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Watches and Wonders Geneva 2024 現地から速報!, WEBマガジン, エクスプローラー, ロレックス, 池田裕之

ロレックス 2021年新作!エクスプローラーI 124270を徹底解説!

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今なお猛威を振るう新型コロナウイルスの影響で、昨年に引き続きオンライン開催となった2021年新作見本市「Watches & Wonders Geneve」。

やはり例年通り、新作の中でも大きな話題をさらっているのがロレックスでしょう。

2021年は、ロレックスの基幹コレクションにあたるエクスプローラーIにおいて、ついに悲願のモデルチェンジ!

一見すると従来の214270とデザインは似ていますが、いったいどのような進化を遂げているのでしょうか。

この記事では、新しく登場したエクスプローラーI 124270の外装,デザイン,スペックを徹底解説致します!

ロレックス 2021年新作 エクスプローラーI 124270

出典:https://www.rolex.com/ja

 

ロレックス2021年新作 エクスプローラーI 124270 スペック

スペック

外装

型番: 124270 / 124273
ケースサイズ: 直径36mm
素材: ステンレススティールまたはイエローロレゾール(SS×YG)
文字盤: ブラック

ムーブメント

ムーブメント: Cal.3230
駆動方式: 自動巻き
パワーリザーブ: 約70時間

機能

防水: 100m
予価: 676,500円/1,142,900円(いずれも税込)

 

ロレックス2021年新作 エクスプローラーI 124270 特徴

冒頭でも述べたように、大きな話題となった新型エクスプローラーI 124270。

もともとエクスプローラーII 50周年ということで、ファンの視線はそちらに集中していたように思います。事実、新作公開前に発表されたティザームービーでは、エクスプローラーIIと思しき製品がフィーチャーされていました。

しかしながら、いざ発表されてみてビックリ!

エクスプローラーIが、往年の36mmサイズへと回帰したのです!

さらにはサイズ感のみならず、デザイン面でも先代214270と言うより、先々代の114270を踏襲したと思しきディテールが見受けられます(114270は2001年に誕生しているため、20周年の節目であることも関係しているのでしょうか)。

それではそれぞれを、細かく見ていきましょう!

 

①デザイン

エクスプローラーIは1953年に開発されました。

探検家(エクスプローラー)の名前の通り、人類未踏の地へチャレンジするユーザーのための、堅牢かつ汎用性高い一本であることが特徴です。
また、誕生同年に既に製造されていたエクスプローラーIのプロトタイプが、英国ヒマラヤ遠征隊の世界初エベレスト登頂に携行されていた逸話はあまりにも有名ですね(もっとも、実際に傾向された製品はオイスターパーペチュアルだった説もあるようですが)。

 

誕生当初は様々な市場向けにいくつかのバリエーションがロレックスから生み出されましたが、現在のデザインコードが確立されたのは1960年代です。

アンティークロレックス エクスプローラーI 1016

※1963年頃に登場したRef.1016

とりわけロングセラーのRef.1016以来、3・6・9のアラビアインデックスにバーインデックス,ベンツ針,ブラック文字盤,そして直径36mmのケースサイズが、続く14270,114270へと連綿と受け継がれていきました。

 

しかしながら2010年、214270へのリファレンスチェンジとともに、ケースサイズが39mmへと変更されます。

文字盤ロゴも変更され、2016年にはケースサイズに合わせた長さ・太さに針もマイナーチェンジが加えられました。さらにこのマイナーチェンジの際には、3・6・9インデックスにクロマライト夜光が塗布されたことで、視認性の向上が図られます。

ロレックス エクスプローラー

※先代のエクスプローラーI 214270。なお、こちらは2016年以降のマイナーチェンジ個体

 

このように先代と比べて大幅変更が行われた214270ですが、何度か述べているように2021年、直径36mmケースに回帰することとなりました。

さらにリファレンスが224270ではなく124270となったことから、214270ではなく先々代114270を進化させる形でリファレンスチェンジしたことが見て取れます。

これが指し示すように、文字盤ロゴは114270以前のようにROLEXの下にOYSTER PERPETUAL、そして直下にEXPLORERが印字。そして6時側にSUPERLATIVE CHRONOMETER OFFICIALY CERTIFIED(クロノメーター認定)の文字が入りました。

ロレックス 2021年新作 エクスプローラーI 124270

出典:https://www.rolex.com/ja

実機を見ていないのでなんとも言えませんが、針も114270に合わせた長さに切り替えられているのでしょう。ちなみに時分針と3・6・9インデックスは変わらずロジウムプレート仕上げを施したホワイトゴールド製と見受けられます。

光沢感をあえて抑え、落ち着いた雰囲気を醸し出すブラック文字盤も健在ですね。なお、従来通りラッカー仕上げが施されています。

 

もちろん114270と全く一緒と言うわけではありません。

バーインデックスや時分針のみならず、3・6・9インデックスにも引き続きクロマライト夜光が施されました。

※クロマライト夜光とは2007年頃から使用され始めた、ブルー発光が特徴的なロレックス開発・特許取得の夜光。114270の夜光はスーパールミノバ。

 

また、文字盤6時位置のSWISS MADEの間には、2018年頃からみられる王冠マークを挟み込んだ形へと変更されています。

 

②外装

ステンレススティール製の外装を見てみると、114270及び214270と大きな違いは見受けられません。

エクスプローラーIは伝統的にスムースベゼルにポリッシュ仕上げが施され、ケース・ブレスレット表面はサテン仕上げでツヤ消しされています。なお、サイドはポリッシュ仕上げとなっています。サテン・ポリッシュ面がメリハリ効いている、というのもスポーツロレックスの魅力の一つですね。

ロレックス 2021年新作 エクスプローラーI 124270

出典:https://www.rolex.com/ja

さらにオイスターケースとねじ込み式リューズによって、100m防水を誇ります。

バックルのセーフティキャッチ付オイスターロックおよび5mmのブレスレット伸縮が可能となるイージーリンクも、214270と同じように搭載されました。

 

もっとも、昨今のロレックスはケース設計を若干ながら変更させています。

例えばモデルチェンジで大きく外装を変えなかった例として、2018年のシードゥエラー ディープシー 126660があります。外装部分に大きな変更点はなかったものの、ラグ幅を広げほんの少しだけシャープに。これに伴いブレスレットのコマ幅も広くなりました。

近年のロレックスにはこの傾向があるため、恐らく124270も画像で見るだけではわからない変更が加えられている可能性があります。

また、同じく近年のロレックスモデルがそうなっているように、風防には無反射コーティングが施されています。

国内入荷後、実機を確認するのが待ち遠しいところです!

 

③新型ムーブメント

近年のロレックス新作の中で、非常に大きなアップデート。それは新世代ムーブメントの存在でしょう。

ロレックスは長年、自社製自動巻きムーブメントにCal.3100系を使用してきました。

3100系は1990年前後からその活躍の場を広げていきます。そして3100系とは、精度・信頼性に優れ、かつメンテナンス性の高さにも定評がある、紛れもない名機です。ロレックスが巨大な中古市場を有している理由は、ムーブメントが早い段階で完成されている、ということが深く関わっているでしょう。

メンテナンスを施せば末永く高精度・高信頼性を保ち、かつメンテナンスもしやすいというメリットがあるためです。ロレックスはよく出回っているため、メーカー以外でもオーバーホール可能な事例が多い、というのも中古品売買が活発な理由ですね。

歴代エクスプローラーもまた、2001年の114270からはCal.3130が、2010年の214270からはCal.3132が搭載され、今なお非常に優れた機械として現役活躍しています。

 

しかしながら2015年、ロレックスはデイデイトでCal.3255をお披露目して以来、続々と3200系へと移行を進めています。ムーブメント変更で以て新作発表がここ最近の流れです。

出典:https://www.rolex.com/ja

2020年にノンデイトサブマリーナおよびオイスターパーペチュアルが新世代ムーブメントCal.3230に載せ替えられて新作発表となったため、続く2021年はエクスプローラーIもその道を辿ったのでしょう。

 

なお、Cal.3200系の「すごい!」は下記の通りです。

◆ロングパワーリザーブ約70時間を実現
◆従来品より約15%高効率となったクロナジーエスケープメント(脱進機)
◆ブルーパラクロム・ヒゲゼンマイおよびニッケル・リン合金で作られた脱進機による高耐磁性の獲得
◆独自耐震装置パラフレックス・ショック・アブソーバーによる耐衝撃性
◆切り替え車の一新による、巻き上げ効率の向上

 

3100系でもブルーパラクロムヒゲゼンマイやパラフレックス・ショック・アブソーバーは用いられていましたが、新世代ムーブメントのためにロレックスが新たに取得した特許数はなんと14とのこと!

とりわけパワーリザーブ延長は、ユーザーが体感しやすいアップデートではないでしょうか。

31系はこれまで約48時間パワーリザーブ。もちろん十分な長さとも捉えられますが、近年では多くの人気ブランドで「三日間パワーリザーブ」が主流になっているため、実用時計の王者として、ロレックスもまたこのスペックを獲得するに至りました。

 

ちなみにエクスプローラーIはノンデイトなので関係ありませんが、新世代ムーブメントによってカレンダーの操作禁止時間帯が取り払われたのも見ものですね。

グリーンタグ 

出典:https://www.rolex.com/ja/watches/rolex-watchmaking/movements.html

なお、前述の通り6時位置にSUPERLATIVE CHRONOMETER OFFICIALLY CERTIFIEDの文言が印字されますが、これはクロノメーター認定機、と言う意味です。
クロノメーターはスイス公認クロノメーター検定協会、通称COSC(Controle Official Suissedes Chronometres)が規定するムーブメントの精度規格。この認定機は一つのブランド付加価値となるのですが、ロレックスでは201年から全モデルに独自の「高精度クロノメーター規格」を適用するようになりました。

これによって通常クロノメーターを上回る、きわめて正確性高い機械式時計を生み出しています。
ちなみにどれくらいの精度かと言うと、ロレックスの検査環境下では日差±2秒程度だとか!

実際の使用環境ではまた異なりますが、ロレックスはただ「かっこいい」とか「知名度が高い」だけでなく、実用性の追求にかけては他の追随を許さない、屈指の職人集団であることがおわかり頂けるでしょう。

高精度クロノメーター認定機の印として、メーカーでは販売時にグリーンタグを付属しています。

 

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④定価

2021年の新作発表で最も驚かされたのが、新定価です。一瞬、見間違えたのかと目を疑いました。

先代214270の税込定価は687,500円。そして新作124270は676,500円…!なんと、値下がりしているのです!ちなみにCal.31系を載せているエアキング 116900と同額となりました。

これまで新世代ムーブメント搭載機としてリファレンスチェンジした新作は、振れ幅の多寡はあれど定価は上がる傾向にありました。よりアップデートしたムーブメント搭載、ということを鑑みれば、当然ですね。ちなみに2021年、同時ローンチとなった

しかしながらエクスプローラーI 124270に至っては、むしろ値下がり。サイジングダウンしたものの外装スペック等は変わっていないにもかかわらず、です。

 

ちなみに2020年明けてすぐにロレックスで価格改定が行われ、ほとんど全てのモデルの定価が値上がりしました。しかしながらその折にも、エクスプローラーIだけはお値段据え置きだったのです。

あるいはロレックスは、自社ラインナップ内で「住み分け」を行っているのかもしれませんね。

ロレックス 2021年新作

出典:https://www.rolex.com/ja

2021年、エクスプローラーIには、実はイエローロレゾール(SS×YGのコンビ)の124273も一緒にリリースされました。

こういったハイエンドと、シンプルかつ汎用性が高く、価格的にロレックスのスタートとして入りやすいエクスプローラーIを、住み分けする狙いがあったのでは、と考えられます。

とは言え後述しますが、ロレックス定価は今やあってないようなもの。高すぎる需要ゆえに相場はロレックス全体的に上昇し続けています。

エクスプローラーIの今後の出回り具合によっては、あるいは他のスポーツモデル並みの相場上昇を見せる可能性も十分でしょう。

 

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どうなる?今後のエクスプローラーI 124270の入荷とロレックス相場

4月7日、Watches & Wondersの初日に新作が発表されたロレックス。では、実際の国内入荷はいつ頃になるのでしょうか。

例年通りであれば、だいたい5・6・7月頃に新作入荷が始まります。もちろん今年は新型コロナウイルスの影響から、「例年通り」とはいかないかもしれません。しかしながら2020年、9月にずれ込んだWatches & Wonders開催後、発表から割と早い段階で国内正規店での一斉販売が始まりました。

ちなみに当店でも、新型サブマリーナの初入荷は9月9日。発表から1週間強ほどでした。

 

そのため恐らく2021年入荷も、大幅に遅延する…といったことはないのでは、と予想できます。ちなみに兄弟ブランドのチューダー(チュードル)は、発表翌日から販売スタートとなりました。

もっとも、だからと言って「すぐに手に入るか」どうかは別問題。

前項でも言及しているように、ロレックスはスポーツモデルを中心に、品薄を加速させ続けています。正規店で手に入れることは大変難しく、にもかかわらず需要は年々高まり続けていることから、相場も大きく上昇することとなりました。

エクスプローラーIも御多分に漏れず。下記はRef.214270のここ一年間の実勢相場推移です(文字盤は後期型)。

 

 

付属品 平均相場
2017年 箱/保証書 有 688,000円
2018年 箱/保証書 有 717,000円
2019年 箱/保証書 有 792,000円
2020年 箱/保証書 有 849,000円
2021年 箱/保証書 有 1,122,000円

180万円を記録しているのは、新作124270が発表された折です。

現在は若干落ち着いたものの、160万円台…!定価を鑑みれば、超プレミア相場ですね。

もっともこれは、新作発表によって生産終了が決定したため。生産終了したロレックスは相場が上がる…昔からこの定説がありましたが、近年ではロレックスのリセールバリューへの注目度が増していることから、生産終了品に買いが集中する傾向が見られます。そのため急騰とも言える値動きをした次第となります。

とは言え新作発表前から、ずいぶんと高値推移でしたよね。しばらく80万円台を維持し、2021年に入ってからは100万円台を突破しています。

ロレックスのこの値上がりは現在メディア等でも取り上げられており、需要が需要を呼んでいるといった状態です。そのためスポーツロレックスはほぼ全てが定価超えと言って過言ではなく、この影響は当然新作124270にも波及することが考えられます。

 

新作は出た当初は「ご祝儀価格」となるものですが、そのほとんどがいずれ落ち着きます。しかしながらデイトナ 116500LNのように、むしろ上がり続けているモデルも…!

あるいはエクスプローラーI待望の36mmサイズである124270も、同じ道を辿らないとも限りません。

もともと定価はロレックスの中では安く抑えられるものの…今後の相場動向を、注視していきたいと思います!

 

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まとめ

ロレックスが2021年新作として発表した、エクスプローラーI 124270について徹底解説致しました!

驚きの36mmケースサイズ,新世代ムーブメント,値下がりした定価…かなり驚きは多いものの、おおむねポジティブな反応で迎え入れられているように思います。

今後、実機が入荷次第、当サイトで取り上げていきます!乞うご期待!

 

 

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この記事を監修してくれた時計博士

池田裕之(いけだ ひろゆき)

(一社)日本時計輸入協会認定 CWC ウォッチコーディネーター
高級時計専門店GINZA RASIN 買取部門 営業企画部 MD課/買取サロン 課長

39歳 熊本県出身
19歳で上京し、22歳で某ブランド販売店に勤務。 同社の時計フロア勤務期に、高級ブランド腕時計の魅力とその奥深さに感銘を受ける。しばらくは腕時計販売で実績を積み、29歳で腕時計専門店へ転職を決意。銀座ラシンに入社後は時計専門店のスタッフとして販売・買取・仕入れを経験。そして2018年8月、ロレックス専門店オープン時に店長へ就任。時計業界歴17年

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