した名品です。1922年にリリースされてから、現在に至るまで長く愛されてきました。
タンク ルイ カルティエには、他のタンクシリーズにはない、最高級モデルとしての特徴があります。まず、ケース素材にはゴールドのみが用いられ、リューズにはスピネルではなくサファイアがセッティングされます。宝石商の王者としての矜持が感じられるデザインです。
また、ダイアルには高級腕時計の証ともいえる繊細なギョーシェ模様が彫りこまれています。タンクシリーズの頂点を極めた、最上級のラグジュアリーウォッチです。
ランゲ1は、ドイツの名門腕時計ブランド、A.ランゲ&ゾーネのフラッグシップモデルです。ドイツはスイスに次ぐ腕時計王国で、特にザクセン州のグラスヒュッテは聖地となっています。A.ランゲ&ゾーネは、グラスヒュッテを代表するブランドです。
グラスヒュッテの腕時計製造には「グラスヒュッテ様式」と呼ばれるスタイルがあり、A.ランゲ&ゾーネの腕時計の機能美によく反映されています。ランゲ1もそのひとつです。
ランゲ1の最大の特徴は、オフセットと呼ばれるアシンメトリーなダイアルデザインです。A.ランゲ&ゾーネの代名詞でもあるビッグデイト表示や時分計、スモールセコンドなどを黄金比に従って配置しており、視認性・美しさを兼ね備えています。
ランゲ1は世界中のセレブや著名人に人気のモデルで、日本の芸能人にも愛用者が多くいます。独特のフォルムが目を惹き、眺めるほどに虜になるラグジュアリーウォッチです。
一生使える素晴らしい腕時計は、100万円支払わなければ手に入らない訳ではありません。中には10万円以下で買える、ハイブランド顔負けのモデルを提供するメーカーも存在します。
ここでは、ハイブランドに劣らない品質とラグジュアリー感を備えながら、求めやすい価格の腕時計を紹介します。
また、名だたる名門ブランドと並ぶクオリティながら手頃な価格のブランド腕時計や、超有名ブランドが手掛けながらも価格控えめのモデルなども集めました。

画像引用:Amazon|ORIENT STAR RK-AU0001S
オリエントスターは、1951年にオリエント時計株式会社が設立したハイエンドブランドで、「輝ける星」をイメージした機械式腕時計をムーブメントから作る本格的マニュファクチュールです。
2017年にセイコーエプソン株式会社と統合しましたが、ブランドは残り、半世紀以上にわたる歴史を現在まで紡いでいます。
国産ブランドの安心と信頼、確かな技術力から製造される腕時計は、高級ブランドに引けを取らない品質ながら、ボーナスで手が届くと好評を得ています。
ブルースチール針やレイルウェイ分目盛り、装飾彫刻が施されたダイアル、パワーリザーブのレトログラード表示など、高級腕時計の特徴を網羅したデザインで、上品な仕上がりです。初めての高級腕時計にもおすすめの一本です。

画像引用:Amazon|シチズン 腕時計 シチズンコレクション NB1050-59E
日本を代表する腕時計メーカーであるシチズンには、ザ・シチズンやカンパノラなど素晴らしい腕時計を手掛けるブランドが多数存在します。その一つであるシチズンコレクションから、機械式腕時計を紹介します。
10万円以下で購入できるモデルで、磨き上げられたステンレススティールのケース・ブレスレットとブラックダイアルがよく映えるデザインです。インデックスもシルバーで、シンプルなだけに視認性が高く、使い勝手も抜群です。
機能美を感じさせるシックなフォルムは、ビジネスシーンで活躍するほか、カジュアルスタイルに合わせても違和感がありません。日本の腕時計メーカーとして知られてきた品質と信頼性で、長く愛用できるおすすめの腕時計です。

ドイツの腕時計ブランドのノモスは、A.ランゲ&ゾーネやグラスヒュッテオリジナルなどの老舗高級ブランドと同じ、グラスヒュッテに工房を構えています。グラスヒュッテ産の腕時計を、ハイブランドよりもぐっと抑えた価格で購入できることで人気があります。
タンジェントは、ノモスの代表的なコレクションです。数学用語のタンジェントという名前には、ラウンドケースと直線で構成されるシンプルなデザインコンセプトが反映されています。
ノモスの腕時計製造には、かつてドイツにあり世界中に「機能美」の素晴らしさを広めた建築学校、バウハウスの理念が息づいています。タンジェントはミニマルを愛する現代人にマッチする、すっきりとした飽きの来ない腕時計です。
一生ものの高級腕時計を買いたいと思い立ったら、まずは「自分に似合うのはどんな時計か」「後悔しないモデルはどれか」についてじっくり考えましょう。
一生使えるクオリティの腕時計を探すなら、機械式時計がおすすめです。安いものは10万円以下から手に入りますし、ハイエンドを求めるならば価格・ステータスは青天井です。
「良い時計を買うと人生が変わる」と言われるように、腕時計は様々な付加価値を秘めています。また、一生使うことを考えると、あなたの人生観や価値観を見直すことにつながります。じっくり考えるほど、腕時計を買う意義や時間への意識が深いものとなります。
初めて高級腕時計を購入する方は、専門の高級腕時計販売店に直接出向いて、プロの意見を聞きながら決めることをおすすめします。
当記事の監修者

新美貴之(にいみ たかゆき)
(一社)日本時計輸入協会認定 CWC ウォッチコーディネーター
高級時計専門店GINZA RASIN 店舗営業部 部長
1975年生まれ 愛知県出身。
大学卒業後、時計専門店に入社。ロレックス専門店にて販売、仕入れに携わる。 その後、並行輸入商品の幅広い商品の取り扱いや正規代理店での責任者経験。
時計業界歴24年